敗報
ベルケル敗退の報がドルク宮廷に伝わると、飛び上がって残念がった男がいた。
「そうか、兄上が負けたか。それは残念だな!」
そう言いながらガッツポーズで満面の笑みを浮かべたのは、もちろんビルジ皇子である。ベルケルが勝ったとしても大丈夫なように手は打ってはいたのだが、やはり本人が負けてくれるのが彼には一番嬉しかった。
「それで、兄上はいつ頃帰還されるのだ? 失意の兄上を慰めて差し上げねばならんからな」
ベルケルとてこれで自分が帝位につける可能性が無くなったことは分かるであろう。そこへビルジが、「私には武力において頼るべき部下がおりません。兄上、どうか御力を御貸し下さい」とでも言えば、ビルジの登極後の己の立場を鑑みて彼の配下に加わる可能性は十分にあった。要するに彼のプライドにそれなりの配慮を払い、面子さえ潰さなければいいのだ。ベルケル自身が面子にこだわる性格だからこそ、プレセンティナの皇太子も面子を潰せば怒って出てくると思うのだろう。もしビルジがプレセンティナの皇太子だったなら、何とでも世論操作だけして放っておいたに違いない。
「それが、ベルケル殿下は行方不明なのです」
「何? 城攻めに行って行方不明とはどういうことだ。まさか本当に皇太子が出てきたのか?」
「いえ、どうも魔女の方が出てきたようです。情報が錯綜して詳細は分かりませんが、夜襲を受けて潰走し、その時に行方不明になったそうです。ただ、魔女に焼かれたという情報もあり、どうやら戦死なされたのではないかということです」
本当にコルネリオが出てきてベルケルを焼いたのだが、如何せんイゾルテが目立ちまくってた上に彼は地味な革鎧を着ていたので、ドルク軍は彼のことを皇太子だとは全然思っていなかったのだ。
「……何をやっているんだ。敵を誘き出しに行って、夜襲を受けて負けるとは呆れたな。夜襲なんぞちゃんと警戒していれば幾らでも撃退できるだろうに」
「それが、どうやら普通の夜襲では無かったようです」
「普通? 夜襲に普通があるのか? 虚を突くのが夜襲の醍醐味だろう」
嘲るとまでは行かぬにせよ、馬鹿にするような態度でビルジは言い放った。もっともそう言うビルジに軍学の知識があるわけではないのだが、策謀とて同じことで正攻法の他に搦手もある。それは手としては弱く幾らでも防ぎようがあるものだが、虚をつくからこそ大きな効果を上げる。相手がどういう手で来るのか分かっているのにあっさり引っかかるのは馬鹿な話だと思っていた。
報告をした将校はビルジ寄りの立場ではあったが、武人としてはベルケルに対して親近感を持っていた。だから彼は思わず口走っていた。
「それでも普通は地を進むものです。空を飛んだりはしません」
「……どういうことだ?」
「万に及ぶ魔女の下僕が空を飛んで来たのだそうです。そして魔女自身は地を這い炎を吐く魔物に跨って現れたのだとか。全軍が壊乱する中、ベルケル殿下は御自身の手で魔女に一矢報いたそうです」
ビルジは訝しげに将校を見た。
「良く分からんが……痛手を与えたのか?」
「それが……文字通り矢を放ち、魔女の心臓を射抜いたそうです」
「ほう。指揮官としてはともかく、一人の武人としては大したものだな。しかし、魔女を倒したとなれば功績と言えるか。クソっ、あながち兄上の芽も潰れたとは言い切れんか……!」
将校はビルジの重大な勘違いを正した。
「殿下、魔女は生きております。その場で復活してベルケル殿下を焼いたそうです」
「…………」
ビルジはぽかんと将校を見つめた。そして眉を寄せた。その瞳に蔑むような色を見て将校は慌てて付け足した。正気を疑われては堪ったものではない。
