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第9話 同盟、組んじゃいましょうかー

はじめは10話以内で終わらせる予定がどんどん伸びそうな予感。

20話でも終わらない気がします。

うーん……短く書くのは難しいです。


では、新キャラ登場な最新話どうぞ。(超展開?)


間違えて修正途中の物を出してました。(12/20。12:30に直しました)

今、帰ってきた風魔さんから報告を聞いているのですよー。


報告によると……


現在、人間さんは各国が協力して勇者を助けて炎腕の魔王さんを倒そうとしているそうです。


炎腕の魔王さんが狙われたのは、単純に最初に倒した魔王さんのダンジョンから一番近いダンジョンにいたからだそうです。

まあ、炎腕の魔王さんが筋肉馬鹿と有名らしいので倒しやすいと思われたのもあるそうですがー。


魔王の中で最弱と呼ばれているのに私が狙われなかったのは、遠かったからなのですよー。

すごく複雑な気分です……


で、炎腕の魔王さん側は人間さんを何とか返り討ちにしつつ強くなるも、人間さんの数が多いので拮抗状態になっているとか。

でも、勇者さんがかなりのスピードでパワーアップしているみたいで、たった一人で百の魔物さんを倒せるくらいになっているとか。

なのでこのままだと炎腕の魔王さんは負けてしまうかもとの事。


勇者さん本当に人間さんなのですかねー?

普通、魔物1匹倒すのに人間さんって3~4人掛りですよネ?少なくともうちでは、ですがー。


風魔さんに今度、他のダンジョンについて調べてきてもらった方が良いかもしれませんねー。

勇者さんの事も調べて対策を立てないといけませんし。


「……暗殺」


「できたら良いですねー」


風魔さんは殺る気マンマンなのは良いのですが、無茶はしないで欲しいのですよー。


報告の続きを聞くと、他の魔王さん達はそれぞれ炎腕の魔王さんと勇者さんの戦いを傍観しつつ対策を立てているそうです。

何処も同じなんですねー。


ですが、その中でちょっと特殊な魔王さんがいました。


「シロエさん……ですかー?」


なんでも風魔さんは一番近くのダンジョンにいる忘却の魔王、シロエさんと出会ったらしいのです。

しかし、何故か名前とシロエさんの言った提案?しか覚えていないそうなのですよー。


本人はすごく悔しそうなのですが、生まれたばかりの魔物が魔王に勝つのは難しいと思うのです。それどころか生き残った事が奇跡ですよー。


「……同盟」


で、シロエさんと言う魔王の提案は同盟。


対勇者や人間さんのために同盟組んでお互いの情報交換やもしもの時の援軍をと言う事らしいです。


「……」


黙って報告を聞いてきたダンジョンさんは胡散臭いと否定的。魔王って平気で裏切りとかありそうですよねー。


私としてはシロエさんって魔王さんと一度会ってみたいですよー。

一度も会った事の無い人とさすがに同盟は組めません。


「……!」


「え?それ、かなり危険だって?あー、言われてみるとそうですねー。でも、行ってみたいんですよー」


シロエさんはダンジョンから全く出る意思は無いらしく、今まで一度もダンジョンの最奥から出た事が無いそうです。

なら、こちらから出向かなければいけないのですが、良く分からない相手のダンジョンに行くのは危険だとダンジョンさん猛反対。


「じゃあ、護衛にスライムさん連れて行きますから」


「……!」


「なんで一番雑魚と呼ばれるスライムさんを護衛に選んだって?え?スライムさんって最強じゃなかったんですかー?」


スライムさんって不意打ちからの暗殺とか分裂による数の暴力で圧倒とかなんだかんだで一番強そうじゃないですかー。


「……」


「せめて風魔さんを護衛に?風魔さんには各地のダンジョンを調べてもらいたいのですよー」


風魔さんもダンジョンさんも心配そうにこちらを見ます。

二人とも心配性なのですよー。


でも椅子になっていたスライムさんはすごいやる気です。

これなら大丈夫ですよー。


「膳は急げですし。早速行ってきまーす」


「……!!」


「主!!」


スライムさんを連れて、いざ、シロエさんのダンジョンへ!


