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最終話 第241話 「夢に見ていた生活の始まりと、物語の終わり」




 素敵なお嫁さん。

 信頼できる仲間。

 やりがいのある仕事。


 すべてが充実した生活。

 これ以上何を望むべきだろうか。




「オキャルンママ! ボクはママになるけど、ずっとオキャルンママの赤ちゃんでいい!?」


「わたしも赤ちゃんができましたから、ごめんなさい~」


「マ゛マ゛ーーー!?」


「うるさいぞアクレイ! お前母親になる自覚あるのか!?」


「コックロがイジワルするぅ~~~!? 母性愛を少しは分けてくれよぉ~~~!?」


 お腹が大きくなったコックロたち。

 一気に大家族になりそうだ。


 そして毎度の如く騒がしい時間が訪れる。

 なんだかんだアクレイはいいお母さんになりそうだけれど、でも変なことを言うところは直してほしいな……






「教育に悪いので、私もドMは控えようと思います。マノワールさんの前だけで、己の性癖に正直に乱れて参ります!」


「腹に障るから、最近はご無沙汰だけどな。最近は言葉責めに目覚めてな。妊娠中でもいいぞこれは」


「流石はエルマージさん! マゾの鏡ですね!」


「ふふん。マゾエルフの知恵袋だ」


 オーエラとエルマージはなんだか気が合うみたいで……うん。

 妊娠中は危険があるからと安静にしてもらわねば。


 あんな激しく求められるのも、困るし嫌なのだが。

 僕はハーレム夫の務めと、死んだ目でいつも夫婦の時間を過ごしていた。




「その分は私が存分に楽しませて頂きますニャ♡」


「妊娠中にボクの旦那が寝取られるぅ~~~!? アバババババ」


「寝取られって……なんか違うと思いますが……まぁまだ赤ちゃんがいない分、楽しませて頂きます。わたしも早く赤ちゃん欲しいですし」


 仲のいい妻たち。

 一部よくわからない反応があるけど、精神衛生上の問題から置いておこう。


 まだ子どもができていない妻3人は残念がっているが、こればかりは授かりものだしな。

 そのニンメイちゃんたちは妊活を狙って燃えているようだ。




 若いニンメイちゃんとミーニャは、最近では主にマオお姉さんと搾り取ってくる。

 オッサンが三人相手はキツイ。

 でもそんな騒がしい日常も、悪くないと思う自分がいる。






「これからもずっと一緒に居てほしい。皆を絶対に幸せにして見せる」






 こんなこと絶対に言えなかった過去の僕。

 でも必死に頑張った結果、ここまでこれたんだ。

 若い頃の苦労は無駄なんかじゃなかった。

 40年も辛いことばかりだったけれど、経験を積み重ねたことで報われたんだ。


 ここまで生きてきて本当によかった。

 ようやく一人の大人に成れた気がする。




 妻たちは微笑んで僕を見ている。

 自分なんてどうしようもないクズだと思っていたけど、そこまで捨てたものではないのかもしれない。

 そんな程度の低い人間といるような女性だと思うのは、彼女たちに失礼なことだから。


 これからは夫として、父親として、国王として、社会に生きる大人として。

 皆のために生きるんだ。

 共に過ごしてくれる大切な人たちに、ずっと胸を張れるように。




 そして家族や仲間たちと、大陸の裏側の島に住むこととなった僕たち一家。

 人間と魔物、エルフ、獣人たちが平和に暮らす楽園として、統治することとなる。

 だけど開拓しながらのんびりと暮らすのが中心の、ありきたりな毎日。

 でもマノワール・オッサツイホが一番求めていた、温かい家族の形がそこにあった。


 各所で追放されまくる、間が悪いオッサンだったわけだけど。

 僕みたいなつまらない男にしては、上出来すぎる結末かな。


 それを成し遂げたのは幸運だったからだけど、僕が厳しい世の中に負けずに諦めなかったから。

 それだけは誇れる自分のいいところだ。






「――――――――」






 僕の宝物である家族たちに夕焼けが差し入る。

 毎日見ても飽きないくらい、何よりも大切な人達。

 本当に綺麗な光景で、見つめるだけで胸にこみあげるものがあった。


 生まれた時から求めていた、温かい関係性を築いてくれたから。

 幼き頃から狂おしいほどに欲していた、愛情をくれたから。

 僕なんかを受け入れて、一緒に生き続けることを認めてくれたから。


 幸せ。

 それしか表現できる言葉が見つからなかった。

 だって目の前の9人を見れば、すぐにわかるんだ。






 彼女たちはとても綺麗だった――――――――









これにて完結となります。

ここまでお読み頂きありがとうございました。


オツカレッシター!!!!!!!!!




投稿中である別作の方もページ下部にリンクがございますので、お読みいただければ幸いです!!!!!

タイトル『異世界神様チート貴族転生したら、女装して女学園に通って悪役令嬢を誑かして婚約破棄させるように言われた。クラス転生していた悪役令嬢に男バレして追放されたがもう遅い。聖女(?)として復讐だざまぁ!』


テンプレ末期戦異世界チート転生女学園潜入ものです。

こんなタイトルですが、神々の争いに主人公が巻き込まれるシリアス戦記となります。






本作が面白いと思った方は、


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旧作も読んでくださると嬉しいです!

 『異世界神様チート貴族転生したら、女装して女学園に通って悪役令嬢を誑かして婚約破棄させるように言われた。クラス転生していた悪役令嬢に男バレして追放されたがもう遅い。聖女(?)として復讐だざまぁ!』

テンプレ末期戦異世界チート転生女学園潜入もの書いてます。
こんなタイトルですが、神々の争いに主人公が巻き込まれるシリアス戦記です
 

 『追放ザマぁジャンルの研鑽について、また個人的対策案の成否に関する所感』

初エッセイです。本作品を基に書きました。
また初創作論です。
追放ザマぁジャンルを執筆する作者として、自分なりに反省点を交えた考察。
追放ザマぁの構造的問題への解決につながるかもしれないアプローチ。
新追放ザマぁシステム『連続追放』を通して分析することで、違和感なく楽しみながら完読できる小説を目指すという、ジャンル全体における質の向上を目標とする文章です。
皆さんの目で、お確かめ頂ければともいます。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 完結お疲れ様でした。そして、まずは素晴らしい物語を読ませて頂けたことに感謝をm(_ _)m  連続追放モノという新ジャンルの確立という斬新な試みについてはご自身では色々な思いもお有りかと…
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