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全ては先生のため

「随分井上投手に恨みがあるみたいだな」


 俺は相手の手をしっかりと掴みつつ言う。

 魔力をフル回転して腕力を強化する。

 これで確保した。


 相手は苦笑した。


「井上投手なんてどうでも良いさあ。全ては先生のため」


 そう、彼は断言した。


「先生が、井上投手の殺害を企てたってのかよ?」


「いやあ?」


 相手はへらへらと笑う。


「僕が井上投手を怪我させる。救急車が飛んでくる。そこを先生が確保する。そういう手はずさ」


「なんだと……?」


「まあ、君はここで死ぬんだけどね」


 そう言うと、彼の顔が狼に変わった。

 魔力が展開される。


「悪霊憑きよ!」


 遅れて間に合った愛が叫ぶように言う。


「見りゃわかる!」


 俺は怒鳴り返すと、退魔の長剣を展開して相手の牙を受け止めた。


「お前らは外へ行け!」


「けど、あんた一人じゃ」


「先生が……いる!」


 俺は驚嘆していた。

 足を、引きずられている。

 俺の腕力が、負けている。

 霊気と悪霊憑きの合せ技、これがどうやら相乗効果を持っているらしかった。



つづく


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