第13話 「オークの群れとの戦い アイテムボックス入手」
オークの群れとなると、危険度は跳ね上がる。
小さな村なら滅ぼせるのだから。
「この先には村がありますよ!?」
「ここで仕留めないとマズい!?」
兵士並みというわけではないが、屈強な魔物が10体も入れば、村の何人かは必ず犠牲となるだろう。
下手したら男手の犠牲者だって、10人を上回るかもしれない。
そうなれば小さな村が立ちいかなくなるかもしれない。
「僕たちも逃げきるのは難しいし、やるしかない……十分引き付けて、狩りに行く! 投石で援護を頼む!」
「了解です!」
捕捉し、有効射程に入ったものを仕留めようと試みる。
ど真ん中に投げ入れると、少しずれたが地面が爆散して散弾のように降り注いだ。
そこに間髪入れずに次々と投げ入れる。
僕が出来ることといえば、投石をするだけ。
だがその威力は尋常ではなく、下手な大砲を上回る。
一体だけ狙って倒すよりも効果的だったようだ。
足を抉られた数体の豚に似た怪物は、動きが鈍った。
他のオークたちも驚いて、恐慌している。
さらに追撃を加える。
「おりゃあっ!」
ゴォォォォォッッッ!!!!!
ドォォォォォンッッッ!!!!!
「あれだけ遠くに投げられるなんて」
大きく振りかぶって投げ続ける。
ニンメイちゃんが感嘆の声をあげると、僕の数十に及ぶ投石でオークたちを仕留めきることができた。
「終わった……」
「生きた心地がしませんでした」
最後の一体を倒すと、どっと疲れが出てへたり込んだ。
隣にいる黒髪の女の子も同様だった。
―――――――――――――――――――――――――
【マノワール・オッサツイホ】
職業:自宅警備員
Lv :28
HP :165/358
MP :45/256
攻撃力:603(×3) 実数値201
防御力:837(×3) 実数値279
魔法力:561(×3) 実数値187
素早さ:558(×3) 実数値186
スキル
数学lv34
科学lv37
社会学lv24
礼法lv26
芸術lv17
舞踏lv15
製作lv35
建築lv38
土魔法lv19
投擲lx11
剣術lv5
―――――――――――――――――――――――――
爆上がりしたステータスが、本当に戦ったことを証明している。
もう冒険者の中でも一端のレベルだろう。
「とりあえず村に報告しに行こう。これだけの証拠があれば信じてくれるはずだ」
「はい」
「疲れただろう。もうひと踏ん張りだ。」
俺たちは荷車に詰んで、疲労を抱えながらも村へと向かった。
森を抜けると視界が開け、畑が見えてくる。
鍬を持った農民たちが、のどかに農作に勤しんでいる。
この風景が壊されるところだったのだと思うと、恐ろしい。
「冒険者の方々ですかな。ようこそいらっしゃいまし……これは!?」
農作業をしているお爺さんが、人好きのする笑顔で迎えてくれた。
しかし後ろにあるリヤカーを見ると豹変し、恐怖に染まる。
「このオークは! まさかこの周辺で!?」
「はい。ここからかなり近い、開けたところに」
「かなり近くではありませんか!? これはまずい! 村の衆を集めます!」
年配者には見えない速度ですっ飛んでいった。
命にかかわる大変なことだから当たり前だ。
一歩間違えれば死んでいたかもしれないと彼は思ったのだろう。
「この度はこの村を助けて下さって、誠にありがとうございました」
頭を下げる村の衆たち。
僕達は彼らに感謝されるようなことをできたんだ。
ニンメイちゃんも恥ずかしそうにしているが、控えめに喜びを噛みしめている。
「お礼といっては何ですが、アイテムボックスを」
「そんな高いもの!」
容量が小さくても、家が建つものだ。
商人が持つようなものは、大きな屋敷が建つかもしれない。
「命の恩人なのです。本来は依頼していることでしょうし、その時にはもうこの村は壊滅していたでしょう。これくらいしかできませんが」
これがあれば、素材をたくさん持ち運べる。
狩りすぎて素材を置いていく、なんてことにもならない。
情けは人の為ならず、かな。
僕は思いもよらない幸運に、内心ガッツポーズをした。
面白い、または続きが読みたいと思った方は、
広告下↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓の☆☆☆☆☆から評価
またはレビュー、ブックマークしていただけると、モチベーションに繋がりますので執筆の励みになります!!!!!!!!!!




