38話 武器の強化
今日はトシくんの家に3人で集まっている。
そういえば、緊急事態宣言が解除され、最近は普通に登校できるようになっているので今日も勉強してきた帰りである。
そして、なぜトシくんの家かというと、学校の部室がとても騒がしくなってきてしまったのだ。
てっちゃんのせいで一躍時の人になってしまい、異世界漫画研究部に入部希望者が殺到している状態なので無闇に機密情報を話すわけにはいかないという何ともめんどくさい状況になった。
あと、もっとめんどくさい事ができてしまった。
それはこの部活には一応顧問がいるのだが、その人からこれだけ話題になったのだがら部員を2,3人は増やしなさいという命令が下ったのである。
夏休み前にはという期限も設けられてしまったので仕方なく面接をすることになってしまった。
それの話し合いも今回集まる目的の中に入っている。
あとは、前回のダンジョン攻略で武器の事を考えていたのでトシくんとも相談してみようかと思っていたので合わせて今回の集まりというわけになる。
「トシくんとてっちゃん、部員増やす件について率直にどんな人がいいと思う?」
「やっぱ女子だろ!可愛い子!それしかない!」
「てっちゃんはわかりやすいね。僕はめんどくさそうな人じゃなければ大丈夫だよ。でも、なんか人気目的に入ってくる人はちょっと不安かな。」
「まぁ確かにそれはあるな。そしたら俺が作ったオタクテストを受けてもらって受かったやつの面接をやるのはどうだ?」
「それなら楽そうだね!そうしよう!」
「それだと可愛い女子は来ないんじゃないか?」
「まぁそれはしょうがない、実力不足だ。」
新入部員の件はそんな感じで落ち着いた。
次はメインの武器の件だ。
俺は今までドロップした武器やら魔石、素材などを収納から出していく。
「トシくん、武器のことなんだけど今グレートソード使っててこれをもっと強くできたりしないかな?鑑定でなんかわかる?」
「ちょっと見てみるよ!」
そういってトシくんはグレートソードや他のものを鑑定していく。
するとトシくんがハッとした表情をしてこちらを見る。
「どうした?なんか見つけた?」
「うん、これ強化できそうだよ!グレートソードは強化できそうだね、なんでもオープンワールド以降の魔石は強化に使えるみたいで魔石を武器の本体に接触させると魔力が移っていくみたい」
「そんなのか、やってみるか。」
そういって俺はグレートソードにウルフや豚の小さめの魔石をどんどん当てていく。見た目の変化は特にない。
「鑑定するとグレートソードの強化率5%ってなってるよ」
「これを続ければ、壊れない武器を使えそうだな。トシくんありがとう」
「なぁ俺の武器もみてくんねぇか?」
「これ俺の父親の貸したバトルナイフじゃん」
「そういえばそうだったな、どうしよ俺の武器」
「そうだ、この素材でナイフなら作れそうだからやってみるよ」
そういってトシくんは素材と魔石を集めていく。
用意したのはミノタウロスの角と魔石、リーダーウルフの牙と魔石と細々したオープンワールド以降の余った魔石を一気に武器作成で使用した。
一瞬ピカっと光って発光したかと思ったらもうそこには武器があった。
ナイフが2本。
「てっちゃんこれ!金属製のナイフじゃないけど強いモンスターの素材だからけっこう使えると思うよ!」
「おお!いけてる!トシありがとう!」
少し大きめのナイフがミノタウロスの角から作られた少し黒っぽいナイフ。
小さいナイフはリーダーウルフの牙から作られた白っぽいナイフだ。
こうして俺たちの新しい武器が完成した。
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