「私とてその報告の全てを信じている訳ではありません。ただ、魔女の胸に矢が突き刺さったことと、魔女が生きていること、そしてベルケル殿下が焼かれたことは多くの証言で一致しております。あるいは特殊な香の類で幻覚でも見せられたのかもしれませんが、イェニチェリも含めて多くの兵がそう思っていることだけは確かです」
容易には信じがたい話だったが、幻術というのは確かにあり得る話だった。だがただ錯乱させただけならともかく、具体的な証言が一致する以上は一欠片の真実も含まれているのかもしれなかった。例えば魔女が影武者と入れ替わったとか、そもそも複数の魔女(と影武者)が同時に現れていて、その内の1人を倒しただけだとか。
「なるほどな。それは確かに兄上も手を焼くだろう。しかし、兄上が焼かれたといったな? だがその前は行方不明と言ったではないか」
「側周りの者達が火を消して、殿下を担いで後退したという証言もあったのです。ですがその側近も含めて行方不明になっております」
「……プレセンティナはどう言っているんだ。もし討ち取られたのなら得々として公表するだろう」
「それが、今のところベルケル殿下の指揮するイェニチェリ軍団を破ったとしか……」
「どういうことだ。では兄上は身を隠しているのか」
「分かりません。せめて捕虜となった者からの報告を聞かねば、何とも」
――なぜ兄上は姿を隠したんだ?
ビルジならなんとか失点を取り返そうと慌ててバブルンに戻って来て声高に魔女の脅威を喧伝するだろう。自分が敗れたのは魔女が恐ろしい力を持っているからであって、自分が弱いからではないと。それはエフメトに期待が集まることも意味しているが、それくらいはやむを得ないだろう。
――単に面子を潰されて表に出てこれないだけか? それとも意識不明に陥っているのか? いや、それなら側近たちが軍の再集結を図るだろう。行方不明はあり得ない。
ビルジは顔を伏せる将校を見つめた。
――何れにせよ、表の情報ではこれ以上の情報は得られないな。
「大儀であった、下がって良い」
将校が下がると、ビルジは後ろに控える乳兄弟のマフズンに向き直った。
「忍ばせた者からの報告はまだなのか」
「はい。そちらの報告は駅伝にのせられませんので、今しばらくかかるでしょう」
「どれくらいかかる」
「早くても後5日、遅ければ10日はかかりましょう」
「ちっ、落ち着かんな。さすがにそれまで謁見を避ける事もできん。早々に態度を定めねば」
「ひとまずは公式に知りうる情報だけで決めましょう。裏の情報を知っていれば、痛くもない腹を探られます」
ビルジは呆れたように白い目を向けた。
「おいおい、お前がどの口でそんな事を言うんだ。刺客を送り込んだのはお前だろう」
「どのようなつもりであろうと、実際に手を下さなければ刺客ではありません」
マフズンは素知らぬ顔でしれっと応えた。
「そうですなぁ、陰ながら御見守り申し上げていた、と言っても過言ではないでしょう」
「虎視眈々と、か? まあ、兄上が見事に負けたとあればそれも嘘ではないか。負けた兄上には長生きして欲しかったからな。少なくとも数年ほどは」
「表向き残念がるのは当然ですが、裏が透けて見えるほどで十分です。後はこれで自分が後継者だという自信を端々に覗かせてください。ベルケル皇子が自滅した以上、ベルケル派を取り込むことは十分に可能です」
「そうだな、あとはエフメトだけだ。奴が居ないうちに国内を固めねばならん。ベルケル派を取り込めば国内の9割は我らの味方だ。父上のお心も、それで決まって欲しいものだ」
兄が密談を交わしていた頃、エフメトも遠く離れたハサールの地で人目を憚り、声を潜めていた。
「エフメト様、よろしいですか?」
ハシムが天幕の外から声をかけると、中からドスンバタンと騒がしい音が聞こえてきて、そのままたっぷり3分ほど待たされた。
「ハシムか? 入れ」
