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私の夫は鼻先零ミリ  作者: 鴉野 兄貴
第二章 花咲く都の聖なる乙女

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悪夢の夜の淫夢

 しかし。

暑苦しい。そう思う。簡潔に言う。男という奴は臭い。

ましてや夜中に握りしめられて時々頬ずりされるとかどんなプレイなのよ。

新婚ほやほやまではむしろ抱き付きたいのになんでなんだろうねぇ。コレ。

というかマジ臭いんですけど。何時風呂に入った。『浄水』しろ。


「愛してるぞ~夢子~」ウザい。あとその嫌らしい夢辞めろ。

あとその映像が私の若いころで容姿三割増しのおっぱい四割増しはどうなのよ。死ぬの?

背丈も私よりちょっと高いぞ。どうせ私は童顔のチビですよ。今はメガネだけど。


 じゃりじゃり。

地面は砂を少し含んでいて、ちょっと痛い。

本物の眼鏡なら酷いことになるのだけど私は傷つく事の無い魔法具だ。

夫の妄想夢は鏡の前に恥じらう私の手を軽く引きその前で私を抱きしめ、ボタンをゆっくり外し……ってストーップッ?!


 うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああやめてやめてやめてやめてッ 恥ずかしい記憶がよみがえるからッ?!


 と言うかコレは酷い。拷問よね。

こういうのを見ても思考としての感想しか抱けないのも慣れたけど。

このときの私って痛いのと少しアレなのの覚えたてって感じで……うーんうーん。冷める。萎える。こまる。

あ。ちょっと演技してる。偉いぞ当時の私。健気だ。本当は痛いのに。

ある種の冗談と言うかなんというか。身体があるのと無いのとって違うわよね。

というか、たまりすぎです。こまったこまった。うん。


 あれか。私とか他の女混じってないか。コレ。

沙玖夜さん混ぜたら殺すぞ。マジで。混ざってるけど。

男ってサイテー! ……って叫べたらいいんだけどなぁ。


 ぱちぱちと炎が揺れ、薪が燃える臭いが落ちていく。

ゆらゆらと揺れる『悪意』は魔物になるのも至らないもので、私たちの夢に紛れ込んで醒めない悪夢に引きずり込んで人を殺すとされている。

簡潔に言うと淫魔の類も含まれるわけです。ハイ。


 ……夫は淫魔を余裕で撃退した。

その後、オバサン姿の私といちゃついていたので少しだけ許してやる。うん。


 夢魔が息をひそめ火の消える中を待つそば、

私たちは一時の逢瀬を夢の中で楽しむ。

私の名前は旧姓白川夢子。現遥夢子。

勇者の瞳を守る『真実の瞳』とは私の事だ。

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