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我らダンジョン攻略部〜もしも現実世界にダンジョンができたら〜  作者: 一日千秋
ダンジョン創世編

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25話 ダンジョンブレイクの影響

女性アナウンサーが話し始める。


「続いてのニュースです。

2週間前に発見された巨大な地下構造物、通称ダンジョンから、昨日の夕方ごろ、初めてモンスターが地上に出現しました。


モンスター出現の数分前、世界中の人々の耳に、同時に警告のような通知音が響き渡ったとの報告が相次いでいます。現在もその現象の原因は不明で、専門家による分析が続けられています。

モンスターが出現したダンジョンには駆けつけた自衛隊と警察が協力して、迅速に周辺地域の封鎖と住民避難を行い、出現したモンスターの一掃に成功しました。なお、死傷者は20名以上出たとのことです。


確認されたモンスターは、粘液状のスライム、素手のゴブリン、武器を所持したゴブリン、火の玉を放つ魔法型ゴブリン、そして、それらを統率する大型のボスゴブリンの5種類です。


専門家によりますと、ダンジョン内部では銃火器の効果が著しく低下していましたが、地上に出たモンスターには通常の武器が有効だったとのことです。


そして、新宿、渋谷、所沢、秦野の各ダンジョンでは、同様のモンスター出現は確認されていません。


政府は引き続き、全てのダンジョン周辺に自衛隊を常駐させ、監視体制を強化する方針です。


突如現れた未知の地下構造物と、全人類に聞こえたという謎の通知。

世界がその意味を理解するには、まだ時間がかかりそうです」



〜〜〜〜〜



首相官邸、夜。

記者会見を終えた直後の総理は、険しい表情のまま官邸地下の危機管理センターへと足を運んでいた。

円卓には内閣官房長官、防衛大臣、警察庁長官、内閣情報官、厚生労働大臣、経済産業大臣ら主要閣僚がすでに集まっている。


静寂を破ったのは総理の一言だった。




総理「、、、状況は最悪だな。モンスターが地上に出てきた。しかも通知音の件で国民の不安は頂点だ。自衛隊と警察だけでは防ぎきれない。現場の報告を頼む。」



防衛大臣「現在、自衛隊の動員は関東圏でおよそ三千名。ですがダンジョンが全国に点在している以上、全拠点の警備は不可能です。加えて、内部調査には特殊装備と人員訓練が必要になります。」



警察庁長官「警察も限界です。避難誘導と交通封鎖で手一杯。討伐は訓練上、想定していません。」



重い沈黙が流れる。



内閣官房長官「、、、一部の議員や民間企業から、ダンジョンを一般に解放すべきだという意見も出ています。探検や資源採取を目的とした民間調査チームを導入すれば、人員不足を補えるという理屈です。」



経済産業大臣「実際、アメリカではすでにダンジョンビジネスの計画が進んでいるという情報もあります。閉鎖していては、技術も資源も遅れを取るでしょう。」


総理「、、、一般解放、か。リスクは高いが、我々だけではもう手が回らない。許可制であれば、制御は可能か?」



内閣情報官「可能です。登録制、監視体制を敷き、調査、討伐、素材回収を国家管理下に置く。そのための新組織を設立すべきでしょう。」



総理「、、、新組織か。いいだろう。正式にダンジョン庁を設立する。警察、自衛隊、消防を統合的に運用し、許可を得た民間探索者、ライセンス保持者を統括する機関として。」



防衛大臣「ダンジョン庁、ですか、、、。前例のない機関になります。」



総理「前例など、もう意味をなさない。この国が生き残るために必要な制度を、我々が作るんだ。」



静まり返った会議室に、誰も反論する者はいなかった。その夜、政府は緊急閣議を開き、翌朝、日本国ダンジョン庁設立の方針が報じられることとなる。





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