中には案の定エフメトとニルファルが居て、彼女はそわそわしながらしきりに襟や袖や髪をいじっていた。人目を憚って襟や袖や髪が乱れるようなことをしていたのだろう。
――バレバレなんだけど。まずい時に来ちゃったかなぁ……。
とはいえ、まずくない時というのが外から分からないのだから仕方がない。それに天幕でやってるだけマシだ。そのうちに象の上でも始めちゃうんじゃないかと彼は非常に心配だった。
「今更ですけど、立て込んでいるのでしたら時を改めましょうか? それか、お暇な時に本陣に来て頂ければ結構ですので」
「ゴホンッ! はて、何の話だ? 全然暇だぞ。なあ、ファル」
「そそそそうだぞ、全然暇だぞ。変なことなんかしていないぞ!」
「……そうですか。ですがドルクの話ですので、申し訳ありませんが姫様には……」
ハシムが人払いを求めようとすると、ニルファルはとたんに不満顔になった。ハシムははたと気付いて言い直した。
「すみません、奥方様にはお聞かせできない話なんです」
するとニルファルはにへらっと表情を崩した。
「そうか、では仕方ないな。妻は夫の邪魔をしてはいけないからな! では自分の天幕に戻っているから、話が終わったら呼んでくれ」
そう言って彼女は上機嫌に立ち上がったが、エフメトに引き寄せられて耳元で二言三言囁かれた。
「ばばば、馬鹿な事をいうな! エフメトの事なんかもう知らぬ!」
彼女は真っ赤になって天幕を飛び出して行った。
ハシムは眉間を揉みながら、深くため息をついた。何気にハシムは妻帯者で愛妻家だったりするので女遊びも出来ず、この半年の禁欲生活は結構な負担であった。それなのにこうも毎日いちゃいちゃされると頭が痛くなってくる。
「実は先ほど「エフメト!」……」
ハシムが話し始めようとした所で、再びニルファルが戻って来た。
「さ、さっきのは……その、嘘だからぁ!」
そして再び走り去って行った。ハシムも再び眉間を揉んだ。
――何なんだ、この甘ったるさは。いや、馬鹿っぽさか? とにかく勘弁してくれぇ~
彼は深くため息をつくと、気を取り直して話し始めた。
「実は先ほど連絡がありまして、ベルケル殿下が亡くなったそうです」
このところニヤけ顔に固定されていたエフメトが、久しぶりに真面目な顔になった。
「ほう、ベルケル兄がか。戦死か?」
「表向きは。但し、公式には行方不明です」
エフメトは意外そうに片眉を上げた。
「死体ごと始末したのか? それは逆に不始末だぞ?」
「いえ、影武者と思われたようです」
「思われた? どういうことだ」
「ご遺体はプレセンティナ側に渡ったそうなのですが、魔女に焼かれて火傷を負われたそうでして、判別が難しかったようです。その上その前日にユイアト卿を影武者に立てたらしく、プレセンティナはご遺体をベルケル皇子と断定しなかったようなのです」
くっくっくと、エフメトは堪え切れなかったように笑い出した。
「死んでから影武者が役に立つとはな。だが、それはプレセンティナ側の話だろう? ユイアトが生きているなら、ベルケル兄が死んだことは自明ではないか」
「それが、ユイアト卿は行方不明だそうです」
エフメトは笑顔を強ばらせると、低い声を出した。
「……おい、本当に死んだのはベルケル兄か?」
ハシムは苦しげに答えた。
「……恐らくは」
エフメトがジト目になっているのに気付いて、ハシムは慌てた。
「負傷したベルケル殿下を抱えていた側近が、殿下本人だと言ったそうです。状況からして真実だと思われますが確実とは言えません」
エフメトは静かにため息をつくと、首を振った。
「まあ、いいさ。俺達に分からないのならビルジ兄にも分からんだろう。ちゃんとビルジ兄の刺客も始末したんだろうな?」
「勿論です。そっちの方が優先でしたからね」
