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狐と狸のようなもの

タイトルに悩む・・・候補いっぱいあったのさー

 アリーが目覚める前に終わらせたいな。


「そうですね、期限付きでって言う事にしましょうか。2年でお金が溜まらず学園に入る目処が立たなければ、神殿へ申し出ます。どうですか?」


 神官長は悩んだ末に頷いた。学園に入るための資金は2年で子供に貯められるほど少なくは無い。そうなればあれほど嫌がっていた神殿からの借金を負うと言っている様なものだ。


「であれば契約を交わしましょう」


 神官長はそんな事を言いだした。


 「契約?」と聞き返すと良い笑顔で頷いて紙を取り出した。


「「2年の間に資金が得られず学園への入学目処が立たなければ神殿はその援助をする」この条件でよろしいか?」


 神官長の言葉を聞き頷くと紙に文字が浮かび上がる。「手を」と言われて紙に触れると魔法陣が浮かんで紙が2枚になった。


「これで契約は完了です。契約書は互いに持つのでどちらかによって勝手に変更されることはありません」


 魔法・・・なのかな?良く分かんないけど。けれど好都合でしかない。


「そうですか、では、資金が貯まらなくても学園には行けますね」


 にっこりと言うと「そうですな」と神官長も良い笑顔だ。


 あれ?そういえばこの人の名前なんだっけ?


「学園に入るまでの期間中に神殿の書庫と図書館に入る許可を下さいませんか?」


 神官長は少し考えた末に頷く。


「良いでしょう、ただし閲覧禁止な物は多いですよ?」


「もちろんです」


 二人とも良い笑顔で話し合いは終った。


 アリーが目覚めた後はちょっとした騒ぎであった。 


 神官長と二人で宥め、精霊獣と仮契約したということは「気のせいであり夢だよ!」ということにしておいた。


 興奮冷めやらぬアリーは「間違いなく精霊獣と契約していたわ!」と言っていたが神官長からの「そうですな優秀なお嬢さんなようで将来はきっと・・・」という言葉で落ち着きを取り戻したようだ。


 ちなみにレラプスは隠れてもらっている。だっていたら面倒臭そうだし。


 アリーは親馬鹿なのか多少他の子よりできる事があったりすると大げさすぎるほどに喜び騒ぐ。正直嬉しくないわけではないがなんというか、本当に面倒くさい。


 一番になりたいわけでも目立ちたい訳でもないのでなおさらだ。


 だがこれだけは言っておかないとどうにもならないので言わねばならなかった。


「母様、今度から暇な時は神殿に来てもいいですか?書庫の本を見せてくれるそうなのです」


 その後は・・・・うん。


 神官長の頷きに喜び勇んだアリーに抱き上げられきつく抱きしめられた。


 神官長の頬は引きつっていたが笑顔を保っていた。


 家に帰ってからもいったいなんのお祝いだ?というほどのご馳走を用意し、ダナンを困惑させた。


 ダナンはといえばアリーの興奮度を抑えようとするもどうにも止まらないアリーに苦笑していた。


 とりあえず、明日からは金策方法を探そうか!

 アリー(笑


 にしようかと思ってましたw


 アリーは単なる興奮型の親馬鹿です。


 対するリーアは冷めているほうなので面倒くさくなっちゃうだけなんですよね

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