第7話 第1回、戦力強化週間ですよー
なんか調子が出てきたので投稿。
しかし、書いた時間が短かったので少しだけ短い内容に……
少し書き方を忘れてしまったようです……
「と言うわけで第1回、戦力強化週間ですよー」
私の声に皆さんがそれぞれの反応をします。
勇者さんが魔王さんの1人を殺した噂を聞いてから2日、準備は早い方が良いと思って皆さん集めて勇者さんの話をしたのですよー。
そしたら皆さん思いのほか張り切っちゃいまして、それぞれが強くなるためにレベル上げ以外にも特訓を始めようという事になったのです。
レベル上げはやろうと思っても人間さんが来ない事にはできませんし、人間さんは毎日ある程度来る様にはなっていますが全員が相手をできるほどの人数は毎日来ませんから。
殺しすぎても駄目ですしねー。
と言うわけで、力ではなく技術を身につけようって事になったのです。
「ダンジョンさん、訓練場ってできます?」
「……!」
「おおー、そんな事もできるんですかー。え?最近できるようになった?へー、ダンジョンによって成長の仕方が違うのですかー」
ダンジョンさん曰く、ダンジョンはそれぞれ成長の仕方が異なるようなのですが、おそらくそれぞれのダンジョンにいる魔王さんの影響を受けているのでは?との事です。
そして最近得たと言うダンジョンさんの能力なのですが、部屋に特定の効果を出す事ができるようになったそうです。
例えば、その部屋にいるだけでHPが削れる部屋とか毒効果になる部屋とか。
トラップ部屋とでも言うのですかねー。
まあ、トラップ以外にも使い道があるそうなのですが。
「……」
「え?そんな効果もできるんですか?これは期待できそうですねー」
どうやら特訓用に鍛えるほどステータスアップする部屋やよくある重力2倍部屋も作れるそうです。
ダンジョンさん自身が未熟なので微弱な効果しかないそうですが、あるだけ良いと思うのですよー。
「早速作ってもらえます?」
「……!」
少しずつ部屋を改良する事もできるそうなので、今できる部屋を造ってもらいました。
戦士タイプの皆さんは重力部屋やステータスアップ部屋。
魔法タイプの皆さんは瞑想部屋やステータスアップ部屋。
生産タイプの皆さんは時間が空いたらステータスアップ部屋に行くそうです。
皆さんは早速鍛える!と張り切って行ってしまいました。
部屋にはダンジョンさんと私とスライムさんだけ残りました。
ダンジョンさんが気になる事があるそうなのでスライムさんに座りながら話す事になりました。
「……」
「私は何処に行くのかって?そうですねー、私ってスキルや称号見ても魔法タイプだと思うのですが、武器の扱いにも慣れておこうかと」
「……」
「私の攻撃って殆ど中~遠距離じゃないですかー。近距離の攻撃手段が欲しいのですよー」
カンテラでも一応近距離攻撃できますが基本的に中~遠距離になります。
というかカンテラは魔法攻撃を強化する効果も付いているので私にとっては魔法使いの杖みたいな感じでしょうか?
「……」
「ほら、スキルに操術糸ってあるじゃないですかー。あれって暗黒武器と一緒に使えば近距離攻撃にも使えると思うのですよー」
暗黒武器は触れていなければマイナス効果を発揮しないみたいです。
おそらく装備している状態にないからだと思われます。
ほら、呪いの武器って装備しないと効果発揮しないじゃないですか。あれと同じだと思うんですよねー。
操術糸で掴んで操れば逆に相手にマイナス効果を与える事もできるかもですよー。
相手に奪われても相手が呪われたりするだけですし防犯対策もバッチリです。
「……」
「どうやって試したのかって?最初に作った武器ありましたよね?あれは魅了無効持っているので安心して確かめられましたよー」
魅了無効持っていてもこちらに干渉するような気配を持っていましたからねー。
でも、操術糸で操った時はしなかったのですよ。だから大丈夫かなってー。
「……」
「それでほんとに大丈夫なのかって?たぶん大丈夫じゃないでしょうかー」
「……」
「心配してくれるのですか?ありがとうございますダンジョンさん」
「……!?」
焦ったようにし、心配なんかしてない!恥ずかしい事言うな!と言った感じのダンジョンさん。
「へ?また私は恥ずかしい事を言ったんですか!?」
「……」
「うーん……どこが恥ずかしかったのでしょうか……」
「……」
その後なんとも微妙な雰囲気になってしまい、結局どこが恥ずかしかったのか聞けませんでした。
それから強化週間が続きました。
私は武器の扱いに慣れるべく、生産組に練習用木刀を作ってもらったりリザードマンのグラードさんやリッチのディルスさん、スケルトンのソルジェスさん達に手合わせしてもらったりして少しずつ上達中ですよー。
現在は3つの武器を同時に扱えます。その分手数も多くできますし多少技術が無くてもごり押しできます。(技術はすぐには身につかないので少しずつ鍛える予定です)
ちなみに操術糸には2つの使い方があります。
1つ目は、魔力の糸を出して操る対象に付けて直接操る方法。
2つ目は、自身と操る対象を繋げる特殊な糸を繋げて操る方法。(こっちの糸は1回繋いだら糸が消えて自由に操れます。その分難易度が高くなるようですが)
個人的には2つ目の方法の方が得意です。
こちらはカンテラを持っている時と感覚が似ているのですよー。
見た目もカンテラと同じく武器が宙に浮いて勝手に攻撃している様に見えます。
操っている物の数が増えるほど精密な操作は難しくなりますが、そこは慣れだとおもうのですよー。
最近は複数の物を動かす訓練として操術糸を使って周りに物を浮かせながら生活しています。
子供組(外見的に)の皆さんは浮いている物が楽しいらしく私の後について来て遊んでいる時もありますねー。
特にシャドウドラゴンのカルマさんと玉狐のこだまさんが気に入っているみたいです。
「クー!」
「キュー!」
カルマさんもこだまさんも両方飛べますからふわふわと後ろについてきながら浮いている物を小さな前足で叩いてきます。
可愛らしくて和む光景なので女性陣が密かに見ている事もあるようですよー。
私も和んでいますけどねー。
「あ、そういえば、カルマさんとこだまさんは最近良く2人でどこかに行く事があるようですが何をしてるんですか?」
マタムネさんから聞いた話によるとこっそり2人で何処に出かけているそうなのです。
遊ぶにしてもダンジョンさんの中に遊び場はありません。(植物部屋とかでも遊べるようだけれど)
「クキュー」
「キュイー」
ダンジョンさん通訳によるとひみつーだそうです。
秘密基地でも作っているんでしょうかー?2人とも子供ですしねー。
「危ない事はしちゃだめですよー」
「クー!」
「キュー!」
2人は元気な返事をした後、お腹が空いたーと言い引っ付いてきたのでそのまま食堂へ。
食堂の分裂スライムさんに適当に座って3人でご飯を食べました。
2人の事は気になりますが、その内話してくれると思いますし特訓に集中ですよー。
ちなみにダンジョンさんに性別はありません。スライムさんにもありません。
それと食堂には常に分裂スライムさんがいて、皆の椅子になっています。
まあ、椅子以外にも力仕事とかしているんですけどね。縁の下の力持ちのなので。




