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第4話 作戦会議と生産組さん

魔物をしばらく増やさないと言ったな、あれは嘘だ。


……すみません。なんか増えました。

かなり増えました。


後、投稿が遅れると言いつつテンション高めでどんどん書いてしまっています。

まあ、そろそろテンションが落ちると思いますが……


「それでは、人間さんを誘き寄せよう作戦についての会議を始めましょう」


私の声に、それぞれの反応で皆さんが答えます。


ちなみに私は定位置となったスライムさんの上に座って、ダンジョンさんの出してくれたホワイトボードの前にいます。他の皆さんはその前にそれぞれ浮いています。


「とりあえず、何か良い案のあるひとー」


「クー!」


小さな前足を片方上げて声を出すこだまさん。


「はい、なんでしょうか?こだまさん」


「ク、クー!」


ダンジョンさんの適当翻訳によると、このまま森に入る人間さんをひたすらダンジョンさんへと誘き寄せて殺せばいいのでは?との事。


意外に過激派ですねこだまさん。


「えーと、それなのですが、私はそれだと問題が発生すると思います」


「クー?」


首を傾げるこだまさん。


「まず、人間さんを無差別に誘い込んで殺すとします」


ホワイトボードに分かりやすく書いていきます。


つまり私の言いたい事をまとめるとこんな感じです。


人間さんを無差別に殺しまくる。

     ↓

人間さんがおかしいと思い警戒する。

     ↓

森の調査or森封鎖。森封鎖の場合人間さんは来なくなる。

     ↓

森の調査に来た人間さんを皆殺し。それを続ける。

     ↓

森封鎖。そしてダンジョンさんに人間さんが訪れる事は無くなった。


「という事で対策が必要だと思い、作戦会議をしようという事になったのです。すみません先に言うべきでしたね。では気を取り直して意見のある方ー」


と、私達は意見を出し合いました。


それから1時間後。


「意見の中から一番良いものと思われたのは、えーと、ダンジョンさんに人間さんのエサを置くですかー。それじゃあエサを決めないといけませんねー」


皆さんは食べ物との意見が強かったですが、腐ったらいけないので、結局ダンジョンさんの意見の武器や防具、その他アイテムなどになりました。


「そのアイテムをどうやって手に入れましょうか?殺した人間さんから奪うのは効率が悪いと思いますが。え?ステータスをとりあえず見てみろと?暗黒武器はこの場合使い物にならないと思いますが……」


―――――――――――


クロマ  Lv17


HP2250

MP2850


スキル


魔物創造 黒魔法 闇同化 暗黒武器 植物創造


称号


黒灯の魔王 魔に愛されし者 眠りし力を引き出す者 草木に愛されし者


―――――――――――――――――

新しいスキルと称号が増えてますね。というか称号は増えすぎじゃないでしょうか?確認のたびに増えてます。めったに手に入らないはずなんですがねー。


とりあえず新たに手に入ったので説明。


植物創造:文字通り植物を創造できます。


草木に愛されし者:草木に愛される。麻痺無効、毒耐性。


以上です。


「植物創造は人間さんのエサに使えそうですねー。あ、作れる魔物が増えてるかもですか?じゃあ見てみましょう。おおー、丁度良い塩梅に生産系の魔物が増えてますよー」


アルティー:手先がとても器用。物作りが得意。戦闘は苦手。


スフォルジュド:鍛冶仕事が得意。武器や防具を作れる。戦闘は苦手。


タイラート:布の扱いに長けている。戦闘は苦手。


ジェルディーネ:ちょっとだけ魔法が使える。植物使い。


コホロ:料理が得意。美味な料理から猛毒料理まで何でもござれ。意外に戦える。実は今まで食べ物を食べてなかったし、こだまさん達は食料が必要だったので(今までは森の中の果物などを適当に食べてました)、この魔物さんは嬉しいです。食糧問題も一緒に解決できそうですよー。