あ、ちゃんと場所は知っていますよ?

私はドジッ子ではないのですよー。




そして、シロエさんのダンジョンです。


幻術を使って背景にまぎれつつここまで来ました。

いやー、ダンジョンさんの中は全力で飛んだ事ないですけど結構私って速かったのですねー。


では、スライムさんの気配も確認してダンジョンに入ります!


「頼もー!」


「……!」


なんだかスライムさんに突っ込まれた気がします。

おかしいですね?スライムさんにはあまり知恵はないはずなのですがー。

まあ、とにかく入るのですよー。


ふわりと浮かびながら入ったシロエさんのダンジョンは白い霧が立ち込めています。

殆ど先の見えない白い霧で、侵入者を拒んでいるみたいですよー。


そう思って少し進むと急に霧が晴れて人が現れました。

あれ?いつの間にか霧の無い部屋になっています。

どうなっているのでしょうねー?


「あんた、何しに来たの」


目の前の立つ真っ白い髪が特徴的な女の子。

耳が私みたいに長く尖っているのを見ると人間さんじゃないのが分かります。


「もしかして、貴方がシロエさんですか?私はクロマと言ってこの近くでダンジョンさんと魔王をしている者ですよー。同盟の相手を知りたくて来ましたー」


顔がどことなく私と似ている気がするのは気のせいでしょうかー?


「……兄さんと似てる。……いや、まさか……そんなはず」


なにやらぶつぶつと呟き始めたシロエさん?と思われる人。

なんでしょうね?何処かで見た事があるような……デジャブという奴ですかー?


「あんた……何か前世で覚えている事ない?」


「前世、ですかー?駅で押されて電車に撥ねられて死んだ事しか覚えていませんよー」


「電車に撥ねられた!?」


そこに反応するのですかー?


「シロエさんは前世の記憶があるのですかー?」


「僕は記憶を操るスキルを持っている。それで前世の記憶の一部を思い出したんだ」


「へー、すごいですねー」


記憶を操るスキルで風魔さんの記憶を操ったのですねー。


それに、前世の事を思い出したと言う事は私も思い出せるのでしょうかー?


「それって、私も思い出せます?前世」


「……その方が、確認がしやすいか。やってみる」


ぶつぶつ呟いた後に、シロエさん?はスキルを発動しました。


そして少しずつ霧が晴れるように記憶が……


「……はー、死んだ日に食べようと思っていた夕食の献立はサバの味噌煮だったのですかー……惜しい事をしました」


「思い出したのそこっ!?」


シロエさんに突っ込まれてしまいました。

サバの味噌煮、おいしいじゃないですかー。ここには味噌はないですし、もう食べられません。


「他には何か思い出せなかったの!?家族は!?特に兄妹は!?」


兄妹、ですかー?


「うーん……歳の離れた妹が一人いました。シロエさん?に似ているかもしれませんねー丁度歳も同じくらいの見た目ですしー」


私の後を子鴨のように付いて回る可愛い妹だった気がします。


「……!?顔、顔見せて!!」


「え?顔ですか!?は、恥ずかしいのですよー!!」


唐突に顔を見せてとせがむシロエさん?


「あんた、同盟の相手を知りたくて来たんだろ?それに、人のダンジョン尋ねておいて顔も見せないのは失礼じゃないのか?」


ううー……そう言われると反論できないのですよー。


「す、少しだけですからね」


そっと帽子を外して黒い包帯をするりと解く。


その瞬間、腰の辺りに衝撃が!?


「兄さんーーーーーーー!!!」


「……え?」


シロエさん?は私にしがみついて頬擦りしているのですが……

しかも、兄さんとは……


……それと、先ほどから気になるのですが……奥の扉の影からずっとこちらを見ている人が。

なんか、怖いのですよー。


「私の妹は前世の世界にいるのですよー?それとあそこの人、誰ですかー?」


包帯と帽子を戻しつつ聞きます。


「僕は、兄さんの顔を、間違えない!!たとえどう変わろうと面影が少しでもあれば絶対分かる!!それに、僕は兄さんの後を追って死んだから向こうの世界にいないよ!!」


あそこの人はスルーされました。それにどこからその自信は来るのでしょうかー?

