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第10話 カンテラの能力ですかー?

久しぶりに投稿。

いつの間にか1年も投稿してませんでした。

亀更新すぎますね……とりあえず更新ペース早くしたいと思ってます。


では、最新話どうぞー。


シロエさんと同盟を組んでから1週間後。

ダンジョンに戻ってきてから平和? に生活しているのですが……少しだけ今までと生活が変わりました。


「兄さーん!!」


「あ、シロさん」


毎日私の所を訪ねてくるようになったシロさん。

同盟を組んでから情報交換などをしていますが、自身のダンジョンほったらかしで大丈夫なのでしょうかー?


「駄目ですね。シロエ様、戻りますよ」


「えー! やだー! 僕は兄さんのそばにいるんだー!!」


リアナさん、読心術でも持っているのですかー?


「メイドの嗜みです。さあ、シロエ様帰りましょう。それとも……お仕置きがお望みですか?」


「……わ、分かった。帰る、帰るから! それだけはやめて!!」


駄々をこねていたシロエさんは顔を真っ青にしてリアナさんに連れ戻されました。

どっちが魔王か分かりませんねー?


「また来るからねー! 兄さーーん!!」


シロエさんの叫びが聞こえますが、その後に悲鳴が聞こえたような?

きっと気のせいですねー。

もうそろそろお茶の時間ですし食堂に行きましょうかー。



食堂。


食堂に入ると人は疎らでした。まだちょっと早かったですかねー?

とりあえず、座っていた生産組のルトラさんとスルドさんの向かいに座りました。


「おお、クロマ殿。丁度良い所に来たのう」


『ジャストタイミングだ』


嬉しそうに髭を弄りながら声をかけるスルドさんに筆談しつつ片手でサムズアップするルトラさん。


「何か、用があったのですかー?」


『お前にと言うよりそのカンテラに、だ』


「カンテラ?」


今も私の周りにふよふよと浮いているカンテラ。

劣化版カンテラはできたしもう用はないと思うのですがー?


「最近武器製作に行き詰っておってのう。今の所このダンジョン内で最強の武器はそのカンテラなのじゃ。参考になるかと思っての、もう一度調べさせて欲しいのじゃ」


このダンジョンでは武器作りをスルドさんが担当していて、防具をライラさんが担当しています。ルトラさんはスルドさんとライラさんのサポートをしつつアイテム製作しています。

料理、食材担当は言わずもがなマタムネさん。シェーネさんは植物関係全般担当です。食用植物から植物に関するダンジョントラップまで幅広くやっていますよ。


「なるほどー良いですよー。皆さんが強くなるのは大歓迎です」


『なら早速預からせてもらう。が、その前にこのカンテラの現在の能力を教えてくれ』


カンテラの能力ですかー?

そういえば最初に比べて結構増えていたり進化していたりしていますねー。


「そうですねー。なんなら実践しながら説明しましょうかー?」


『ああ、頼む』


「ほっほっほ。楽しみじゃのう」


ダンジョンさんに作ってもらった訓練場に皆で移動する途中でマタムネさんと出会い、マタムネさんも見に来る事になったのですが、そんなに期待されても困るのですよー。



訓練場。


『じゃあ、始めてくれ』


「分かりましたー。あ、幻を見せる能力は知っていますよね?それは飛ばしますよー」


『分かった』


じゃあ、まず何がいいですかねー?

あ、そういえば最初から使えていた能力に進化しているのがありましたねー。それにしましょう。


「始める前にスルドさん。火を出してくれますかー?」


「火かの?ほれ」


スルドさんが魔法で火の玉を出します。

……これならいけますねー。いざ!