以上の5匹です。個性的な魔物が多そうですねー。


「あら?魔法が使える魔物がいますよー。この魔物さんに教えてもらえば私も魔法が使えますかねー?」


「……」


「早速創ってみろって?そうですね。MP沢山つぎ込んで創りますかー」


で、出てきたのが。


白い髪の男の子と、立派な長い髭の小さなおじいさんと、茶色く長い髪の女性と、頭に蔓と白い花のカチューシャをつけた緑の髪の女の子と、そして、薄茶色に茶色い模様の猫が出てきました。


白い髪の男の子はアルティー、おじいさんがスフォルジュド、女性がタイラート、女の子がジェルディーネで、猫がコホロです。


「ダンジョンさん!人です!人が出てきました!」


「……!」


てっきり人間離れした感じの魔物が出てくるかと思いきや、完全に人型です。ほとんど人間さんと見た目が変わらないです。


「主様、落ち着いてください。人型の魔物も多いのですよ?私達は人にかなり近い外見ですが」


女性型のタイラートさんが言います。


「あ、主様ですか?そんな風に呼ばなくても良いですよ。呼び捨てでも良いくらいです」


呼ばれ方にびっくりして、落ち着きました。

普通に喋れる魔物さんも始めてなのですが、とても嬉しいです。


「それはなりません。私達を生み出した創造主を呼び捨てなど……」


タイラートさんはとても真面目な方みたいです。


「じゃあ、クロマさんと呼んでください。これなら呼び捨てじゃないですよー。敬語もなくて良いです。自然に喋ってください。あ、私が丁寧語なのは、これが一番慣れているからですよ―」


「ですが……」


「まあまあ、タイラートは硬すぎるニャ。ご主人本人が言うんだから、自然に話せば良いニャ。あ、ご主人。拙者がご主人をご主人と呼ぶのは、なんというかこれが自然なのニャ。許してニャ」


