表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

50/241

第50話 「スタンピード」




 特級の災厄。

 いくつもの町が壊滅したとまで言い伝えられる、魔物の洪水だ。






「スタンピードだなんてマズすぎる!?!?!?」



「このままじゃ街に溢れだすぞ!?」



「街にはDランク冒険者も碌にいないのニャ!?」



「そんな……お父さんたちが」



 ニンメイちゃんの家族はここにいる。

 僕の元同僚たちや知り合いもたくさんいるんだ。


 ミーニャさんの言う通り、対抗できないだろう。

 そして僕たちも逃げ続けても、いずれは追いつかれてしまうかもしれない。




 家族友人を守りながら迎撃するなんて、とても無理だ。

 ならばやるべきことは一つしかない。

 死を幻視させる眼前の災害に、身一つで立ち向かう事。




「ここで食い止めるしかない! ストレングス! ハードニング!」



「やっぱりそうなるか……!」



 熟練の冒険者である、エルマージの迅速な判断。

 加護魔法がかけられて、戦う事を促される。


 怒りを目前に迫った魔物たちにぶつける。

 だが次から次へと、湧いてくるみたいだ。

 一体どこに隠れ潜んでいたのか。






「すまないミーニャ! こんなことになるなんて!?」


「こんなの誰も予想つかないにゃ! それよりも対応しないと死んじゃうニャ!?」


 叫んでいないと、声が聞こえないほどの現状。

 そうしないと魔物たちが進む際の地響きで、聞こえない。




 ミーニャまで加勢しないと食い止めきれなくなるかもしれない。

 僕が食い止めないと……!






「グォォォォオォォォッッッッッ!!!!!」





 耳をつんざくような大音量の咆哮。

 それと共に僕の投げた石を、腕を振って逸らした。


 いや盾だ。手の甲から両腕にかけて、巨大な盾を装備している。

 相手は武具を駆使して、戦闘するのだ。

 技術を持って、僕の攻撃を妨害したということになる。




 相手も無傷ではないが、的確に防御されて生き延びたのだ。

 攻撃を防がれたのは、今まで一度もなかった事。






「マノワールさんの攻撃を逸らすニャんて!?」


「なんだこいつ!? 魔物のトカゲか!? 強すぎる!?」


「リザードマンはCランクのはずだが……体躯や身体能力を見てもBランク上位、ワイバーン並はある! それが戦闘技術を駆使する知性をもつなら……!?」


 初めての経験に動揺する僕とミーニャさん。

 勝てないか疑うレベルの強敵に遭遇したことなんて、ニンメイちゃんと冒険を始めてから一度もなかった。


 魔物は自らの血液が流れ落ちる腕を観察して、進撃を停止した。

 それに伴い、他の魔物たちも足を止める。






「それに統率しているみたいだ! 何かを企んでいるみたいに突然停止しただと!?」



「知性がある! 効果的に戦闘行動を模索している!?」



 僕とエルマージさんは、観察結果を異口同音に叫ぶ。

 そして彼女は正体を看破したようだ。






「こいつは……ダンジョンボス!?!?!?」










面白い、または続きが読みたいと思った方は、

広告下↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓の☆☆☆☆☆から評価、またはレビューしていただけると、執筆の励みになります!!!!!!!!!!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


旧作も読んでくださると嬉しいです!

 『異世界神様チート貴族転生したら、女装して女学園に通って悪役令嬢を誑かして婚約破棄させるように言われた。クラス転生していた悪役令嬢に男バレして追放されたがもう遅い。聖女(?)として復讐だざまぁ!』

テンプレ末期戦異世界チート転生女学園潜入もの書いてます。
こんなタイトルですが、神々の争いに主人公が巻き込まれるシリアス戦記です
 

 『追放ザマぁジャンルの研鑽について、また個人的対策案の成否に関する所感』

初エッセイです。本作品を基に書きました。
また初創作論です。
追放ザマぁジャンルを執筆する作者として、自分なりに反省点を交えた考察。
追放ザマぁの構造的問題への解決につながるかもしれないアプローチ。
新追放ザマぁシステム『連続追放』を通して分析することで、違和感なく楽しみながら完読できる小説を目指すという、ジャンル全体における質の向上を目標とする文章です。
皆さんの目で、お確かめ頂ければともいます。


一日一回投票いただけると励みになります!(クリックだけでOK)

小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
[良い点] 魔物の洪水なんて大変なことですね(;´Д`A ``` こんなものが街に溢れだしたらと思うとぞっとします。 即座に戦う判断をするエルマージさんはすごいです。 でも確かに、ここで戦うしかない…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