29話 2度目のダンジョンブレイク
5月23日金曜日
この日は1回目のダンジョンブレイクから2週間経った日である。
今日ダンジョンブレイクがどこかで起こったら2週間っていうのがモンスターを抑えておく最大期間なのではないかと思う。
今回はほとんどのダンジョンでは探索者制度の試験が行われており、モンスターを狩っている状態なので起こることはないだろうと予想されているがまだ見つかってないダンジョンだってあるはずだ。
それがまさにニュースになっていたのだ。
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「5月23日、金曜日の夜のニュースです。」
女性アナウンサーが語り出す。
「1回目のダンジョンブレイクが発生してから、およそ2週間が経過しました。
現在、国内で確認されている複数のダンジョンは、自衛隊による探索および、一般の探索者制度の試験場として利用されています。
これまで新たなブレイクは確認されていませんでしたが、、、
本日、北海道・洞爺湖周辺で発見された新たなダンジョンにおいて、複数のモンスターが地上に出現しました。
現場の情報によりますと、出現したのはオオカミのような姿をした獣型の個体、そして二足歩行の豚のようなモンスターだったとのことです。
幸い、現場周辺は人の少ない地域であったため、けが人などの被害は確認されていません。
モンスターたちは一定時間が経過した後、突然姿を消したということで、現在、自衛隊とダンジョン庁がその現象の分析を進めています。
依然として原因の解明が進まないダンジョンブレイク現象。次に何が起こるのか、、、緊張が続いています。」
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ダンジョンブレイクはそれが起きれば起こるほど深い階層のモンスターが出てくる仕組みになっているようだ。
これを受けて人があまり行かない場所にあるダンジョンには自衛隊が派遣されることとなった。
そして、各ダンジョンのすぐ横には簡易的な施設ができることとなり、そこでは自衛隊と警察、役所から派遣された方が魔石やアイテムの売買をしてくれる施設とダンジョンに入場するときに通知メールに添付されていたQRコードを読み取る場所になったのだ。
こうやって事件の後には設備や制度がどんどん進んでいく。
日本では起こっていないことには腰が重いのに事が起こるとこんなにスムーズにいくのかよっ!っとツッコミたくなるようなケースはたくさんあるのだろう。
これからこの制度も変更などすぐあるだろうが今は公式的にダンジョンに入れるだけでいいだろう。