「ならいい」
報告としてはこれで終わりであったが、ハシムは聞かずにはいられない事があった。
「……放っておいても良かったんじゃないですか?」
彼は自分の主君が二人の兄に一片の愛情も抱いていないことは知っていたが、やはりこの陰謀には後味の悪さを感じていた。悪辣な陰謀も巧妙な芝居も厭わない主君ではあったが、ニルファルに対する愛情や自分に対する信頼だけは確信していた。だがそれでも、肉親を殺した以上は納得できるだけの理由が聞きたかったのだ。
「確かに、放っておいてもビルジ兄はベルケル兄を殺しただろう。だがそれは今じゃない。プレセンティナに負けたベルケル兄を急いで殺す必要はないからな。俺に対抗するために味方に取り込もうとしただろうし、ベルケル兄もそれに従わざるを得なかっただろう」
「放っておけば今回は見逃したと?」
「勝った時だけ殺せとか、勝ちそうになったら殺せとか、そう言う命令を出していたはずだ。いかにも陰険なビルジ兄らしいだろう?」
今度はハシムがジト目になった。
「真逆の条件を付けたのは殿下ですよ。私がどれだけ文句を言われたと思ってるんですか? しかもビルジ皇子側の刺客も始末しろとか」
「必要なことだ。そのお陰でビルジ兄は自分の放った刺客が殺したと思うだろう。そしてその後ろ暗さからベルケル派の残党の粛清に走り、それがまたビルジ兄の犯行を裏付ける」
「それがビルジ殿下が国内を固めるのを阻害すると? ベルケル派は旗頭を失って烏合の衆ですよ。こちらから渡りを付けては糾合しては如何ですか?」
「いや、止めておこう。こちらから近づけば藪蛇になる。それにその気があるなら、放っておいても向こうから擦り寄ってくるさ。それにベルケル兄の取り巻きは武骨で高慢だからな。恐らくハサール人と反りが合わんだろう。そっちの方が困る」
ハシムは少し不満気ながらも、しぶしぶエフメトの正しさを認めた。
「確かに、今となってはハサール勢は心強いですよ。兵たちもだいぶハサール人に慣れましたしね。食料も十分に用意しましたし、殿下達が鬱陶しいくらいに仲がいいから、互いに喧嘩もできません」
「な? 本気になって良かっただろう?」
「……まあ、そうですね」
「お前はハサール人に偏見を持ち過ぎなんだよ。ハサール人を妻にしてるくせに」
「お言葉ですが、テュレイ姉は両親こそハサール人ですが、赤子のうちから我が家で育ったんです。ほとんどドルク人ですよ」
「お前……まだテュレイ姉なんて呼んでるのか? おいおい、まさか閨でも言ってないだろうな?」
「そ、そんなのどうでもいいでしょう!? 私のことは放っておいてください!」
「……マジか、この変態。いや、今更か。お前は血の繋がった姉と結婚する変態だもんな」
「繋がってませんよ! 母の前夫とその前妻との子供です。100%他人ですよ!」
「お前の兄のセルカンはどう言うかな? 異父弟が異母姉を妻にしただけでもショックだっただろうに、閨で『姉さん』って呼んでると知ったら……」
ハシムの母はスラム人だった。ハサール人の男と恋に落ちて、手に手を取って遥々ドルクへとに駆け落ちしたのだ。そんな二人の間に生まれたのがセルカンであり、男の連れ子がテュレイだった。
だが遊牧生活しか知らないハサール人がドルクで暮らすのは大変なことだ。彼はドルクに馴染めず心と体を病んであっさりと死んでしまった。幼い子どもを抱えた彼女は、幸いにも路頭に迷う前にハシムの父に(ハシムの兄の)乳母として雇われた。だが面倒くさいことに、ハシムの父は彼女に手を付けてハシムを産ませてしまったのだ。で、今度はエフメトの乳母になったのである。
「大丈夫か、おまえ。暗殺されかねんぞ?」
「止めてくださいよ! それに他人の閨の事なんか想像しないで下さい!」
