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切り札

 照星の攻撃は続いている。

 愛は一つの決意を持った。


「ギシカ」


「なに、愛ちゃん」


「合体しよう」


 ギシカは黙り込んだ。

 そしてそのうち、口を開いた。


「それしかないね」


 後は魔力を合わせるだけだ。


「魔力のコントロールは私の方が得意。私が合わせる」


「うん、頼んだ」


 二人の魔力が近づいていく。


「はははは、そちらの魔力が尽きるのが早いか俺の魔力が尽きるのが早いか、持久戦だなあ」


 照星は興奮がちに言う。

 次の瞬間、ギシカと愛は一つになっていた。


 流れ込んでくる。

 ギシカの春武へのまだ消えぬ恋心。


(ごめんね)


 愛は心の中で謝罪する。

 次の瞬間、愛は光のバリアを纏って照星の腹部を拳で殴っていた。


 光の本流が止まる。

 春歌の魔力が照星を貫いた。

 悪霊が祓われたのだ。


 照星は唖然とした表情で崩れ落ちる。


「俺は、何を……」


「派手にやったわねえ」


 春歌が呆れたように言う。

 市民体育館は最早ボロボロだ。

 床が穴だらけで修復にどれだけかかるかわからない。バスケットのゴールは穴だらけになっている。


「春武の援護に行こう」


 愛の言葉に、春歌は頷いた。


「ゲートを開くわ」


(今行くからね、春武)


 一つの決戦が終わり、もう一つの決戦へと舞台は移る。



つづく

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