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第65話 ブラットニーは襲来する③

 ブルーティアの中は、革張りの黒いシートがあり、いくつかのモニターと呼ばれる物が取り付けられている。

 黒いハンドルに足元にはペダル。

 目の前には外を見るための長方形の覗き窓がある。


 俺は操縦席に座り、左手に備え付けられているモニターを見た。

 そこにはブルーティアのステータスが映し出されている。


 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


 神剣ブルーティア・タンクモード

 FP:6800

 攻撃力:34000

 防御力:34000


 スキル 剣10 暗黒剣10 弓10 銃10 火術10 

     水術10 錬金術10 鑑定10 操縦技術10

 サポート 収納 自動回収 通信 呼び出し 空間移動

      遠隔接続 異世界ショップ 眷属 身体能力強化10 

      状態異常無効 成長加速10


 モード性能:攻撃力・防御力1000%にアップ 消費FP極大



 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


「攻撃力が10倍……凄まじいな」


 攻撃力も防御力も凄まじいようだが、消費FPも凄まじい、と。

 いったいどれぐらい持つのか分からないが……

 そう思案していると、ティアは察したようにどこからともなく声をかけてくる。


『あの三体を撃破するぐらいは全然問題ありません』


 操縦席に響くティアの声。

 俺は頷きハンドルを握り、ペダルを全力で踏む。

 【操縦技術】を習得しているおかげで、運転はお手の物だ。


「では行こうか。敵を引き付けてくれているあいつらを助けないといけないしな」


 大きなエンジン音を鳴らしながら、ブルーティアは動き出す。


「操縦は俺がする。射撃は頼んだぞ、ティア」

『かしこまりました』


 ドドドッと草原を走るブルーティア。

 

『皆さん、ご苦労様です。もう敵から離れてもらって結構でございます』


 ティアの声が草原に響き渡り、声を聞いたアルベルトファミリーのメンツはブルーティアの姿を見てギョッとしていた。


「な、なんだあれ……」

「分かんねえが、親分のことだ……またメチャクチャなことやってのけるんだろうよ」

「間違いねえ……後はアニキに任せるぞ!」


 みんなと合流していたジオは仲間たちを率いて雑魚を倒しながら撤退して行く。


 アダマンティンドレイクは、逃げて行くジオたちよりも、圧倒的な存在感を放つブルーティアに狙いを定めてきた。

 同時に3体、こちらに向かって移動を開始する。


『では、参ります』

「頼む」


 自動的に砲身が動き、一番左側を飛んでいるアダマンティンドレイクに標準をセットする。


『ファイア』


 ドゴンッ! という爆発音が鳴り、衝撃が大地を叩き、激しい火花を散らしながら70口径砲から弾丸が飛び出していく。


 それは猛スピードで飛翔していき――


 あっさりとアダマンティンドレイクの体に風穴を開ける。

 バラバラと鱗が剥がれ落ち、その肉体も力を失い地面に落下していく。

 落ちたアダマンティンドレイクの体は地面を陥没させ、大量の砂埃を巻き散らす。


 さらに――


『ファイア』


 ブルーティアの砲弾は、右側のアダマンティンドレイクを撃墜する。

 先ほどの奴と同じく、天から墜落していくアダマンティンドレイク。

 その二匹のモンスターは、光となってブルーティアに吸収される。


 瞬く間に2匹を仕留めてしまった俺たちに、ジオたちは目と口をこれでもかというぐらい広げ、仰天していた。


「ア、アニキはやっぱりすげーけど……ちょっと強すぎやしねえか」

「それは違うと思うぜ……」

「ああ?」

「ちょっとどころの騒ぎじゃねえ……ありえねえぐらい強い」

「……確かに」


 カトレアたちもティアの性能に驚きを隠せないようで、ポカンと間抜けな顔でこちらを見ていた。


『ご主人様、来ます』


 最後の一匹が炎を放出しながらこちらに飛んで来ていた。

 俺はハンドルを右にきり、炎の軌道から素早く逃れる。

 

 炎を止めて、飛んで行くアダマンティンドレイク。

 ブルーティアの砲身が90度旋回し、狙いを奴に定める。


『ファイア』


 3度目の砲撃も、相手の体を問題なく、支障なく、滞りなく貫いた。

 アダマンティンドレイクが落ちた衝撃は、ブルーティアの中までも響く。

  

 俺は天井のハッチを開いて、草原を見渡す。

 ジオたちは唖然としたまま、俺の方を見ている。


 俺は苦笑いしながら手を振ろうとした。


 が、急激に敵が一気に湧き始めた(・・・・・)


「え……なんなんだよ、これ……」


 これまで経験したこと無いほどの敵の湧き具合に、ジオたちは戸惑っていた。


「一体何が起こったんだ……」

『ご主人様。大変でございます』

「どうした?」

『前方をご覧くださいませ』

「前方って……」


 ブルーティアの砲身が向いている方向……草原の遥か彼方に視線を向ける。

 すると向こうからポツンと人影のようなものが見え、それはこちらに向かってゆっくりと歩いてきているようだった。


「……誰だ?」

『……あれは、四害王の一人、滅殺のブラットニーでございます』

「滅殺のって……なんでまたそんな物騒な奴がこんなところに」


 モンスターたちの頂点に君臨すると言われている四害王。

 そのうちの一人、ブラットニー。

 

 噂によると、一人で何千人もの兵士と戦えるなんて聞いたことがあるが……

 本当、何でこんなところに出現するんだよ。


 面倒事は勘弁してほしいんだけどなぁ。

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ここまで読んでいただいてありがとうございます。

大感謝です!


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