第140話 「チギュドーやっちまウェーイ!!!!!」
「大恩人の兄貴たちに迷惑をかけた、何も気づけない大馬鹿の俺は殺されたっていい……だが貴族たちに嵌められた、罪のない仲間を殺すことは許さねぇ!!! 野郎ども行くぞ!!!!!」
「「「「「「「「「ウェイ!!!!!」」」」」」」」」
陽キャたちがどこかからか一斉に現れる。
そしてチギュドー男爵を取り囲んだ。
「なっ!? どこから出てきた貴様ら! 何をする!?!?!?」
「「「「「「「「「「やっちまウェーイ!!!!!」」」」」」」」」」
この貴族が気づいた時にはもう遅かった。
彼らは無頼漢。
気に食わない者がいれば、誰であろうがケンカを売る。
タコ殴りにされるチギュドー。
彼はそうされながらも苦しまぎれに憎まれ口をたたく。
「お前たちは反乱軍とみなすぞ! お前たちの集落にいる女たち! アイツらもまとめて同罪だ! お前らに股を啓くようなビッチ、全員殺してやる! ギャーギャーうるさいガキどももだ! 僕に逆らう奴は、みんな死刑だ!!!」
「てめぇ……きたねぇぞ!? 力の弱い女や子どもを、狙いやがって!!!」
「「「「「「「「「「子どもと女を守るのが男の役目だ!!!!!」」」」」」」」」
そういって男爵の屋敷は崩壊した。
こうなってはもう止めることはできない。
侯爵にも悪いことをした。
勝手に貴族に私闘をして、財産を破壊したとなれば、僕はここにはいられないだろう。
だがもう運命だったのかもな。
こんな地位にいること自体が、不相応だったんだ。
「マノワールの兄貴すみません。俺たちのせいで」
「いいんだチャライ。お前の啖呵と、皆が仲間を思いやったが故の行動。かっこよかったぞ」
「兄貴……!」
冷静になったチャライたちは、似合わないくらいに落ち込んでいた。
でもあそこまで決裂して、脅迫までされてはこうするしかなかっただろう。
侯爵はしばらくいない。
仲裁を頼んだところで、間に合わなかっただろう。
命を狙われたまでとあっては、我慢できるはずもない。
「そもそも僕なんかが、男爵なんかになっていたのがおかしかった。収まるべきところに収まっただけさ」
「なに言ってんすか兄貴! 俺たちみたいなやつらを見捨てないでいてくれた……最高の兄貴っす!!! 俺たちが悪いんです! バカで単細胞だって、いつも言われてました! でも兄貴はそんな俺たちを必要だって言ってくれて……マジで死ぬほど嬉しかったんす!!!」
鼻水だらけになりながら、泣きじゃくるチャライ達。
自分を責め続けないで欲しい。
チギュドーが兵を差し向けていれば、きっと僕が先に彼を殴っていただろう。
そして部下の不始末は上司の責任。
だからここから出ていくのは、自分の責任なんだ。
「こうなってはこの領地にはいられない。男爵と勝手に戦った僕たちには、オキャルンさんの集落を攻撃するとまで言われたら居場所がない。どこか違う場所へ行こう。誰にも迫害されない、そんな地へ」
「兄貴……俺たちも着いて行っていいんすか……」
「当たり前だろう? 一度拾ったお前らを、大人として導いてやらなきゃな」
「「「「「「「「「兄貴―――――!!!!!!」」」」」」」」」
もみくちゃにされる
まったく暑苦しい奴らだ。
でも偶には悪くないかな。
面白い、または続きが読みたいと思った方は、
広告下↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓の☆☆☆☆☆から評価
またはレビュー、ブックマークしていただけると、モチベーションに繋がりますので執筆の励みになります!!!!!!!!!!