でも、それは置いといて。


「私はシロエさんのお兄さんか分かりませんが、後を追って死ぬのは駄目ですよー。きっとお兄さん悲しみます。私も、妹が死んでいたら悲しいのですよー」


「兄さんのいない世界に、価値は無い」


きっぱり言い切るシロエさん?

よっぽどお兄さんの事が好きだったのですねー。


「シロエさん?はお兄さんの事が好きだったのですねー。私は妹に慕われていたのでしょうかー?」


「シロエって呼んで。さん付けしないで!兄さんは誰にでもさん付けるけど、僕には付けないで!」


うーん。これじゃあシロエさん……あ、さん付けは駄目だったのでしたー。シロエのお兄さんに申し訳ない感じですよー。

……さん付けしないとなんだか気持ち悪いです。


「シロエ……うーん、やっぱりさん付けしちゃ駄目ですか?なんだか付けないと気持ち悪いのですよー」


「……じゃあ愛称で呼ぶならさん付けして良いよ」


「じゃあ、シロさんでどうですか?」


「うん!」


じゃあ、これからはシロエさんはシロさんなのですよー。


「で、シロさん。あそこの人、誰ですかー?あんなふうに覗かれていると怖いのですよー」


「リアナ!出て来い!」


シロさんがそう言うと凄まじい勢いでドアから人が出てきました。


「シロエ様、お呼びでしょうか?」


出てきたのは白に近い水色の髪に紫の目の美人なメイドさん。


「この人は僕の兄さんだ。挨拶しろ」


「畏まりました」


すっとこちらに向いたメイドさんはきっちりとお辞儀した。


「私はリアナと申します。シロエ様の第一配下にしてお世話役をしております。よろしくお願いしますお兄様」


「こら!リアナ!その誤解を招きそうな呼び方は止めろ!兄さんは僕だけのものだ!」


「失礼しましたシロエ様。では、クロマ様とお呼びします」


私はシロさんのものじゃないのですよー。

リアナさんもお兄様ってわざと言いましたよねー?シロさんの怒っている姿を見て喜んでいるみたいに見えますよー。全く表情変わりませんけど、なんとなくそんな感じです。


「シロエ様?お客様であるクロマ様に抱きついたままと言うのは失礼ですよ」


そもそも、お客様に抱きつく事自体失礼だと思いますよー。


「兄さんに抱きついて何が悪い!」


「私に抱きついても良いのですよ?何時でもかまいません」


「無表情で言うな!絶対からかっているだろお前!」


そう言って両手を開くリアナさん

それに突っ込むシロさん。


「二人とも、仲が良いんですねー」


「に、兄さん!ち、違うんだ!」


「さすがクロマ様、分かってらっしゃる」


浮気現場を見られた恋人のような反応のシロさん。

無表情でぐっと親指立てるリアナさん。


濃ゆいお二人ですねー。とってもお似合いです。


何か忘れているような気がするのですが、何でしたっけねー。

あ、そうですよ。同盟を組みに来たのでしたー。


リアナさんとじゃれ合うシロさんは悪い人には見えないのですよー。

きっと裏切らないし助けてくれると思います。


「同盟、組んじゃいましょうかー」


私はそう呟きながら、お二人が仲良さそうにしているのをスライムさんに座りながら見学しました。


見ていて飽きないのですよー。

ダンジョンさんも連れてこられれば良かったのですけどねー?







元々弟と言う設定だったのですが……知り合いに見せた所、シロエさんは妹イメージと言われ、何だそれ!?と思いつつ妹にしたらボーイッシュな僕っ子に。これでも良いかとそのまま投稿。

(ちなみに後から聞くと知り合いはシロマが女の子だったから女の子をイメージしたとか。チョコボー!!と叫んじゃいました。クロマさんだからって……シロマはちょっと……アウト?)


まあ、とにかく。女の子はバランス的に欲しかったので良かったの、かな?


ぐだぐだ書いていたら長くなりましたのでこの辺で。


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