猫型のコホロさんがそう話しました。喋れたのですねー。まあ、二足歩行でエプロンしてますが。

語尾にニャがつくのは癖なのでしょう。


「……分かったわ。これからよろしくね。クロマさん」


色々と葛藤した後、タイラートさんが普通に話してくれます。

その後も、それぞれがよろしくと言ってくれました。


「はい、よろしくお願いします。……あ、そうです。皆さんに名前付けないと。すっかり忘れていました」


「……」


「おお、相変わらず良い案ですねダンジョンさん。後は……はい。全員分決まりましたよー」


男の子のアルティーさんはルトラさん。とっても無口です。無表情でもありますが、良い子ですよ。

おじいさんのスフォルジュドさんはスルドさん。ちょっと耳が遠いらしいです。のんびりとした人です。

女性のタイラートさんはライラさん。真面目で綺麗なお姉さんです。

女の子のジェルディーネさんはシェーネさん。恥ずかしがりやでちょっと無口です。表情は豊か。

最後に猫のコホロさんはマタムネさんです。こちらはご自身で名前を付けました。本人の希望です。穏やかで良い方ですよ。


「……ありがと、クロマ。素敵な名前」


ローブを少しつまんで嬉しそうにするシェーネさん。


「……」


無言だけれど少し頭を下げて少し嬉しそうなルトラさん。


「ありがとのう。クロマ殿」


ほっほっほと、笑いながらのスルドさん。


「ありがとうねクロマさん」


笑顔のライラさん。


「拙者は名付けられてニャいけど、自分で決めさせてくれてありがとニャ」


ペコリと礼をするマタムネさん。


お礼の仕方も色々ですねー。

いっきに人数が増えたので賑やかになりますねー。


「さて、名付け終えたので作戦会議に戻りましょう。えーとライラさん達は作戦会議について知らないと思うので簡単に現状を説明しますね」


説明中です。


「つまり、人間がダンジョン殿の中に来るように仕向けるのじゃな?」


「その通りですスルドさん。何か良い案はありますか?」


スルドさんは髭を弄りながら考え、意見を出してくれました。


「こんなのはどうじゃろう?」


スルドさんの意見はこんな感じです。


森の奥に意思を持つダンジョンがある。

意思を持つダンジョンのコアはとてつもない力を秘めており、それを使えば死者を蘇生する事も、不老不死にする事も出来ると言う。

だが、そのダンジョンには魔王が住み、人間の手にコアが渡らないように配下の魔物をダンジョンの中に放った。

魔王はコアの力を使い強大な力を手にしているため、ダンジョンに入った人間に襲いかかる。


などの設定。


「要は、ダンジョン殿にはロマンがあると人間に思わせれば良いのじゃ」


「なるほどー。それなら人間さんを誘き寄せなくとも勝手に来てくれますねー」


「その話に信憑性を持たせるために、ダンジョンさんに置くアイテムを私達が作るのね」


「はい。それでは早速頼んで良いでしょうか?」


「もちろんよ。私達はそのために生まれたのだから」


ここで作戦会議は終わり、ライラさん達には人間さんのエサ作りを頼んで、こだまさん達には森での食材探しや材料探しを、ダンジョンさんにはライラさん達の工房作りなどを頼んでみました。


「クロマ。私は?」


最後に残ったシェーネさんは、ローブをつまみながら見上げて私に質問しました。


「シェーネさんは私と植物作りです。後できたら魔法を教えてください」


「わかった。頑張る」


そして、私はシェーネさんに植物と魔法について教わりながら、植物を創っていきました。

食べられる野菜、果物などから、人間さんのエサとするための薬草など色々と創ります。


「植物の管理は、シェーネさんに任せて良いでしょうか?」


コクンと頷くシェーネさん。

見た目は小さな女の子ですがとても頼もしい感じです。


「あ、植物の配置についてはダンジョンさんに聞いてくださいね」


「……」


「え?ダンジョンさんの声って私にしか聞こえなかったのですか?じゃあどうしましょうかー?ルトラさんにダンジョンさんの意思が伝わるようなアイテム作ってもらいます?」


ルトラさんは様々な物を作れるそうです。説明にあった、手先が器用とかそんなレベルじゃ無い物を……


「……!」


「分かりましたー。後で言っておきますねー」


とりあえずこれで、今日やる事は終わりました。


「魔法、練習する?」


「そうですねー。練習しましょうかー」


魔法の使い方ですが、これはイメージが強いですね。呪文は要りません。

具体的にイメージして魔力(MP)を出すと出来ます。

イメージが具体的なほど魔法は強くなります。


あ、それと魔法には相性と言うものもあり、火や水など自身にあったいわゆる属性的なものがあるそうです。これもゲームみたいですねー。

相性が良いほど魔法を出しやすくなります。


私と相性の良い属性はまだ分かりません。

ですが案外簡単に出来たのですねー。


その日は、シェーネさんと魔法の練習を続けました。


今日は準備だけで終わってしまいましたが、明日から人間さんを誘き寄せましょうかー。


あ、劣化版カンテラは、ルトラさんとスルドさんに頼んでおきました。

完成が楽しみです。


とりあえずの目標は、人間さん達にダンジョンさんを魅力的に見せる事ですかねー。

ライラさん達がそのために頑張っていますが、早めに魅力的に思わせないと、森を立ち入り禁止にされてしまいます。

それだけは防ぎたいです。


明日はわざと人間さんを生還させますかねー。

今はあんまり殺してもダメですし。人間さんにダンジョンさんを知ってもらいましょう。


とりあえず手加減が出来るように魔法の練習ですよー。












人手が足りないですね。

ダンジョンなのに魔物がほとんどいないです。

沢山いるのは分裂スライムさんだけ。


今回の話で分裂スライムさんは色々な所に行って手伝いをしています。運搬作業とか力仕事はわりとできるので結構使えます。

それでも人手不足になっちゃいますが。縁の下の力持ちです。影は薄いですが……


ちなみにマタムネさんはほんとはコボルトみたいな外見の予定でした。

変更理由はなんとなく。名前もなんとなく。そのせいで某狩りゲーの猫みたいになっちゃいましたが……


長くなりそうなんでこの辺で、感想お待ちしております。


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