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本日4回目の投稿です!


 気付けば、謎の道場みたいな場所にいた。

 床は板張りで、目の前には教官っぽいのがいる。

 ノースリーブの胴着をアレンジしたみたいな防具は、ファンタジー的にはセーフなのか?


「あれ、ルインがいない」


 気付けば、空に向けていたままの掌の上には、何も無い。

 草原にいた時には、俺の相棒であるコインを乗せていた筈なのに。

 もしかして落としたか?


「よく来たな、新米冒険者! これから簡単に説明をしてやるから、よく聞いておけよ!」


 やばい、チュートリアルが始まってしまう。

 お願いしたらなんとかなるだろうか。


「あっ、すみません、ちょっと待ってもらっていいですか?」

「ぬ? まあいいだろう」

「ありがとうございます」


 なんとかなった。

 融通が利くNPCのようだ。


 慌てて足元を探してみるも、見当たらない。

 やばい、どこ行ったんだ。


『――ゼ―、―ノ!』


 教官を避けながら床の上を探していると、頭の中に声が響いてきた。

 これは、ルインの声?


『ゼノ、私なら大丈夫よ』

「ルイン? どこにいるんだ?」

『≪相棒禁止エリア≫? らしくて、あんたがログアウトしてた時と同じ場所にいるわ。心配しなくていいから、ちゃっちゃと済ましちゃいなさい』

「分かった、ありがとう」


 なんだ、突然居なくなったから焦った。

 一瞬、運営に削除されたのかと思ってしまった。

 ああ、良かった。


「お待たせしました」

「うむ。それでは改めて……よく来たな、新米冒険者! これから簡単に説明をしてやるから、よく聞いておけよ!」

「押忍!!」

『うるっさ……』


 待たせてしまったお詫びに、全力で返す。

 ルインの迷惑そうな声が頭に流れ込んでくるが、これくらい許せ。


 こうして俺は、新米冒険者として必要な知識を、教官に教わることとなった。

 ステータスとかシステムとか、メタい用語もあったがそれは仕方がない。

 ゲームなんだからな。

 NPCが突然、AボタンとかBボタンとか言ってくるのに比べれば、まだマシだ。

 

 まずは各ステータスの詳しい効果から。

 六種類に分かれていて、レベルアップ毎にもらえるポイントを振ることで、強くなっていく。


 Str……筋力。近接武器の攻撃力や、所持、装備重量なんかに関与。

 足りないとペナルティとかもあるらしい。


 Vit……体力。最大HPや防御力に関わる。

 一部の状態異常の耐性とかにも影響する。


 Agi……敏捷。素早さとかが上がる。

 攻撃速度や回避にも直結するらしい。


 Dex……器用。命中や生産技能、詠唱速度に補正。

 遠距離武器とかは、この数値で攻撃力があるらしい。


 Int……知力。魔法攻撃力や魔法防御担当。

 詠唱速度にも僅かに補正あり。

 スキルや魔法で消費される、SPという数値の最大値も増加する。


 Luc……幸運。良いことが起こりやすくなる。

 一部の状態異常の耐性にも影響する。


 こんな感じだ。

 うん、この辺りは他のゲームでもよくあるし、そう大きく違ってもいない。

 分かりやすいな。


 次に、俺のステータス画面を開くように言われた。

 初期ステータスはどうなってるかな。


名前:ゼノガルド

種族:人

Lv:1

Str:1

Vit:1

Agi:1

Dex:1

Int:1

Luc:1


職業:ノービス

職業Lv:1


 おー、見事に全部1だ。

 補正とかは特にないのかな。

 と思ったら、ここからボーナスポイントを割り振れるようだ。


 なんと、54ポイントももらえた。

 均等に振ったらオール10になるポイントってことか。

 

 振り方も、特に悩まない。

 公式のページに、ある程度の情報は出てたからな。


 ステータスにも書いてあるように、このゲームには職業(ジョブ)というシステムが存在する。

 剣士とか魔法使いとか、よくあるやつだ。

 転職することで、その職業に応じたスキルを手に入れることが出来る。


 職業ごとに得て不得手があり、必要なステータスも勿論違う。

 俺は魔法職がやりたいから、重要なステータスはIntとDexだ。


 というわけで、俺のステータスはこうなった。


名前:ゼノガルド

種族:人

Lv:1

Str:1

Vit:1

Agi:1

Dex:20(19↑)

Int:36(35↑)

Luc:1


職業:ノービス

職業Lv:1


 IntとDexの二極振り!

 これぞ純粋な魔法使い!

 魔法による高火力と、高速詠唱でやられる前にやる!


 その代わり防御系のステータスが貧弱過ぎるから、殴られたらすぐに死ぬ。

 でもそれは問題ない。

 オンラインゲームなんだし、パーティー狩りがメインの筈だ。

 役割分担をしっかりすれば、死ぬことは無いし火力として活躍出来るだろう。


「ステータスについては以上だ!」

「うおっ」


 教官が宣言すると同時に、派手なファンファーレと共に女神っぽい何かが現れて消えていった。

 どうやら、レベルアップの演出らしい。

 びっくりしたー。


 ボーナスをもらった上に、レベルまで上がるのか。

 流石チュートリアル。

 至れり尽くせりだ。


 1レベル上がると、5ポイントもらえるらしい。

 とりあえず全部Intに振っておくか。

 火力こそパワーだろ!


名前:ゼノガルド

種族:人

Lv:2(1↑)

Str:1

Vit:1

Agi:1

Dex:20

Int:41(5↑)

Luc:1


 よし。

 後は実際に魔法を使ってみて、どうなるかだな。


 次は、スキルの指導だ。

 CPOはスキルの種類も膨大らしいから、楽しみだ。

 とりあえず、分かりやすいシステムであることを祈る。



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