第85話 「暖かい仲間たち」
突然の告白に顔が真っ赤になるのがわかる。
何も返答できなかった。
「マノワールぅぅぅぅぅ!!!」
突然エルマージが抱き着いてきた。
常日頃のクールな態度をかなぐり捨てて、号泣している。
「私はぜったいに追放なんてしないからなぁ!」
「わたしだって大切な人で、ずっと一緒に居るんですからね!」
「私だって、私のために頑張ってくれたマノワールさんを、裏切ったり失望したりだなんて絶対しません」
「みんな……」
ニンメイちゃんとオーエラさんまで、こんな僕を認めてくれる。
等身大の僕でいいと、受け入れてくれている。
心が温かくなる。
そうだ、過去はどうあれ、今はこんなに素敵な仲間たちがいる。
彼女たちとなら、何でも乗り越えられる気がした。
「マノワールさんは誰かのために戦える人です」
「とても優しくて、他人のために一生懸命になれる人」
「自分のことも顧みず、他人を助けられる一番カッコいいお方」
褒め殺しだ。
そんな大層な人間じゃない。
自分で自分すら裏切ったのだから、今は多少マシになれただけ。
逃げなかったのは、自分の弱い心のせいなだけだ。
でも僕には上等なのかも。
今だって自己評価なんて、とてもできない。
「みんなありがとう。そんな凄い人なんかじゃないんだ。みっともないところを見せたね。それが本当の僕なんだ」
「遠慮なんかしないでください! 仲間が辛い時には、支えます!」
「私だって! 気の利いたことなんて言えないけれど、それでも傍にいます! 今までも、これからも!」
「気に病むなよマノワール。むしろ嬉しい。ようやく本当の仲間になれた気がする。だからいいんだ」
また涙が滲んできた。
年のせいか涙腺が緩くなっているようだ。
「私より年下だった頃のマノワールさんをひどい目に合わせたなんて、許せません!」
「いやニンメイちゃん。オッサンの昔の頃を……」
なんだか変な感じだ、
そんな時に、変化が生じた。
ドアが開いて、有無を問わずに告げられる。
「マノワールとやらが起きたようだな。すぐに来い」
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