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私の夫は鼻先零ミリ  作者: 鴉野 兄貴
聖女と魔女と勇者と眼鏡

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走れ夫よ(※ 私は動けない)

夫はつぶやく。「その子、知り合いかも」

ノンビリした空の元、切迫した口調で訴える夫に。

「魔女と知り合いなんて言ったら一緒に火あぶりになるから言わないほうがいいぜ」とおっちゃんは告げて夫から楽器を奪う。

「それに、この馬車の脚では町まで間に合わな……ちょ?! 」


夫はひらりと馬車から飛び降りると「ふんにゅっ! 」と叫んで馬車を抱え物凄いダッシュで町まで向かって疾走を開始した。

なぜ馬車が壊れないのだろう。私も疑問である。


「おらおら! どいたどいた! ごめんよごめんよ! ゴーメンナサイゴーメンナサイ」お前はどこのCMだ。

私が悪態をつく中、彼はおかもちよろしく馬車を持ち上げ(馬さんまで浮いているのが不思議)、地面を爆走している。というか、例によって方向を盛大に間違えて海を走っている。


「待ってろ! 俺が今すぐ行く! 」場所が違う~!!!!! こっちだあああああああああああっ?!

「おお! さすが夢子だッ 俺を導く女神ッ?! 」もう突っ込む気力もないわ。

るっと方向を変えた彼は足から火を噴きながら(註訳:摩擦熱)駆け出す。

「うらうらうら。のけのけのけ~~~~~~~! 」

街道に砦を築いて不当な通行税を要求する山賊団はここに壊滅した。夫にとってはまったく頭に入っていない。


「ああ。神よ救いたまえ」『慈愛の女神』と『零の女神』の神像の前で嘆く老人たちの嘆きと願いは神に届いたかどうかは知らないけど、

彼らが懸念する日照りに関しては夫の発生した摩擦熱による気象変化で膨大な大雨が降り、一気に解決した。どれだけ凄いのよ。


 行きずりで知り合った娘を救うべく、私たちは野山を奔る。

夫の名前は遥大空。伝説の勇者。私の名前は遥夢子。彼の妻。

我は『真実の眼鏡』夫である勇者の瞳を守り力を与える存在である。

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