第92話 「ミーニャとの再会と合格祝い」
「それじゃ皆の合格を祝って乾杯ニャ!」
「「「「乾杯!」」」」
試験はもちろん余裕で突破し、合格祝いだ。
みんな頭がいい女性だからね。
猫耳の生えた、淡い薄水色の髪。
健康的に日に焼けた、出るとこは出ているが引き締まった体。
この学院で教師を務めるミーニャと会って、近況報告がてら飲み会となった。
久しぶりに憩いの場を設けるのも必要だしね。
嫌なことばかりだと気が滅入るから。
ダンジョンボスを倒して、彼女はその後どうしていたのやら。
「皆さんがこの学園に来てくれて嬉しいです! 教師としての腕が鳴るニャ!」
「ミーニャに教えてもらうとなると、なんだかおもしろいな。以前は私が冒険者のイロハを教えてやったものだが。時間の流れは速いものだ」
「むっ! エルマージ! それはいつものイジワルが発動してるニャ!」
「私が新入組員時代だった頃からしか知らないので、ミーニャさんの新人の頃の話は気になりますね~」
ミーニャさんはエルマージに師事していたという事かな?
エルマージはエルフだから長命だ。
色々な人と縁があって、いろんな経験をしていても当然だろう。
気になるところだから、オーエラさんの言う通り聞いてみても面白いかも。
でも嫌がりそうかな?
飲みの席で盛り上がりそうなら聞いてみるか。
「あなたが新しく入学して、マノワールさんと旅をしている騎士様ですね? ミーニャと申します。今年から当学院に教師として勤めておりますので、よろしくお願いします」
「コックロという。マノワールお兄ちゃんとは親戚でな。主君らを救ってもらい、紆余曲折あったがその縁で仲間に入ることになった。もう私は騎士ではないし、砕けた対応で構わない。よろしく頼む」
「わかりましたコックロ! よろしくニャ」
「うむ。学園ではよろしく頼む」
ミーニャは丁寧な態度でコックロと挨拶する。
一見ギャルっぽく見える彼女は、非常に礼儀正しいからな。
快活な人柄だが至極真面目で、僕の幼馴染とは性格も合うと思う。
新旧パーティが全員揃ったか。
なんだか不思議だけど、仲良くしてくれてよかった。
「ミーニャもコックロも、どっちも凄い前衛だからね。話が合うんじゃないかな」
「それはお話を聞かせてほしいにゃ! マノワールさんの武勇伝も、どれだけ増えたか聞きたいニャ!」
「私もぜひミーニャとのダンジョンの冒険を聞きたいものだ。昔のお兄ちゃんのこともな。もちろんお兄ちゃんは凄まじい活躍だったよ」
「マノワールさんは当然、とんでもない戦果ばかり出したって確定ニャ!」
「アハハ……」
盛り上がっている彼女たちを見て、苦笑いしかできない。
女性陣の話には着いていけないよ。
オジサンには若い女の子の話は荷が重い。
聞き役に徹するとしよう。
「――――――ニンメイちゃんもオーエラもそれじゃ大変だったね。貴族のいざこざに巻き込まれるのは同情しかないにゃ。エルマージが食ってかかるのが目に浮かびます」
「本当に疲れたとしか言えません。徒労感しかないです……」
「怖かったです……」
「本当にひどい目に遭ったよ。だがミーニャも大変だろう。抑えのきかない年齢の小僧たちが沢山いて、それを統率しないとならないのだから。戦闘クラスの担任となれば、尚更に血気盛んなのが多いんじゃないか?」
エルマージの言う通りだ。
教師って仕事は大変だろうに、それも貴族の血の気の多い奴らを。
でも杞憂だったようで、彼女は自慢げに語りだした。
「私にはダンジョン踏破って実績があるニャ! その話をするたびに学生は目を輝かせて、かわいいものニャ!」
「ああ。そういうことか。貴族たちの中にもロマンを求めて冒険者になる者はいる。それは人気教師だろうな」
「そこまでではないですけれどニャ……えへへ」
長いツインテールと尻尾、ネコミミを揺らしながら、大きな胸を大きく張るミーニャ。
仕事帰りだからか、薄手のピッチリした服を着ている。
目のやり場に困るな。
彼女のような美女が教師となると、ドギマギしてしまう。
それもあって学園生活は楽しみだな。
どんな出会いと、知識の数々に出会えるのだろうか。
食事に舌鼓を打ちながら、新生活に思いを馳せるのであった。
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