第135話 「魔物とバレてしまったオキャルン」
陽キャたちが嫌悪感と敵愾心を露わにした。
魔物は見つけたら殺処分が常識。
害獣どころではない、人類の敵だ。
共生など有り得ないと、普通は誰もが思っている。
「どうしよう……バレてしまいました……」
オキャルンさんは涙目になって、ワンピースの裾を握り締めた。
守るためとはいえ、迂闊なことをしてしまったのだと。
自分が受け入れられなくなってしまったと、この瞬間に悟ったのだろう。
生まれは関係ない。
確かに人と魔物は不俱戴天の仇同士で、現に殺し合っている。
彼女はまだスパイだって可能性はある。
でも傷ついているだろう女の子を守ろうとしないのは、話しが別だ。
「人間とか魔物とか関係ない!!! 誰であれ、他人を思いやる気持ちは尊いんだ!!!」
「マノワールさん」
僕はオキャルンさんの前に立ちはだかり、大声で叫んだ。
人間の子どもを守ってくれた、心優しき魔物の彼女。
僕が彼女たちの幸せを守るんだ。
最近消えかけていた闘志が、今この時に蘇って来ていた。
「オキャルンさんは守るために、お前たちから女性を引き離したんだ!!! お前たちを害そうとしたんじゃない! 身勝手な論理を押し付けるお前たちは、絶対に間違っている! オキャルンさんに謝るんだ!!!」
「んだよ空気読めよオッサン! これだけの奴らが魔物は殺せっつってんだ!」
「俺の親父は魔物に殺された……! どうやってしろって言うんだよ!」
数を頼みに食って掛かる陽キャたち。
体格のいい彼らが暴走すれば、この集落のみんなは抵抗できないだろう。
しかし僕は、僕だけは屈しない。
彼女の安寧を守るため、睨みつける。
「あ~白けるわ~俺らが犯罪者みたいに扱われてんじゃねぇか。意味わかんねぇよ」
「こんなオッサンほっといて、さっさと口説きに戻ろうぜ」
「お前たちまだやるか! 強引に女性を口説くというのなら、領主の一員として容赦はせん!」
「いててて!? なんだよ姉ちゃん! 俺が何したってんだ!?」
引き続き迷惑行為を行う陽キャたち。
それに対してコックロが武力制圧を行った。
「――――――おい。今俺らのツレ殴ったよな?」
「当たり前だろう! お前たちが無理やり女性を連れ回そうとしたくせに何を言っているんだ!」
「上等くれやがって」
ドスのきいた声で凄む、陽キャの仲間たち。
一触即発だったところに、暴力沙汰が巻き起こってしまった。
よってついに火蓋が切られた。
陽キャたちは凄いスピードで集まり出し宣言する。
「「「「「「「「「仲間は守る!!!!!」」」」」」」」」
陽キャたちが続々と集まってきて、何かをしようとしているみたいだ。
何が起こるというんだ?
「「「「「「「「「ミュージックスタート!!!!!」」」」」」」」」
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