第225話 「新婚夫婦たちの夫婦の営み」
僕たちは領地について、住民を集めていく。
結果としてほぼすべての人々が、同行するようだ。
農地から離れたくない人もいたが、ここは魔物が沢山出る場所。
そもそも土地から離れたいという人もいたし、執着もあまりなさそうだ。
オキャルンさんと僕で簡単に農地を作れることを、実演もしたしね。
そんな僕は干からびていた。
あんな方法で魔力供給をするなんて……
僕はもっとゆっくりと絆を育んで、それで……
もう自分がやってしまったことで、今更なんだけれど。
「マノワールさん♡」
「あっ! ズルいです! 私も~♡」
オーエラさんが甘えん坊に、ピッタリくっついてくる。
そこにニンメイちゃんがもう片側から抱き着いてきた。
可愛らしいけれど、一つ物凄い不満があるんだよな……
「恥ずかしがっちゃって……もうたくさん触れたくせに……」
「あんなに激しくお互いを知ったのに♡」
「はしたないことは言っちゃダメだよ!?」
僕が嫌なことはこれ。
若い女の子が口々に卑猥な発言をしてくる。
節度と恥じらいというものがないと、どんな関係であってもイケないと思うんだ。
「マノワールさんは昼は清楚で夜は……な女性の方がお好きみたいですからね!」
「私は尽くす女ですから! エッチの時もお望みの女になってみせます!!!」
「もう色々遅いよ!? でも今からでもやり直せるから、そうしてね! お願い!!!」
最初は恥ずかしがっていたのに、味を占めたのかもう本性を現し始めた女の子たち。
絆が深まったのだと、前向きに捉えていく。
そうでないと心が持たないのだ。
「ニャニャニャニャニャンッ♡」
「エルエルエルエル♡」
「エルマージそれは違和感あるよ!? ニャって言った方が、まだ自然だったよ!?」
猫のように擦り寄ってきた、異種族の妻たち。
エルフはそんな言葉で鳴かない。
なんだろう。笑わせようとしているのかな?
笑っていいタイミングなのかわからない。
これだから女性は苦手なんだ。いや流石にこれが一般的な女性像ではないか。
「獣人フェチか……妻として夫の性癖には答えるべきだと、冒険者時代に結婚で引退した女から聞いたな……エルフ耳も結構な人気だと聞いたんだが、マノワールは違うようで残念だ……」
「生々しい話をしないで! それは夫婦円満に亀裂を生みかねない事でもあるんだよ!?」
妻であっても性生活の内容を他人に話されるとか、僕には無理だ。
陽キャはゲラゲラしながら話しているけど、ついていけない。
「コックロ!? 年長者の同性として、この子たちを注意してよ!?」
「お兄ちゃん……いやアナタ……あぅ……」
「お前ここで可愛い感じ出してくるのかよ!?!?!?」
可愛いけど、この場においてはやめてほしかった。
コックロは赤面して俯き、夫婦となった僕たちの新鮮な関係を恥ずかしがっている。
この子って結構中身は乙女なんだよな。
やっぱり可愛いからヨシ。
大きな体の彼女が少女のように恥ずかしがっていると、僕はとても心が豊かになれるんだ。
「チラチラ」
「ポっ♡」
アクレイとセインセスも意外にも、いや二人のキャラからしたら当然なのか。
あまり目を合わせてくれないし、楚々としていて大人しい。
貴族子女なだけあって性教育を厳しく受け、貞操観念的にも非常にお固いものなのだろう。
なんだか僕も初々しい反応されると、ドキドキして調子が出ない。
でも常識的な人が止めてくれないと、僕の負担がマッハなんだ。
皆のボケを受け止めて挙げられる度量は、ダメ夫の僕にはなかったのかもしれない。
「ツッコミが疲れる……二重の意味で……」
「マノワールさんそれはオッサン臭いです」
「加齢臭とダブルでオッサン臭いって言われないようにしてニャア~」
「もう疲れたオキャルンさん早く来てーーー!?!?!? 僕の忍耐力が間に合わなくなっても知らないぞーーーーー!?!?!?」
魔王との交渉に赴き、今はいない常識人へと助けを求めて叫ぶ。
普段常識的なオーエラとミーニャがこの有様だから、緑色の神をした小さな体格の妻の一人の有難みを感じて仕方ない。
「は~~~~い~~~~! 寂しくなっちゃいましたか~? 今ヨシヨシしてあげますね~~~」
「オキャルンさん! どうでしたか!」
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