第229話 「去る姉魔王とカオス家族」
「ありがとうございましたお姉さん!」
「マノワールさんがおねショタにノリノリにゃぁー!」
「やめてよ!?」
真面目なはずだったミーニャが、夫婦になってからハジケはじめた。
もう色々恥ずかしいところを見せあっているけれども、でもエッチな弄りは恥ずかしくてやめてほしい。
「あと……これはダンジョンコア。作るのに100年近くかかる魔道具。その代わりすぐに好きなように、地下の地形を変えられる」
「あっ! それ僕たちも持ってます。ダンジョンボスを倒したときに入手しました」
「そういえばそうだったな。オキャルンに行って、使い方を習うといい。貴重なものだから使わないならそれが望ましい」
「いえ。わざわざありがとうございます。」
昔から変わらず面倒見がいいな。
魔王という座に就く由縁ここにありという訳か。
ダンジョンコアも領地開発に使えるだろう。
皆と相談して、いい方法を探してみよう。
「クク……そいつらとのおねショタに飽きたら、私に言え。遊んでやろう」
「やめてください!? 家庭問題ですよ!?」
そう言って飛び去って行った。
一気に疲れを実感する。
「アクレイに負けず劣らずユニークな性格だったな」
「エルマージくんが言うのかな!? まったく……オキャルンママぁ~!!! ボク頑張ったのにイジワルされているのぉ~! 魔王は今どんな状況なのぉ~?」
「ヨシヨシ~そうですねぇ~魔王幹部がカース王国を滅亡させそうになっているので、論功行賞の配分でとてもお忙しいみたいです~」
「それはマズい展開だね。早めに魔王の負担にならないようにして、むしろ僕達の方から支援できるようにならなければ。だから褒めてマ゛マ゛ぁ゛~!!!」
甘ったるい声を出す派手な顔立ちをした成人女性が、少女に縋りついている。
マジでキモくて、そして虚しさと悲しさが入り混じる心境だよ。
魔王も人間社会から、自分の派閥に引き入れたいがために自らやってきた。
逆説的に言えば、それだけ派閥が勢力的に追い込まれているということだ。
「幼馴染が性癖剥き出しにしてんの見るの、キッツいわぁ~それでは私たちも早めにエルフの森に行った方がいいな」
「そうですねコックロさん。私は早速携帯馬糧の算定に入りたいと思いますが、どうしましょうか?」
「すぐにでも出発できるようにするべきかと。マノワール様?」
「うん。そうしようか。お願いするねオーエラさん」
コックロが辛辣に幼馴染をなじると、アクレイはシクシクと泣きだしてオキャルンさんにしがみついた。
強く注意すると、依存傾向を深めさせてしまうのか。
優しく育てた方がいい赤ちゃんなんだな。
オーエラさんの提案に、セインセス様も同意のようだ。
夫を立ててくれる彼女たちに、僕も最終確認として承諾をした。
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