火の鳥誕生
日刊ランキング5位!?読んでいただいてありがとうございます!正直なところビビッておりますが・・・妄想のつづくままに書いていきたいと思ってますのでよろしくお願いします。
「うええぇぇぇえええ?!ちょ!えぇえ???!」
あまりの出来事に変な声で叫んでいる間に小鳥はぼわ!っと燃えた。燃え上がった。キャンプファイヤーの如く。
「なんだコレ?燃えたよ?!何考えてるのアイツ馬鹿なの?火食い鳥とかいうオチか?いや、実体ないんだから燃えたところでなんとも・・・・って魔法だって実体な訳じゃないじゃん?!」
ちょっと混乱しすぎて自分でも良くわからなくなってきた頃に炎は落ち着き火の玉が目の前に浮かんでいた。
風で揺らぐ以外は静止している状態の炎はやはり熱さは感じない。熱量みたいな物は感じるのだが熱いというのとは違う。
どうしよう・・・つついてみるか?熱くは無いから触っても平気・・・・・・なはず?
とはいっても実際に炎に見えている物を触るのは勇気がいる。
そろそろと手を伸ばして触れる・・・直前に炎は広がり融けるようにして消えていった。そこに鳥を残して。
先ほどまでいたのは淡い朱色の小鳥だった。だが今目の前にいるのは光の加減で青にも白にも見える(なのに不思議と水色とは思えない)鷹だった。
「触れる」
そして実体も持っている鷹を撫でると目を細めて気持ち良さそうにしている。
【始祖・鳥類】------
属性・炎 種別・精霊獣
得意技--- 魔法---
世界に初めて生まれた種族・未知なる存在
見たまんまの事しかわからない鑑定なんて鑑定じゃないと思うんだ。
精霊獣で種族は始祖鳥ってことで良いのかな?始祖鳥ってなんか恐竜っぽい鳥だった気がするんだけどこの子は鷹だし、たぶん決まってないというか無い・・・のかな?まぁ、いいか。かっこいいからな。うん。茶色い鷹も格好良かったけどこの青と白のグラデーションっぽい感じも良い!そうだ!名前!
「うーん・・・青い・・・炎・・・・まんまだけど蒼焔かな。うん。キミの名前は「蒼焔」だよ」
名前をつけたら陽炎があがるように蒼焔の周りが揺らめく。なんだろう?と思っていると頭の中に声が聞こえた。
『産み出して頂いただけでなく名まで付けてくださるとは・・・有難き幸せ。この蒼焔我が身我が心の全てを持って母上に尽くしましょう』
・・・・・・・・・はい???????
「はは・・・うえ?」
ワタシロクサイノヨウジョデスヨ?
『しかし、この姿のままでは今までのように姿を消すというのは少々難しいかもしれません』
いや、ちょっと待てお前今母上とか言わなかったか?そこについての説明を・・・
『なので・・・コレを』
片方の翼を持ち上げ自分の嘴で一本の羽根を抜くと渡してきた。
『それを使って頂ければ我が力を送ることが出来ますので、何時なりともお使いください』
-精霊獣・蒼焔の羽根-精霊獣・蒼焔の力を宿した羽根。蒼焔の認めた相手から離れると焔に包まれ、持ち主の下に戻る。
こわ!捨てたら戻ってくるのか?!呪いの品にしか思えないんですけど?!いや、ちょっと待て?これって盗まれたりしたら持ってる相手は・・・・・・怖いよ!
『我はしばし父上の下で力の制御や使い方等を学びたいと思っております。今はまだ身に宿る力の大きさを感じるのみですが必ずやこの全てを使いこなし母上の助けとなれますよう精進いたします』
・・・・ちちおや・・・だと?
『それではしばしの別れですが我が心は常に母上の下にありますのでご安心を。では!』
そう言って蒼焔はどこかへと飛び立っていった。
「・・・・・・・いや、ちょっとまて!父上ってなんだ?!ちょ、このバカ鳥かえってこいーーーーー!」
リーアの叫びは虚しく消えていった。レラプスはと言えば一連の騒ぎを眺めていた淡い緑のリスが絶望を背負って地に付しているのを鼻でつついていた。
・・・あれ?生真面目な残念マザコンになってるような?
父上とやらはそのうちにでてくるはずです。最初は閑話であると思います




