神様は説明しない
人が死ぬ瞬間、人は人生のなかで最も価値のある時間を思い出すと言われている
その理由は、死を回避する為の方法を探るため
そこで思い出したのは高校の頃友達と話した内容
『ラーメンの汁無しとラーメンの具なし、どっちが旨いかな…?』
『ふたつ合わされば最高だと思う。』
『そ、そうか………。』
『おい、何故お前が引いてるんだ?』
懐かしい会話を思い出した
うわーーー。凄く役に立つなー。嬉しいなー。
俺の意識は、消えた
訳でも無いようだ
「おはよう。」
「おはよう。」
白い部屋のなかで布団に入って寝ていた
んで、その白い部屋のなかに、白い奴が一人
誰だお前?
「誰だお前?って感じかな?当たってる?」
「えっ?もしかして俺の感情が読めるのか?」
それは不味い、警察に捕まってしまう
『いや、思いっきり顔に出てるが?』
「それもそうか。ならお休みなさい。」
俺は布団に潜って寝る
スヤァ……………、
『いや、させねえよ?』
「ハグッ!!」
踏まれた。布団の上から強く、ねじり混むように踏まれた
『起きろ、私の話を聞け。敬え。』
「最後のは全力で拒否する。はいはい。起きますよ。」
俺はのそのそと布団から這い出る
いやぁ…、この布団、最高の寝心地なんだよ
『ここまで神様をコケにする奴は久しぶりだ。気にった、殺すのは最後にしてやる。』
「そうか、大佐、……………。神様?」
神様?この人が?あぁ、痛い痛い…。
『何か言いたいことが有るようだな…?言ってみろ。怒らないから、』
「いえ、ちょっと母に大きな絆創膏を持ってきてもらおうと。人ひとり包めるくらい大きな物を。」
バカは絆創膏じゃなおらないけど、気休めにはなるだろ
『そうか。そこまで言うなら相応の罰を受けてもらおうか…。』
「罰?」
神様とやらはおらに罰をくれるそうだ。やったぜ。
「まあ、生半可な物でこの俺様を屈服できるとでも?」
『子供に会うたびに全力で逃げられ、警察&自衛隊&市民に取り囲まれ、最後は婆の膝枕で死んでもらう。』
「誠に申し訳ございませんでした!!」
酷いぞ!!そんなことになったら俺は死んでも死にきれん!!
多分本気だろう、なんとくそんな予感がする
「えっとですね。とりあえず、ここは何処ですか?」
とりあえず下手に出る。これ日本人の常識
でも、ここ何年間コンビニ以外にそとに出ることなんてまれで、殆どをFPSに費やしていた
FPSはタメ語only。これ基本………っと、俺は思う
『うむうむ。そうやって下手に出るのが良いんだよ!!さて、本題に入ろうか。キミ、死んだよ。』
「はぁ………?…………はぁ!?」
死んだ?俺が!?
でも、俺はここにいるぞ!?ちゃんと足もあるし、声も出せる、記憶もある。
「俺が死んだって証拠は有るのか!?」
『またまた~。自分が一番分かってる癖に~。』
記憶を思い出してみる。うん。死んだ
死んだよ。死んじゃったよ。死んでしまったよ。いやー。死んだ死んだー。
「じゃねえよ!!本当に!?マジで!?」
『おお、漸くまともな意見を聞けた。それでな。お前にチャンスをやろう』
「チャンス?」
俺はゲームかなんかで決めるのか…?FPSなら負けんぞ?
すると神様は日本の指を立てながら
『ひとつ。このまま終わる。死んだ人間は生まれ変わらない。つまりキミは死んだことも気がつかないまま、目覚めることのない夢の世界へ旅立つ。グッとラック♪』
怖!!改めて思うと、寝るのもかなり怖いんだな…。
『二つ目、異世界へ行け。そのまんまだ。』
「はぁ?異世界?」
出たよ、王道アールピージーの異世界。やー異世界ね
『どうする?』
「んじゃ、異世界で。」
『そうか。グッとラック。』
あれ?それだけ
意識暗転




