104話 秦野たばこ祭り
次回からしっかり話し進めます!
AI生成で作ったキャラの服装、背景変更して遊ぶのが楽しくて、それをしたかったがためのお祭り回を前々から考えていました。コメントもらいましたが浴衣が上手く表現できてないので雰囲気だけお楽しみください。
今後ともご愛読よろしくお願いします!
長い夏休みは終わり、9月。
学校が始まるとてっちゃんねる武闘大会の話題で学校は持ちきりになった。
ニュースでも連日取り上げられるほどなのだから当たり前か。さすがに学校にも知れ渡り、今後何か世間を騒がせるかもしれない事は早めに報告する様にとのことで普通にそれは無理だろ!と心の中でツッコミを入れながら聞き流していた。
そして、世界各国では15階層に到達した人気ダンジョン系インフルエンサーや企業、アメリカに至っては国が主催して、同じ様な武闘大会を開催し始めたのだ。
これらの大会は一気に有名な探索者を生むきっかけとなっていった。
てっちゃんは言うまでもないが俺も動画に出てしまったのでそれなりに知られることになってしまったようだ。
そして、トシくんもサトウ商会が開催していたことによって世界の探索者、主に商人ギルドに関わっている者には特に有名になったらしい。
てっちゃんは学校や街中で有名になったことがとても嬉しいらしく、最近は芸能人気分を味わっている。
今度の土日には我らが地元で有名な祭りがある。
絶対にてっちゃんとかサラちゃんなんかは少なからず人だかりが出来る気がするんだよな。
〜〜〜〜〜
秦野たばこ祭りと言うのは、毎年9月の最終週の土日にある祭りである。
この祭りは今でこそタバコなんて!って言われそうであるが昔の秦野では巨大なタバコ工場があり、ここの近くに住む人達が多く働く場所だったとか。
祭りの範囲も大きく、駅の前を流れる水無川を上流に向かって数キロの屋台が立ち並ぶ地元では有名な祭りだ。屋台数は何百軒あるかわからないくらい。
一応花火もあるがこれはハッキリ言ってしまうとショボい。
でも、祭り自体にはこんな田舎でもかなりの人数の来客があると思う。
日曜の16時秦野駅前にある、まほろば大橋にて俺とてっちゃん、トシくんは甚兵衛を着て待っている。
てっちゃんはずっとテンション高くて浮かれているんだが女子と祭りデートなんてしたことないので俺はよくわからん。
そこへ、浴衣を着た女子4人が歩いてくる。
やばい、完全に目立っている。特にサラちゃんが。
「お待たせ〜!」
黒宇須たちが笑顔でこちらへやってくる。後ろにいるのはサラちゃんとパーティメンバーの2人、石川さんと桜井さんだ。
「全然待ってないぞ、集まった事だし行きますか」
俺たちは7人でゾロゾロと歩き始める。
だか、人が多すぎて全員が固まる事はできず、俺と黒宇須、てっちゃんとサラちゃん石川さん、トシくんと桜井さんに別れてみんなが好きな食べ物を屋台で買っている。
屋台に並びながらてっちゃんはサラちゃんと石川さんとスキルや攻略について熱く語っており、盛り上がっている。
トシくんは桜井さんと動画編集とかライブ配信とかの裏方トークで周りが見えてなさそう。
そして、俺はと言うと黒宇須と他愛のない会話をしていた。
「黒宇須ってたまに秦野には帰ってくるのか?」
「そうだね、おじいちゃん家がまだあって、丁度引っ越す前くらいに亡くなってからその片付けとかでたまに来てるんだよ」
「そうだったのか、墓参りは行けたのか?」
「うん、昨日行ってきたよ!ダンジョン攻略とかの事を報告してきたんだ!私がね、異世界漫画とか好きだったじゃん?おじいちゃんにもお勧めしてたの!」
「おじいさん異世界漫画読むの?」
「そうなんだよ!なんか私がハマってたから一緒にハマってくれてさ、お父さんお母さんより話が合ったんだよね!だからどうしてもダンジョンの事とか報告したかったんだ!」
「おじいさん心配してそうだな」
「まぁ危険なのは事実だもんね、、、千夏くんは何でダンジョン攻略しようと思ったの?」
「俺はやっぱりワクワクするからかな。でも、ダンジョンの真実を知り始めたらそれだけじゃなくなったんだ。」
「、、、ダンジョンの真実って?」
「それは言えない魔法がかかってるから自分たちでたどり着いてくれ、ごめんな。」
「ううん、大丈夫だよ。私も真実知りたいから沙羅ちゃんたちと頑張ってみるよ!」
「、、、気をつけろよ。覚悟が必要だぞ」
「うん、ありがと!」
俺は手に持っていたトルネードポテトを食べ始めた。
こんな平和な日常を送るとダンジョンが現実にあるなんて忘れてしまいそうになる。
これからどんな危険な冒険が待っているかわからないけど俺たちはやらなくちゃいけないんだ。
この世界が壊れてしまうかもしれないから。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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