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【本編完結】異世界から戻ったので、とりあえず復讐します~少年が大人になる通過儀礼~  作者: 高取和生@コミック1巻発売中
第四部

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間奏7 藤影侑太の自分語り

なんで、藤影恭介を嫌っていたかって?


お前さあ、自分が欲しくて欲しくても、なかなか手に入らないものを、いとも簡単に手に入れてる奴のこと、好きになれる?


だろ?


何が欲しかったかって?


全部だよ、全部


家柄と資産

美しく優しい母親

努力も苦労もしないのに、ピアノが弾けて、絵も描ける才能


何より、だ


あの顔と

髪の色


ああ、俺さ、自分の顔は嫌いじゃないよ

そこそこ、ちやほやされるし

女ウケ悪くないし


ただな


こっからは昔話だ


俺が幼稚園に行ってた頃、絵本読んでたのよ

ははは、俺だって、絵本くらい読むさ


「天使の願い事」とか言ったかな、ほかの園児にも人気があった本


主人公の天使が、大天使になる修行かなんかしてて、人間の願い事を十個叶えようとするの

十個叶えたら、大天使

叶えられなかったら、天使失格。


あと一つで課題クリアするって時に、細かい内容忘れたけど、その願いを叶えたら、なんか良くないことになるってわかって、その天使は叶えてあげないの


それで、天使失格となって、天界から追放されそうになるんだけど、

聖母の情けで人間界に転生するのさ


絵本の最後に、転生した天使のイラストが載ってて、すげえ綺麗なの

くりっとしたまなこにサラサラの茶髪。


そのイラストに、あいつ、恭介は、そっくりだったのよ、ガキん時


五歳、いや、もっと前か


初めて藤影の屋敷に招かれて、あまりの広さにびっくりして

ふらふらしてたら、ピアノの音が聞こえてきて

音のする方へ行ったら、あいつがピアノを弾いてた


大きな窓から陽が射して、あいつの髪がきらきら光ってて

イラストの天使の顔と、そっくりだった


女だと思ったよ


それがさ

香弥子さんが常日頃、あいつにだけは負けるなと俺に発破かけてる相手、藤影恭介だってわかった時


マジ、ムカついた

なんだよ、男じゃねえか

ふざけんなよ


だからあいつを殴って、ピアノもぶっ壊した。

香弥子さんは、誉めてくれたけどな


いや、今はもう、恭介の持っていたもの、ほとんど俺が手に入れたから、どうでもいいけどさ

ああ、悠斗には逃げられたか

まあ、しゃあねえな


ところで、仙波

何の用だったんだ?


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