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Case01 篠原余白の記録  作者: 鳶丸


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3/9

File03 見つからない過去 記事:篠原余白

本日3回更新3回目です


おれの退屈な日常は終わりを告げていた。

すっかりこの事件のことで頭がいっぱいだったからだ。


この事件を追うのに、最初にしたことはかつての記事の検索だった。


テレビで報道までされたのだから、記事にもなっているはず。

そんな軽い気持ちで検索をしてみたのだ。


だが――どこにも記録がない。

ニュースサイトの過去記事になっていないのだ。


あの当時は第一次インターネットブームとも呼んでも差し支えないだろう。

世の中がアナログからデジタルへと変遷していく過渡期の始まり。


何らかの形で記事は残っていないのか。

篠原余白という名前で検索をかけても、でてくるのは最新の記事ばかり。


数日を費やしてはみたが、なんの成果もなかった。

そこでおれは方針を変えることにしたのだ。


インターネットには様々な情報がある。

だが、そこにはない情報だってあるのだから。

こういうときは尋ねてみるしかない。


故に警察に問い合わせの電話をしてみた。


以下、警察とのやりとりを記載する。


---------------------------------------------------------------------------------------------


「もしもし……私、篠原余白という者です」


「はい。どうかなされましたか?」


「いえ、先日の報道を見て、気になって電話をしたのですが、担当の部署の方へおつなぎいただけますか?」


「ああ……情報提供ですね。少しお待ちいただけますか?」


「お願いします」


「……もしもし、すみません。現在、担当者が出払っておりまして。ご用件ならこちらで伺ってから、担当者へと伝えさせていだきますが」


「ああ……そうですか。わかりました。警察の方でも確認をとっていると思うのですが、先日篠原余白さんという方のアパートで発見された男性の遺体の件で」


「ええ……わかります」


「実は私も篠原余白さんと同姓同名でして。その縁で少し思いだしたことがあったんです。今から二十年弱ほど前のことなのですが、同じく篠原余白さんという女性が殺害された事件があったと思います」


「え? ええ……と」


「すみません。悪戯電話ではないんです。私も事件の真相が知りたいと思っているんです。ただ……わかりにくいですよね?」


「あの……はい。わかりました。担当者に伝えておきますので」


「……わかりました。お忙しいところありがとうございました」


---------------------------------------------------------------------------------------------


恐らくは悪戯電話だと思われたのだろう。

警察から問い合わせに関する連絡はなかったのだから。


だが――嘘をついているわけではないのだ。

断じて。


少し心を落ちつかせてからメールをした。

件のローカル報道局に、だ。

過去の記事のことで知りたいことがある、と。


お気に召しましたら応援よろしくお願いいたします。

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