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我らダンジョン攻略部〜もしも現実世界にダンジョンができたら〜  作者: 一日千秋


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112/113

111話 判断ミス



31階層へと降り立った。

空は曇っていて今にも雨が振り出しそうな雰囲気があり、とても薄暗い。そして、足元はぬかるんで歩きづらい、そう、ここは湿地帯だった。




グチャッ


グチャッ



一歩足を踏み出すたびに重い泥が纏わりつく。

足取りもどんどん重くなる。



「足元最悪だな。早くクリアしちゃおうか」



「マジやばい!俺めっちゃ走りづれぇわ!」



「確かにここ戦いづらいね」



俺たちは愚痴りながらも少しずつ前へ進んでいた。




と、その時、俺の視界の端の方でシュッと凄いスピードの何かが通過していった気がする。



「なんだっ!?」

俺は咄嗟に声が出る。



そして、次の瞬間、、、




ピカッ!!!!


後ろを振り向くと斜め後ろにいたトシくんは青白い光に身体を包み込まれていた。


これは、、、トシくんの防具の魔法が発動したのか!?



「トシくんっ!大丈夫かっ!?怪我は?」



「とりあえず防具の魔法で防げたみたい。何か攻撃が頭に当たった気がするんだ。」



トシくんは困惑している。俺とてっちゃんはトシくんに背を向け、戦闘態勢をとる。



「警戒だっ!どこから攻撃されるかわからない!」



「おっけ!場所わかったら俺がナイフで牽制するぜ」

てっちゃんはナイフを取り出し構える。




俺は集中する。すると遠くの泥の中で小さな魔法陣がほんのりと光った気がした。



「トシ!マサト!なんか光った!くるぞ!」

てっちゃんが先に声を上げた!



「備えるぞ!」

俺は即答する。



そのとき、シュッ!


シュッ!シュッ!シュッ!シュッ!


四方八方から半透明の何かが飛んできた。



俺はトシくんを守るように拳でその攻撃を次々と殴り落とし、防いでいく。



ガキンッ!ガキンッ!



俺にはダメージはない。この攻撃の正体は鋭い氷だったようだ。




てっちゃんもその氷をナイフで切り落としていく。





がその時、てっちゃん側の包囲網を氷がすり抜ける。



「ぐあッ!」

トシくんの背中に氷が直撃した。



「やばい、防ぎきれない!一旦逃げよう!」

てっちゃんが叫ぶ。



「分かった!撤退だっ!俺がトシくんを担ぐっ!」


即座に振り返りトシくんを担ぐと、今出せる全力を足に集中させ、泥の下にある地面を思い切りドンっと蹴り込んだ。



「マサト!階段に急げっ!!!!」



「ああ!」



トシくんを担いている左手は使えないため、右手で飛んでくる氷を叩き落としながら全速力で走っている。



てっちゃんは少し早く階段に着いたようで辺りを警戒しながらポーションを取り出している。



俺も階段へ到着するとてっちゃんは手に持っていたポーションを即座にトシくんの傷にバシャっとぶっかける。



「トシ大丈夫か!?ちょっと口に突っ込むぞ!」


そして、2本目をトシくんの口に無理やり流し込み回復を待つ。





すると、ポーションの効果によりみるみる傷は治っていく。



「うぅ、、足手纏いになってごめん、、、、」

トシくんは意識がハッキリするとすぐ俺たちに謝罪をしてきた。



「そんなことない、いつも助かってる。俺の方こそ無意識のうちに先を急いでたのかもしれない。ごめんな。一旦街に戻ろうか」



「うん、ありがとう、、、」


トシくんは申し訳なさそうにそう言った。




最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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