「!?」


スルドさんは驚きの表情で火の玉を見ます。

火の玉はふわりと私の方へと来て私の真横で止まりました。

何が起きたか分からないルトラさんとマタムネさんは首を傾げます。


『どうしたんだ?スルド』


「ほぅ、これはすごいのう。魔法の支配権を奪われたわ」


「にゃんですと!? 他人の魔法を奪う事にゃんてできるのにゃ!?」


『クロマ。説明』


「ええとですね……」


詳しい説明を詰め寄るように要求するルトラさんはちょっと怖いですが説明します。


この能力は炎を出す力が進化した物です。

炎を出す能力と同様にカンテラを振って炎を操作するのですが……地味に難しいんですよねー、これ……

慣れるまで結構時間がかかりましたよー。


あ、ちなみに全ての炎を操れるわけじゃないですよ?

自分と同等かそれ以下の炎しか操れません。

つまり力量次第って事ですねー。

火属性が得意な魔法使いの炎は止められないかもです。


『扱いが難しく、操れる炎も力量次第……それでも強い事には変わりないな』


「そうじゃのぅ。武器は使い手次第じゃし、うまく扱える者に持たせれば良いんじゃしな」


「うまく使えたら炎系は無効化にゃ。すごいにゃ!」


実はこの能力と正反対の水を操作する能力も持っています。

元々は霧を出す能力だったのですが、いつの間にか進化していたのですよー。


『それだけでもかなり反則な強さなんだが……まだあるんだろ?』


「ええ、ありますよー」


似たような能力で言えば影を操作する能力。

ちなみにこの能力はカンテラの灯りでできた影しか操れません。

でも影の中に相手を引きずり込んで殺す事もできるのですよー。

影の中がどうなっているか知りませんが、引きずり込んだ人間さんはあっという間に死んじゃうのですよねー。


『ほら、さっさと吐け。全部吐け』


「その言い方止めてくださいよー。なんだか汚いじゃないですかー」


『きりきり吐け』


「取り調べっぽくなりましたねー。カツ丼が食べたくなってきましたー」


魔法強化は少しずつ強化が強くなっていますが最初と比べてどれほど強くなったのか分かりません。

魔法関係の能力では魔法反射が増えましたねー。

正確には結界を張る能力のようですが。

でもこの能力扱うには少し力量不足みたいで、今はあんまり大きな結界や魔法反射はできないのですよー。

頑丈さだけが取り柄で盾程度の大きさの結界なら出せますが。


「反則ですにゃー……」


「まだありますよー」


「にゃ!?」


召喚系の能力で何故か包丁が出せるようになりました。

でもこれだけだとあまり強くないのですよー。

怨念とか恨みとか負の感情? みたいな力を溜める能力と合わせて使うと包丁の威力が増していくみたいで、技量次第でどんどん包丁の量が増えます。

負の感情が込められた包丁がいっぱい飛んでくるのってすごく怖いですよねー。

自分は絶対そんな攻撃受けたくないです。

一撃死しそうですよー。


「……終わったかの?」


「後一つ残ってますよ?」


「……」


最後に増えた能力ですが……これは進化と言った方が良いのでしょうかー?

最後の一つは魂の力を操る力、ですかね?

この力は食べるために集めているのですが、この力って魔法にも使う事が出来るみたいですごく強力な魔法が撃てるのですよー。

でも、すごく勿体無いのです……

食べる分が減るのです……

あんな美味しい力を魔法に使うなんてしたくないのですよー。

個人的に他の能力が良かったです。


『……』


「……」


「……」


「皆さんの無言と無表情が怖いですねー。一人でも怖いのに複数だと怖さ倍増なのですよー」


無言無表情で見つめられるというのは怖いものですねー。

しかも瞬きせずにじっと見られるとじわじわと怖さがにじり寄ってくるようです。

誰か助けて欲しいのですよー。


「あら? 貴方達こんな所で何しているの?」


ひょっこりと訓練場に顔を出したのはライラさん。

救いの女神様ですよー。


「ライラさーん。助けてくださいー」


「何があったの……?」


ライラさんに助けを求めると三人の様子にライラさんドン引きです。

彼女のビンタで正気に戻った三人は、何故自分達がああなったのかライラさんに説明し始めました。

そして説明を聞き終わったライラさんの一言。


「……その武器、ちょっとどころかかなり異常ね」


「異常、ですかー?」


確かにすごい能力いっぱいですが、他にも能力たくさんある武器ってないのですかねー?


