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ブレーメンの屠殺場  作者: NiO
閑話:ブレーメンの遊技場・再演
43/53

反省

J( 'ー`)し とうこうしておきました。たいせつによんでね 食事はしていますか?

(`Д)   甘すぎる 死ねくそNiO

 時刻は夜の7時過ぎ。

 場所は家への帰り道。


 鶏の少年と犬の少年は、2人で反省会をしながら歩いていました。


「小犬丸さん……疲れましたねぇ」


「ああ、小鳥遊”センセイ”、疲れたなァ」


 結局泣き止んだ猫の少女と驢馬の少女は、自分たちの発言と行動を見られていることにやっと気づいたらしく。

 顔を真っ赤にして俯いたっきり黙ってしまったのでした。

 それぞれのチームで観覧車に乗ったのですが、会話らしい会話も無く、結局良く分からないまま1周が終わってしまい。


「なんだか、無意味だったなァ、俺たちの頑張り」


「僕なんて、こんなリュックサックまで準備して、馬鹿みたいですよ」


 


 美味しいところを全部持って行かれた2匹の少年は、溜息を吐きました。


「……それと、小犬丸さん。

 僕は君に、謝らなくてはならないことがあります」


「……奇遇だなァ。

 俺も小鳥遊”センセイ”に謝らないといけないことがあるわ」


 2人は顔を合わせて、少し笑いました。


「言いたいことは、一緒のようですね」


「あァ。

 あんなに顔を真っ赤にして、あんな言葉を演技無しで言われた日にゃあ」



「「……惚れちまうでしょ」」


 2人は乾いた笑いをした後、もう一度、溜息を吐きます。


「……」


「……」


「……なァ、(あずま)”センセイ”」


 突然、犬の少年が鶏の少年の名前を呼びました。

 鶏の少年は少し驚きながら、言葉の続きを待ちます。


「明日は日曜だしよゥ。

 俺ン家で、”反省会”の続きでもしねェか?」


 唐突なお誘いです。

 けれどそれは、なんだか魅力的な提案に聞こえました。


「ああ……良いですね、えーっと……(なみ)さん。

 僕もちょうど、敗因分析がしたかったんですよ」


 鶏の少年も便乗する様に、犬の少年の名前を呼びます。 


「いや東”センセイ”、そういうのは良いから、酒でも飲んで、パーッとやろうぜェ」


「いやいや、僕たち、中学生ですよね?」

 

「固いこと言うなィ、どうせ正月のお屠蘇は飲む派だろォ?」


 2人はお互いの主張を交わしながらも、仲良さそうに歩いて行きました。


***********************************************


 同じく時刻は夜の7時過ぎ。


 場所は猫の少女の住むアパート。

 ……の、コタツの中。



「ああああ! 今考えたら、アレってほとんど告白も同然じゃなあああいいいいい!」


「えっ、そうだよ。

 気づかなかったの、根暗ちゃん」


 悶えている驢馬の少女に猫の少女がおざなりな相槌を打ちます。


「うああああああん!

 何が『1撃でゲームをひっくり返す』よ!

 何が『焼き鳥にしてあげる』よ!

 完全に鶏犬(アッチ)よりも猫驢馬(コッチ)の方が大打撃を被っているじゃない!!」


「……うっわー、めんどくせー……酔っ払いか」


 猫の少女は炬燵の上のミカンを剥きながら、声に出して言いました。

 驢馬の少女は一頻(ひとしきり)炬燵の中で足をジタバタさせたあと、両腕の中に顔を埋めながら宣言します。


「もう良い、今日はココに泊まる!」


「はぁ?」


「だってだって、こんな顔で家に帰れないよぅぅぅぅ」


 猫の少女は、驢馬の少女の提案に、きょとんとします。

 それはちょっと、楽しそうな話でしたが、猫の少女は断ります。


「ダメ。

 ウチ、布団1人分しかないし」


「良いじゃん、一緒の布団で。

 女子会しよ、女子会!

 パジャマパーティー‼︎」


「パジャマ無いじゃん」


 今夜の驢馬の少女は、恥ずかしさのためかテンションが高いです。

 猫の少女に抱き着きながらそんな事を言い始めました。

 猫の少女は少しイライラしながら驢馬の少女を突き放します。


「ああ、もう、急に抱き着かないでよ、(そむく)ちゃん!」


 と、そこで。

 急に、驢馬の少女の動きが止まります。


「……ふふふー、西(あき)ちゃん。


 今 な ん と ?」


「ああ、あああああああ、つ、つい」


 いつも心の中で使っていた驢馬の少女の名前を、思わず呼んでしまった猫の少女は。

 恥ずかしさのあまり、顔を真っ赤にします。


つい(・・)

 さては(・・・)今までも心の中で(・・・・・・・・)私のことを(・・・・・)北ちゃん(・・・・)と呼んでたな(・・・・・・)?」


「ひ、人の心を読むなぁぁぁぁあああ」


 2匹はお互い激しく照れながらも、仲良さそうに女子会を続けていくのでした。


「ふふふー。


 『ああ、もう、急に抱き着かないでよ、

 (そむく) ち ゃ ん !』」


「あんぎゃあああ!

 やめれええええ!」


 別にどうでも良いことのはずですが、友達の少なかった猫の少女にとっては、告白よりも恥ずかしいことだったようです。

 驢馬の少女は悪ノリを始めます。



「ねェ、どんな気持ち?

 ついつい私の名前を呼んでじゃって。

 ねェ(・・)()どんな気持ち(・・・・・・)?」




 まるで誰かさんの様に、気持ちの悪い笑顔で猫の少女を煽り始めます。


 猫の少女は、ぐぬぬ、と悔しそうに涙目で唇を噛んでいます。


 そして、驢馬の少女に向かってチョップを振り上げて、真っ赤な顔で叫びました。




(そむく)ちゃんの、馬鹿あああ!」 



**********************







 ---あとがき---


 オワター。


 NiOさん初ラブコメです。

 途中で甘すぎて糖尿病になるかと思いました。

 胸焼けがして執筆が困難になりまんた。

 無事書き切れて良かったです。


 ちなみに、完結してみて内容がなんだか微妙だったので、多分8月中で『遊技場』は削除予定です。

 見れるのは、今だけですからね!(激怒)


 さて……、いろんなカップリング(・・・・・・・・・・)を匂わせつつ。

 ブレーメンの屠殺場、これにて一旦、お開きで御座います。


 さて、それでは。

 ここまで読んで下さった皆様、本当に有難う御座いました!

(`Д).;:…

(`Д...:.;::..

(`;::: .:.;: サラサラ..



J( 'ー`)し タカシ……。


あ、後書きも8月のまんまです。

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