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我らダンジョン攻略部〜もしも現実世界にダンジョンができたら〜  作者: 一日千秋


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79話 ガルシアのギルド



「さて、トシの装備も買ったし、次はどうするんだ?何もなかったら俺、ちょっくら闘技場行ってこようかなぁ」



「てっちゃん闘技場好きだな」



「なんか、賭け試合ってゾクゾクするんだよな」



「てっちゃんほどほどにしなよ」



「じゃあ、俺たちは冒険者ギルドと商人ギルド行ってくるわ」



「おけ!じゃあ終わったらどっちかのギルドか宿に行くからな!じゃっ!」



てっちゃんはそそくさと闘技場へ向かっていった。



俺とトシくんはギルドで素材と魔石の換金とか諸々の用事を済ませてしまおうと思う。


ガルシアの冒険者ギルド、商人ギルド、銀行は城下町の中腹より少し下にあり、1箇所に固まっていたので探しやすかった。

まずは冒険者ギルドに行く。



ガルシアの冒険者ギルドは中に入ると獣人5割、ドワーフ3割、ヒューマン2割くらいの割合が中で話したり、クエストボードを見たりしている。



俺たちは受付を済ませていると受付嬢に追加のご報告があると言われ、席を移動した。



「それでは、冒険者ランクの説明をさせていただきますね」


受付嬢は品のある微笑みを浮かべ、流れるように言葉を紡ぐ。


「冒険者にはランクがあります。下から順にG、F、E、D、C、B、A、Sの八段階です。依頼を達成していけばランクは上がっていきますし、もっと早く上を目指したい方は昇格試験を受けることも可能です。こちらは一定以上の実績がある方が対象となります」



ファースでも聞いた説明だ。

そこから受付嬢は一拍置き、また話し出す。



「そして、ご報告があります。15階層から20階層の街ガルシアに到達できた冒険者さまには、特例として現在のランクから自動でワンランクアップさせていただきます」



「えっ、ラッキーだね、マサトくん!」



受付嬢はくすりともせず、淡々と続ける。


「20階層まで来られるということは、相応の戦闘能力と経験があると判断されるためです。こちらの制度は、本街に到達した冒険者の皆さま全員に適用されます」



「つまり俺たちは、GだったからFに?」



「はい、正式にFランクへ昇格となります。こちらの魔石に触れると最新情報が上書きされます。ではどうぞ。」



俺たちは順に魔石を触れていく。


 

「自動でランクが上がるなんて得した気分だな」



「もちろん得ではありますが、この先は、さらに危険です。20階層以降は、冒険者同士の力量差が顕著になります。油断しないよう心掛けてください。」



「肝に銘じておきます」


俺は短く返した。



受付嬢は静かに会釈し、締めくくった。



「改めてFランク昇格、おめでとうございます。今後のご活躍を心よりお祈りしております。どうか、ご無事で」



その言葉が、無機質ではない、心からの祈りのように聞こえたのは、きっと、この街で散っていった多くの冒険者を見送ってきたからなのだろう。




話が終わると俺たちは換金カウンターへ行き、アイテムと魔石をひたすら換金していくのだった。




〜〜〜〜〜





隣の商人ギルドへとやってきた。



「マサトくん、この前思いついた経済特許の申請だけ、パパッとしちゃいたいから少しだけ待ってて!」



「すごいな、あんな難しいのまた思いついたのか!?」



「そんな難しいことじゃないと思うよ。でさ、今回のはポイ活を参考にしたやつなんだ!」



「ほお!それなら俺でもわかりそうだ」



魔石に手を当て受付をしていると、上の階からバタバタと足音が聞こえてきた。

階段の上を見上げると金縁のモノクルを右目に掛けた黒い猫の獣人男性が急足でやってくる。



「ハァハァ、、、初めまして!ハァハァ、商人ギルドガルシア支部のギルド長のクロイです。よろしくお願いいたします。」



「あ、はい、よろしくお願いします」



「サトウ様!応接室でお話しでもいかがでしょうか?ぜひ!お願いいたします!」


クロイさんは前にぐいっと圧をかけながら懇願してくる。



「え、えーと、マサトくんいいかな?」


トシくんは困惑しながら俺に問いかけてきた。



「まぁいいんじゃないか?」




俺たちはクロイさんに連れられ応接室に移動する。




「サトウ様!噂は予々伺っております!突然ではありますが、是非当ギルドでも特許を申請致しませんか!?」



「あ、えーと、それならこれからしようと思っていたんですけど、、、何でこんなに歓迎されてる感じなんでしょうか?」



「それはですね、ファースで特許申請を行ったと思うのですが受理された際に最初に情報が来るのが申請したギルドなのです。ですので商業利用するスピードに差が出て来てしまうのですよ。ですので、どうか!!どうかっ!!!!サトウ様!!」




「そういうことだったんですね、わかりました。こらから作成して申請までしていきたいと思います。」



「ああ!!サトウ様!ありがとうございますっ!では、申請の準備をさせていただきます!」


クロイさんはとてつもない速さでテキパキと書類や人員の準備をしてくれたのだった。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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