「確かに、能力の複数ある武器は存在するし成長する武器も存在するわ」


返事がまるで心を読んだかの如くですねー。

リアナさんもですが、女性は読心術でも使えるのでしょうかー?


「使えないわよ。ただ、貴方の雰囲気は分かり易いの」


雰囲気でそこまで詳しく読むのも難しいと思うのですがー。

女性って恐ろしいですねー。


「まあ、脱線はこれくらいにして……今はこの武器の異常性について話しましょう」


「お願いするのですよー」


「ええ」


と言う訳で武器についてライラさんに教えてもらいました。


複数の能力を持つ武器について。

元々複数の能力を持った武器は少ないそうです。

複数の能力を付加するためにはそれなりの職人の腕が必要で、能力と数次第によって必要な技量が違ってくるみたいです。

基本的に付加できる能力の数は2~3個のようですねー。


次に成長する武器について。

この成長する武器の作り方は複数存在するようなのですが、一般的には魔物の核と呼ばれる上位の強大な力を持つ魔物の魔力の結晶を元に作るそうです。

ですが、どの作り方で作ったとしても成長して得る能力は同系統かそれに近しい能力しか得られないようです。

炎を操作する能力と水を操作する能力のように正反対の能力が得られる事はありえない事のようなのですよー。

それに、この成長する武器でも得られる能力の数は5個が最大だとか。

あれ?このカンテラ、10個くらい能力ありません?


「正反対の能力、それに現在で通常の最大能力数の倍近く。仮に成長が止まっているとしてもクロマさんが把握していないだけという可能性もあるかもしれないわ……どうなっているのかしら、その武器……」


説明を終えてライラさんは呆れ半分、好奇心半分な視線でカンテラを見ています。


『……とりあえず、徹底的に調べるべきだな』


「……そうじゃのう。こりゃ忙しくなりそうじゃわい……」


「私も協力するわ……他にも協力を仰いだ方が良さそうね」


「僕はそろそろお昼の準備に向かうですにゃ。皆さんには軽めの物を用意すれば良いかにゃ?」


「ええ、よろしく頼むわ」


そんな感じで職人組はその場で話し合いを始めてしまい、マタムネさんは厨房へ。

自然解散ですねー。

じゃあ私もそろそろ冒険者さんを探しに行きましょうかー。


「待ちなさい。クロマさん」


『そのカンテラは置いていけ』


カンテラがないと冒険者さんの相手が不安ですよー。

でも皆さんの目が怖いです。

無言の圧力を放っています。

しばらくカンテラが返ってこない感じですね。

私はその間役立たずなのですよー……


「……」


「あ、ダンジョンさん。……そうですね、せっかく訓練場にいるんですしスキルの練習でもしましょうかー」


カンテラがなくともやれる事はあるとダンジョンさんが励ましてくれますが、最近私はダンジョン内であまり活躍してないと思うのですよー。

このままじゃ引きこもり魔王の称号が手に入っちゃうと思います。

それだけは避けねばならないです。

勇者も怖いですし強くなるためにも頑張るのですよー。




あ、勇者といえば……最近風魔さん見かけないですねー。

どこで情報収集しているのでしょうかー?





あの召喚能力に関してはカンテラの能力を考えている時にふと、ひたひたにじり寄ってくる可愛いけど怖いあいつをカンテラ繋がりで思い出しまして。

ついやっちゃったぜって感じです。反省はしてます。


カンテラの能力については多すぎね? と思うかもですが一応理由があります。

後々語られると思うので質問はたぶん受け付けないかと?


では、わりと長くなってきたのでこの辺で。


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