第74話 「賄賂請求三下騎士による暴虐」
「なんだあのサンシータ野郎は……貴様! 何をしに来た!」
コックロがその姿を見つけると、肩を怒らせて向かう。
三下の中の三下サンシータは、視線だけ向けてくるが意に介さない。
「なんだお前か。進捗確認は俺がする! どけ邪魔だ平民!」
「ガハッご安全じゃないっ!?」
「ジュクレンコさん!?」
なんてことだ。
業務中だから、怪我をしたら労働災害だぞ。
パワハラも加わってしまう。
今はそういうの厳しいのに。
押しのけられて倒れ込んだジュクレンコさんに、僕は駆け寄る。
よかった。転んだだけみたいだ。
でも立場を笠に着てこんな暴力を振るうなんて、絶対許せない……!
「さてさて今日の進捗は全然進んでない……っと……カキカキ改竄…………お前ら何してくれとるんじゃあボケがっ!?!?!? 首引っこ抜いて晒したるわゴラッ!!!!!」
「「「「「ひぃぃぃぃ……」」」」」
サンシータは進捗表の数値欄を塗りつぶして、隣に何かを書き加えている。
滅茶苦茶に唾を飛ばしながら、美しい顔が醜く豹変した。
マジで汚い。
待て。こいつは今、何と言った?
まさかここまで露骨に汚職をするのか?
「ノルマ未踏!!!!! 即退職!!!!! ごめんなさいじゃ済まないぞ。ちゃんと仕事やった証明が欲しいなら、俺様に何かやることがあるんじゃないか? ン~~~?」
クソうざい表情で腕を組み、首を傾げるサンシータ。
こいつ腹立つな。
「グズグズするな早くしろ!!!!! 賄賂賄賂賄賂賄賂賄賂解雇解雇解雇解雇解雇」
「「「「「これは付け届けですぅ~~~」」」」」」
「ハーッハッハッハッハッハ!!!!! そうすればいいんだ! 下級国民は上級国民に奉仕するために生きてるんだよ!!!!! 今日はこの金でデカいハンバーガー食べちゃうかぁ!!! お前らの前でぇ!!!!!!!!!!」
高笑いするサンシータ。
小銭が彼のポケットに次々と入れられていく。
やることも器も小さいやつだ。
絶対に他人から慕われていないだろう。
人の上に立ってはイケない人物とは、こいつのことを言うのだろうな。
きっと貴族教育も禄に受けてこなかったのだろう。可哀そうに。
騎士気取りもこの年になってまでやるのは滑稽だよ。
その時だ。
誇り高き武人が。
騎士として労働環境を守るために、彼女が立ち上がったのは。
「人々の血と汗の結晶を奪うなど……! クソ上司許さん!!!!! 成敗してくれる!!!」
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