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疲労のあとで

 蒼焔バカトリを見送った後は街に戻ってきた。いつもならもう少し外にいるのだけど今日はなんか疲れたからだ。


 でも、すぐに家に帰る気も起こらない。あまりにも疲れているためにいつもの「リーア」でいられないかもしれないからだ。


 それに何故か知らないがリスがずっと肩に乗ったまま離れていないので帰りづらくもあるし・・。


「といっても行く当てなんてないけど・・」


 貴族区とは逆に職人区に向かうと中心区に近い店を覗いてみる。奥のほうにある工房だけの店と違って商品が置いてある店も多いし、店の中まで入っても子供だから相手にはされないが逆に邪魔されずに見れるので結構楽しいのだ。


 中には「ガキが一人でくんじゃねぇ」とか「買わないんなら出てきな」なんて言う店もあるが「いつかお客になるかも知れないんだから愛想ふっときゃいいのに」程度にしか思わないので素直に出て行く。


「あーーーー!」


 そんな時に大きな声がしてきたけど自分じゃないだろうし下手に振り返っても・・・ん?


「やっと見つけた!・・・いってぇ!」


「ニハール?どうしたの?」


 いきなり肩掴まれたので振り返れば良く見る顔だった。ホワイトラビィの時から何回か会ってるしこの前あったのは「やっと」って言うほど前じゃないはずだけど。あ、ちなみに指先リスに齧られてた。


「ちょっと頼みがあるんだよ。ボクさ、魔獣に嫌われちゃうから・・・なんというかコツみたいなモノがあれば教えて欲しいんだ」


 キョロキョロしながら噛まれた指の痛みを散らすように手を振り、痛みの原因を探す(噛んだ癖に姿は隠してたみたいどんな技術だ・・)ニハールにどうしたものかと考える。


 そもそもリーアはコツというよりは勘で生き物に接してきたのでこういう時はこうしたほうが良いと考えてやっていることは少ない。まぁ、ダメだし位ならできるのかな?


「そう言われても言葉で教えるだけじゃわからないと思うよ?」


 そう実際あれこれ言葉で言ったところで実際に魔獣相手に触れ合わなければわからないことはたくさんあるはずだ。私だって犬猫ならともかく魔獣なんてどんな種類のがいてどんなことを嫌がるのかなんてわからないんだから。


「それなら大丈夫!ついてきて!」


 そう言われて付いていったのはニハール宅。


 まずはホワイトラビィの扱い方を知りたいということなのかな?と特に疑問も持たずに入ったはいいが、何やら臭いがするような?数日前に綺麗にしたはずの部屋を見に行きたくなるが流石に人様の家なのだから勝手には行きづらい。


 「こっちこっち」


 けど、ニハールは最初からその部屋に連れて行きたかったようでまっすぐその部屋に行くと手前で手招きしてくる。


 そして、そこで見たのはホワイトラビィの時以上に汚いナニかだった。


『ククッカ』


 うん、名前だけじゃなんだかわからないよ。


 


 


 



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