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第3話 さあ、こちらへどうぞ人間さん

なんでかすいすい進んじゃって。

気付いたら最新話書けてました。ランキングに入ったのが嬉しかったからかもしれません。


あ、みてみんの方にクロマさん(帽子、ローブバージョン)の挿絵を載せときます。

気になった方は見て行ってください。

忘れてなかったら今日の夜の12時頃に載せます。


こだまさん達が人間さんを焼死体に変えて戻ってきました。


甘えてくる皆さんを順番に撫でます。可愛らしいです。

こだまさんを膝に乗せてもふもふしながら、ダンジョンさんと先程のこだまさん達の活躍を話します。


「凄かったですねー。色とりどりの炎で人間さん達があっという間に焼かれて黒こげですよー」


「……」


「はい、次は私の番ですねー。ですが私は人間さんをおびき出す事はできそうにないのですけど」


「……」


「カンテラ、ですか?」


ダンジョンさんが言うには私の周りをふよふよと浮いている、実はカンテラは、私の専用武器なのでは?との事。

魔神さんなら餞別みたいに武器とか密かに持たせてそうだそうです。


「カンテラでどう戦うんです?それにこれ、どう動かすんでしょうか?」


「……」


「持って振ってみろと?まあ、とにかくやってみます」


ローブの中から手を出して浮いているカンテラを持とうとしますが、するりと避けられてしまいます。これでは持てません。


「持てませんよ?ダンジョンさん。え?手を使わずに持つ、ですか?それはまた難しそうですねー」


手を使わず物を持つってどうすればいいのですかね?


「魔王だから人とは違う感覚でもあるのでしょうか?魔神さん曰く、人と魔王は人間さんとそっくりな姿でも根本から体の作りが違うって言ってましたし」


「無意識に体を浮かしているのだから意識すれば人の時とは違う感覚がつかめるかも、ですかー。確かに今は座っていますが、私って浮いていたのですね。じゃ、早速意識して浮いてみましょうかー。あ、こだまさん。一旦離れてくださいねー」


こだまさんが離れてから、意識してふわりと浮いてみます。

意外にあっさり出来るもんですねー。


「なんとなく感覚がわかりましたー。これならカンテラが持てそうですよー」


自身の周囲の空間に自身の感覚を少し広げる感じと言えば良いのでしょうかー?

不思議な感じですがそれでカンテラを持ってみます。


「おおー、持てましたよ、ダンジョンさ……ん?不思議と持った途端にこのカンテラの使い方が分かったのですが何故でしょうか?」


「……」


「カンテラに認められた?へー、最上級の武器は所持者を選ぶのですかー。このカンテラってすごい武器だったんですねー」


「……」


「ああ、カンテラの使い方ですね。ダンジョンさんの言った通りでしたよー」


このカンテラの攻撃法は手を使わずに持って振る事です。

振り方もあるみたいで思いっきり振ってもだめみたいですねー。


ちなみに強さは持ち主によって変わってくるみたいですよ。


後、カンテラの効果ですが。これは色々とあるみたいで全部はわかりません。

私が強くなれば自然に分かるみたいですが、今分かっているのは幻を見せる事と炎を出す事です。


「このカンテラを使えば、私にも人間さんを誘き寄せて殺す事が出来そうです。早速行って来ますねー」


スライムさん達に見送られて入り口に向かいます。


「あ、そういえばダンジョンさんって、今どんな風になってるんですか?」


そう言うとダンジョンさんはマップを表示してくれます。

私のレベルが上がっている時に、実はダンジョンさんは大きくなっていたらしいです。


マップを見ると、ちょっとだけ迷宮のような感じになっています。

こだまさん達が迷わなかったのは、ダンジョンさんが誘導していたからだそうです。


「すごいですねダンジョンさん。同時に色んな事できるなんて。私には無理ですよー」


「……」


「呼吸しながら動くのと同じ、ですか。そんな感じだったのですねー」


と、雑談をしているうちに入り口に着きました。

外はとても綺麗な森になっています。こんな森に魔王がいるなんて普通思わないくらい綺麗です。空気が澄んでる感じが良いですねー。落ち着きます。


ちなみにダンジョンさんの入り口は洞窟みたいになっています。

ダンジョンさんのは、いくら広がっても土地を取らないように亜空間を作り出して、そこで大きくなるそうです。この森がなくならないのは嬉しいですね。


ダンジョンさんと会話できるのはダンジョンの中だけなので、そんな事を考えつつ森の中をふわふわと浮きながら移動します。


それから少し経った時、冒険者風の人間さん3名を発見しました。


あ、もちろん闇同化で気配と姿を消してますよ?

