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我らダンジョン攻略部〜もしも現実世界にダンジョンができたら〜  作者: 一日千秋


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76話 20階層の街

こんにちは。最近少しずつ月間ランキングにランクインすることができるようになってきました。皆様ご愛読ありがとうございます!今後ともよろしくお願いします。



俺たちは遂に20階層へと足を踏み入れる。

いつもの建物から出るとそこは夜だった。


だが暗くない。そこには人工的な街の灯りが見えたのだ。


街を見たとき思わず息を呑んだ。まるで巨大な岩山そのものを削り出し、彫刻するようにして造り上げたかのような、立派な城砦都市だ。



外壁など必要ないと思えるほど、山肌は切り立ち、いくつも重なる段状に建築物が連なり、遠目には、山全体が光の帯をまとって輝いているようにすら見えた。



挿絵(By みてみん)





一番上にそびえるのは領主の城だろう。

その城は、天を突く塔と頑丈そうな城壁を備え、まさにこの地を統べる象徴そのものだ。見上げる者を自然と黙らせる威圧感を感じる。



城から視線を落とすと、段々と広がる城下町が続き、石造りと木造を組み合わせた中西ヨーロッパ風の建物が夜の灯火に照らされ、幻想的な輝きを放っていた。


そして、街の中腹に既視感のあるあれがある。山の斜面を大胆に利用して造られた巨大な闘技場だ。


ここが祭りの中心であるかのように剣と魔法が交差する熱狂の渦が生まれる場所なのだと一目瞭然なのだ。




「これは、、、すごいね、」



「やば!早く行こーぜ!!」



「確かにすごいな、これは」



俺たち3人は自然に足が動き出していた。



ゴツゴツした岩山を降りて行き、街の入り口にやって来ると衛兵が立っているのだがそこでまた驚きがあったのだ。


衛兵が明らかに低身長なのだ。でも髭がすごい。


ドワーフじゃん!やば!




「そこの者!止まるんだ!入国か?」



「はい、ですがこの街は初めてです!」



「そうか、ではまずこの魔石に手を当てるのだ!」



「はい、わかりました!」



「マサトチナツ、テツヤヤマダ、トシサトウ、冒険者ギルドに登録しているみたいだな。確認できたぞ!では通りなさい。ようこそガルシアへ!」



「ありがとうございます」



俺たちは門を通り抜け街へ入ると、すぐにまた驚くことになった。



「おい!マサト!トシ!あれ見てみろよ!獣人じゃねぇか!?」



「マジか、、、すげぇな!」



「僕もびっくりしてる、、、」



この街にはヒューマン、ドワーフ、獣人がいた。獣人は猫や犬、狼や羊、いろんな動物の特徴を持った人たちだ。コスプレイヤーがいっぱいる感じなのだがオタクはテンション爆上がりだろう、まぁそれは俺のことなんだけどな。



やばい20階層のガルシア。ここは間違いなくバズる街だ。



興奮しながら3人で街を探索しているとここにもいろんな店があって、飲食店もあったのでそこに入ると中にはドワーフのおっさん達が大勢いて、とても賑わっており、宴会が行われていた。



なので、ここではない感がありすぐさま退散。



静か目な人の少ない店を探し、たどり着いた店でご飯を食べる事にした。やっと一息つける。



入ったお店はなんだか家庭的な雰囲気があり、ウェイターは40代くらいの犬の獣人の主婦っぽい方がやっており、奥の厨房には同じくらいの年齢の犬の獣人男性がせかせかと料理を作っている。




「いらっしゃい!ぼっちゃんたち注文はどうするんだい?」


獣人女性が注文を取りに来る。



「オススメの料理とお酒じゃない飲み物を下さい。」


俺はそう答えた。


「僕も同じでお願いします」



「じゃあ俺もそれでっ!」



「あいよっ!ちょっと待ってな!」

おばちゃんはラフな感じに言って厨房の方に消えて行った。




そのあと出てきた料理はなんだか豪快って文字が似合う料理で、海賊が食べる様な骨つき肉や大きいパンとシチュー、ゴロゴロのサラダと果実ジュースがテーブルに並べられた。


味は正直普通に美味しかった。

素材の味って感じではあるがそもそもの使ってる物の質は良いのだろう。



ふぅ満腹だ。



「あの、ウェイターのおばさん!この辺に宿ってありますか?」



「あんたら泊まるところないのかい?」



「そうなんですよ、今日この街に来たばかりで、、、」



「なんだい、そういうことかい!ならウチは2階で宿屋やってるからここでどうだい?」



「そうなんですね、そしたらお願いしてもいいですか?2人もいいよな?」



「おう!いいぜ!」「もちろん」



今日はここに泊まることになった。

ダンジョン内では基本、野宿だから街での宿泊は本当に助かる。


では、ゆっくり休みます。



最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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おばさんなどと呼んではいかん、女将さん、もしくはお姉さんだ!
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