第223話 「心を一つにする仲間たち」
「兄貴この国を出るんすか? わかりました用意しときます! いつ出るんですか!」
「えっ決断早っ!? 話聞いてた!? 着いてくるつもりなの!? 超大変だよ!?」
「俺ら全員、兄貴に男惚れした奴らばっかですよ! 戦争止めるために魔王のとこまで乗り込もうなんて、流石兄貴っす! 一生ついていきます!!!」
マジか~陽キャの仲間意識と結束力舐めてたな。
これ結構嬉しい。
「我らエルフもマノワール殿について行こう。現実的に考えて、我らがこの国に居て有利になることは一つもない。むしろ政治的混乱に巻き込まれて、対応に追われるだけだ」
「そうですね。沈没する泥船のカース王国にいることは、お勧めできません」
「我らにも目論みがある。魔王との戦争を終わらせ、故郷を復興させること。それを目標にマノワール殿に協力しようと思う」
「心強いです。ありがとうございます!」
「こちらこそよろしく頼む」
現実的視点から同行を決めてくれたエルリフォムさん。
改めて握手を交わす。
「儂らもオキャルンママについて参ります。理由は殿たちと同じですし、陽キャさんたちと同じで、オキャルンママが大好きですから」
「よかったです~いい子に育ってくれて嬉しいですね~」
「オキャルンさんはボクのママだぞっっっっっ!!!!!!!?!!!!」
「今いいところなんだから、黙ってなきゃ駄目ですよアクレイさん! 会話するごとにふざけたギャグを言わないと、気が済まないんですかっ!?」
ニンメイちゃんが駈け寄り、オキャルンさんからアクレイを引き離そうとしている。
エキセントリックな言動は、いつでも変わらない。
オキャルンさんは苦笑いしながら、アクレイの頭を撫でている。
幸せそうな面してんなぁ~
「あのマザコン野郎思い出すから、母の面影を他人に求めるような奇行はやめてほしいです」
「ちょっとやめてくださいオーエラ。ナルシオのことせっかく忘れてたのにニャ!」
「今あの男どうしてんでしょうね?」
嫌悪感を滲ませながらオーエラさん達が話している。
懐かしい名前のように感じるが、昨日のことのように思い起こされる強敵。
強烈に狂人なキャラだったからな~
ニンメイちゃんが疑問を呈すると、コックロが答えた。
その内容に皆が驚く。
「なんか侵略してきた国を、一つ丸ごと単独撃退したらしいぞ。ママさんに褒めてもらうためにって」
「マノワールさんを苦戦させただけありますが、凄いですね」
ナルシオそんなことしてたのか。
お母様も子育て苦労してるんだろうなぁ~
でもあいつ借金凄い抱えてたみたいだし、ここで戦って恩を売らないとヤバいんだろうな。
社交の場に出れないくらい、馬車馬の如く働いてたらしいし。
僕の妻たちのことを追放したし、自業自得か。
それに侵略しに来た国とは、間が悪いものだな。
でももう僕たちにできることはない。
国民は可愛そうだが、僕たちの手には余り過ぎる。
そんな複雑な想いを振り払い、出発することを決めた。
「それではいろいろ決まったし、魔王のところに参りましょう!」
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