森
全裸なのは最早置いておこう
置いておける事でも無いが、置いておこう
そう、置いておくんだ……俺………。
そう、もうむしろ裸で良いじゃんと割り切るんだ
裸で何が悪い。
アダムとイブだって最初は全裸で放り出されたんだ………たしか………。
そうと決まれば別段取り乱す必要は無くなった
問題は衣食住くらいだ…………あれ?やっぱり必要?
まぁ、わざわざ無理をする必要も無い
つまり、暫くは全裸だ
「…………………はぁ……。」
全裸であると言う事実を認め、改めて今の自分の状況確認
その1 全裸である
答 置いておこう
その2 ドラゴン?である
答 置いておこう
その3 美少女である
答 置いておこう
その4 森のなかにドラゴン?と美少女【全裸】と白骨死体
答 …………置いとこう
その5 そのドラゴン達の回りは大きな壁……と言うよりかなり大きな穴のなか
答 とりあえず登ってみる?
「よし、登ろう。」
まずは状況確認だ
今現在の穴のなかから抜け出してみよう
そうすれば町が見えたりするかも…。
しかし、かなりの壁だ
緩やかに湾曲しているため、登りづらい壺型の穴のなかにいる
人の……それも少女の筋力で登れるような場所ではないが、今はドラゴンでもある
意識をドラゴンに戻す……出来た
代わりに少女が地面にぶっ倒れた
これは、やはり………。
感覚的にはラジコンに近いのだろうか………。
片方を操作してるときは動けず、片方を手放すともう片方になる
二人一脚的な?
兎も角、今は登ろう
少女を踏まないように注意しつつ、四つん這いですすむ
案外、この体も悪かない……。
ただ、でかくて大きいのが問題…………でかくて大きいって………なんぞ?
まぁ、兎も角、壁まで来たのだ
ひょっこり顔を出せる……訳でも無い
ちょっと延びをする感じで頭を出す
鬱蒼とした森…………しかない
詰んだ?




