第130話 「オーエラの暴走」
オーエラさんもかなり大変だ。
彼女は僕の家で家宰のような業務をやっているから、貴族たちと対外折衝することも多い。
だからこそこの一席が慰めになればと思う。
大変なことを押し付けてばかりで、少しずつ恩返しをしなきゃな。
「オーエラさんもごめんね。あんな嫌な人たちと付き合わせてしまって」
「気になさらないでください! 一番お辛いのはマノワールさんなんですから」
「僕は貴族になってしまったけれど、オーエラさんはやらなくてもいいことだから。だから本当に感謝しているし、申し訳なく思うよ」
「私たちの仲じゃないですか! 言いっこなしですよ!」
「ありがとう。いつも救われている」
つい涙腺が緩くなる。
なんて得難い仲間を持ったんだろう。
こんな絆を結べるのは、この人生でもうないくらいだろうな。
大事にしなくちゃいけない。
「女の子たちと飲むのは、華やかでいいなぁ~」
「おじさん臭いこと言いますね」
「ごっ……ごめんよ! そんなつもりじゃ……」
「いえいえわたしだって楽しいです! お酌しますね! どうぞどうぞ!」
アルハラなんて言われたら、もうお酒を一緒に飲めなくなる。
コミュニケーションが欠けてしまえば、それは信頼関係を壊す原因になるからな。
節度を保って、楽しく飲み会をしよう。
「お酒なんて久しぶりです~! 美味しくってついつい飲み過ぎちゃう!」
「本当に美味しいよね。どんな銘柄なんだろう?」
「エルフはあまり酒を好かないが、これは私も飲めるな」
「わたしも飲みたいです!」
皆に好評だ。
貴族付き合いで貰ったりするからな。
こんな因果な商売も、少しくらいは役得もある。
客の接待にも必要になるから、屋敷に備えていないといけないし。
いいものを見繕うために、こうして飲んでいるということもある。
酒について話すことも、貴族必須だからね。
そんなことを考えながらチビチビと飲んでいたら、急に体重が僕の胴体に乗せられた。
何かと思えば、頬が赤らんだニンメイちゃんが僕に顔を近づけてきて、なんと接触してしまった。
この子お酒飲んじゃったの!?
「マノワールさんにチュ~~~♡ えへへぇ~ファーストキスなんですからね~♡ ミノタウロスの時に、口移ししたのはノーカンですからね!」
「ズルいにゃ!!! 私だって初めてニャ! チュ~!!!」
「ニンメイちゃん酒くさっ!? あー! イケない! そんなことはいけない!?!?!?」
「そんなに女体が好きかマノワール!? 私だって人工呼吸とかはカウントしないからな! いい機会に上書きしてやる!!!」
柔らかく美味しい唇が次々と押し付けられて、パラダイストリップだ。
いや違う。とにかく辞めさせないと。
エルマージまで参戦してくるものだから、止める人もいない。
オーエラさんとコックロは幸せそうに飲んでいるし、酔いが回ったのか彼女たちも参戦してくる始末だ。
魔法薬を口移しした時のことを気に病んでいたなら、申し訳ない限りだけど。
でもこんなオッサンに初めてをだなんて、ノリで動きすぎだよ。
「体が暑くなっちゃいましたぁ~マノワールさんとキスしたからですよ~♡」
「イケないオーエラさん!? ダメだよ! エッチすぎるよ!!!」
「何ガン見してるんですかマノワールさん!? エッチ! あなたにはニンメイというロリコン性癖を満たせる、運命の人がいるはずですよ!!!」
物凄い勢いで脱ぎだした銀髪眼鏡美女。
その下着は深紅の物凄く際どいデザインの代物だ。
眼福……
それをニンメイちゃんが僕の顔に抱き着いてきて、視線を妨害される。
メイド服を通して彼女の鼓動が伝わり、僕の欲望は膨張を始める。
やっぱりロリもいいな。
そんな思考の迷宮に惑ってしまい、僕は無言で神経を極限までに鋭くして幸福に浸った。
「まったく! 大人の女性の魅力なんて、このわたしが感じさせなくしてあげるんですからね!!! 今だって未成熟な果実を楽しんでいるくせに! ……わぁ~! オーエラさんの下着可愛いですね~!!!」
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