ただ、カンテラだけ出していますが。


「ん?なんだ?このカンテラ」


「魔物……じゃ、ないわよね?」


「マジックアイテムじゃないか?」


などと人間さんが話しています。

この世界の人間さんは、浮いてるカンテラ見てもあまり驚かないのですねー。ちょっと残念です。


仕事を始めましょう。


まず、空中で持ったカンテラの能力を発動させます。

人間さんに幻を見せるのです。


カンテラに蒼い炎が灯ります。


「さあ、こちらへどうぞ人間さん」


闇同化を解き人間さんを誘導します。

今の人間さんには私は別のものに見えているのでしょう。おとなしく着いてきてくれます。


まだまだ私が未熟なため人間さんがどんな幻を見ているかは分かりませんが、なんだか表情がそれぞれ違うので、皆違う幻を見ているのでしょうねー。


人間さんはあっさりダンジョンさんの中に入ってくれました。

念のため、ちょっと奥まで誘き寄せます。せっかくの初陣ですので逃がしません。


さて、これで誘き寄せる事に成功しました。

次は人間さんを殺しましょう。


カンテラをゆらりと振るいます。

するとカンテラの蒼い炎がゆったりと飛んで行きます。速度は遅いですが人間さんは幻を見たまま動かないので良い的です。


「うわ、うわあああああああああ!!」


まず一人目。

他の二人は、一人目の悲鳴がまるで聞こえていないかのようにずっと立ち続けています。


「次いきますよー。動かないで下さいねー」


「きゃああああああああああ!!」


二人目の断末魔が響きます。


「最後ですよー」


「ぎゃああああああああああ!!」


終わりましたー。

レベルアップ音が聞こえます。


「ダンジョンさんやりましたよー。私の初陣はどんな感じでしたー?」


「……」


「とても緊張感に欠ける虐殺だった?え?あれ戦いじゃなかったのですか?あー、確かにこちらから一方的に攻撃して殺しましたからねー。戦いじゃなかったです……ん?」


ダンジョンさんと話していると不思議な感じがしてその方向に向きます。


「……?」


「あのー、ダンジョンさん。死んだ人間さんから青白い光が出ているのですがあれはなんでしょうか?」


「……、……」


「人間さんの魂の力が漏れ出ている?」


ダンジョンさん曰く、人間さんが死んだら魂は輪廻の輪にすぐ向かうらしいのですが、なぜか私の殺した人間さんの魂は、輪廻の輪に向かう前に、その中に秘められた力が漏れ出るそうです。


で、今はその魂の力が青白い光として人間さんの死体に纏わりついてます。


「どうしましょうか?え?食べろ?さすがに人間さんの黒こげ死体を食べる気は……死体ごとではなく魂の力だけ食べろ?どうすれば食べれますかね?」


ダンジョンさんは吸ってみろといいますが。えー、息を吸うような感じで良いのでしょうか?


やってみましょう。


私が息を吸うようにその場ですぅーっと吸ってみると、青白い光が吸い寄せられて口の中へ。


「!!」


食べた瞬間衝撃が走りました。


「……?」


ダンジョンさんはどうした?って感じで聞いてきます。

とりあえず今の私に答えられそうにありません。一心不乱に魂の力を食べます。


そして最後まで食べきってから正気に戻りました。


「……!」


「はえ?ダンジョンさんどうしたのですか?そんな大声だして」


「……?」


「え?私が魂の力を食べ始めてからおかしくなった?いやー、あれはおかしくもなりますよー。とてつもない味でした」


味と言うものを知らないダンジョンさんに魂の力の味を説明するのは難しい上に、どう表現したらいいかとても困る味だったので、さらに説明が大変でした。


とりあえず言える事は、この世の味ではない事。まあ、魂から出た力ですし。


「私ってあれが主食だったのですねー」


「……?」


「食べてみて分かったのですが、本能的に求めているものって感じでした。生きるために食べ物を食べる感覚ですかね。まあ、食べなくとも死なないのですが、食べれば動きやすくなったりします」


あ、魂の力は私が強くなれば、生きたままの状態でも食べれるようになるみたいです。

後、カンテラに魂の力を集める事も可能だとか。放っておくと強力な魔力に変わってしまうみたいで、そうなると私は食べる事ができません。それはもったいないのでカンテラの効果は嬉しいです。


「今のところはカンテラを使って殺さないと魂の力を取れないみたいなので、頑張らないといけませんねー」


「……」


「カンテラの劣化品を作って魔物に持たせる?それいいですね!大賛成です!今後の課題にいたしましょう」


「……」


「あ、皆さん待っているのですか。それは悪い事をしました。じゃあ急いで戻りますねー」


人間さんの焼死体の上をふわりと通り抜け、皆さんの所へと戻ります。


後ろからバキボキと音がしますが、きっとダンジョンさんが人間さんの死体を食べているのでしょう。

少し成長したおかげで食べられるようになったらしいです。まあ味はまだ分からないそうですが、成長したら分かるようになると思います。


それにしても魂の力のおかげで楽しみが増えました。

これからもっと頑張れそうです。




人間さん、もっと森に来ないですかねー?












カンテラ無双。武器はカンテラとタグに入れようかな?


そして人間さんのおいしさに目覚めた?クロマさん。

魔王らしくなっていってるのかな?


成長したステータスは次回にて。

魔物はしばらく増やしません。


とりあえず、始めて予約投稿したけど大丈夫だろうか……

まあ、不安はありますがこの辺で。感想お待ちしております。


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