「しかし、テュレイは美人だからなぁ。まぁ、ニルファル程ではないが。それに普通すぎてつまらん」
「……普通に女らしいのが一番だと思いますけど、殿下の趣味に文句は言いませんよ。
でもニルファル様との間に痴話喧嘩とかが始まったら泥沼ですよ。くれぐれも浮気はしないでくださいよ」
「おいおい、馬鹿を言うな。できる訳無いだろう、魔女は3000ミルムの彼方だぞ?」
結局するのかよといつも通り呆れながら、しかしハシムはツッコミを入れなかった。もうそれすら面倒臭い。それにそこいらのスラム人と浮気をしないだけマシでもある。もしそんなことをしたら単なる浮気騒動ですらなくなって、全ハサール人を敵に回すことになりかねない。ハサール人とスラム人の関係は、ハシムの母と前夫が逃亡せねばならないほどに冷え冷えとしていた。ハシムの母がスラム人だということですら、今はまだ危険な火種であった。だから、とにかく厄介事は御免だった。
「ペルセポリスが落ちた後ならご随意にどうぞ。でもハサールと決裂しても、私はドルクに帰りますからね」
「ところで、戦自体はどういう展開だったんだ? ガルータが簡単に落ちるとは思えないが、ベルケル兄ならそれなりに手を考えたんだろう? 有効だったのなら参考にしたい」
「参考になるとは思えないですね。要するにユイアト卿を囮にして、敵の突出を誘っただけです。特筆すべき事といえば、皇太子の結婚式の真っ最中に攻め込んだってことでしょうか」
「なるほどな。上手いと思わんでもないが、使えるのは今回限りだな。それで、上手くいったのか?」
「某とかいう武将と、のこのこ出てきた歩兵は1000ばかり倒したそうです。後は鉄馬車を1台」
「鉄馬車? 何だそれは」
「鉄を貼った馬車だそうです。何でも投石機が付いていて魔女の壺を連射したり、火を吹いたりするそうです」
ハシムの言葉にエフメトは目を剥いた。
「おい、ちょっと待て。それって……」
「やっぱり、アレを思い出しますよねぇ……」
二人の脳裏をよぎったのは、半年前に海峡に現れ、海上を炎獄へと変えた怪船の事である。
「魔女か」
「それが、昼間は魔女は居なかったそうです。お陰で1台倒せたんだそうです」
「そういう言い方をするということは、夜襲を受けたのか」
「夜襲を受けた事自体は間違いないのですが、詳細はよく分からないんです。魔物が空を舞っていたとか、矢が心臓に刺さったまま魔女が笑っていたとか、訳の分からない情報が錯綜していまして」
「……仕方あるまい。俺とて半年前のアレを正確に表現する術を知らんぞ」
「でも報告はセルカン兄からですよ? 正確に説明できないならできないで、それなりの書き方をするはずです。ここまで訳が分からないことを書く以上、逆に真実味があって訳が分かりません」
「……それでもベルケル兄が焼かれたのは確かなんだな?」
「あるいはユイアト卿かもしれませんが」
「……まったく魔女は厄介だな! しかしその反面、屈服させれば大きな力にもなるだろう」
「一応言っておきますけど、別に手篭めにしなくても屈服はさせられますよ」
「そうだな、お前の言うとおりだ」
ハシムはあっさりと同意したエフメトに驚いた。一瞬だけ。
「手篭めにするのは屈服させてからにしよう」
前章の最後の話を、予約投稿するのをうっかり忘れていて、一つ前の話と同時に公開してしまいました。で、数時間後に気付いて慌てて推敲してちょっと書き直しました。
最初のバージョンではエフメトがベルケルを殺したんだということがネタバレしていましたが、修正したバージョンではその部分を省いたのです。
ですからここは一応、「なんと、エフメトが殺してたのかぁ!」と新鮮に驚いて欲しい所だったんですけど……まあ、無理ですよね。




