表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

102/241

第102話 「一時退却 職業への理解」




「ダメだ! みんな逃げるぞ!」



「わかった! 皆煙玉は持っているな!」



「今だ! 一斉に使えば、相当に視界をくらませることができる!」



 それを見た刹那、誰もが理解した。

 勝てそうにないと。

 そもそも関わるだけ無駄だと。


 僕たちは逃走用の煙玉を、ありったけ使う。

 辺り一面を煙が覆い、退却経路を作り上げる。






「卑怯だぞぉぉぉぉぉ!!!!! マノワール何処だ!? 出てこい! 僕とママの愛の力で、悪いやつを倒す!!!!!」



「ダメだ時間がない!? 早く退避を!」



 天使の羽を羽ばたかせ、突風を起こす、

 だんだんと煙が拡散し、視界が晴れてきた。


 だが僕たちはそれまでに、校舎裏に逃げ込めた。

 そこからもどんどん距離を離していく。

 皆はあまりの出来事と全力疾走で、息が上がっていた。




 英雄とされるだけはある。

 ナルシオは余りにも強すぎた。

 一度逃走を図り、完全敗北を回避せねば。




「マノワールさんが負けるなんて」


「学園長室に退避しましょう! このことは報告しなければ、マズいことになります」


「そうですね。私が最後尾を見張りますので、皆さん早く」


 オーエラさんの提案で、僕達は退却先を決定する。

 ニンメイちゃんも危険な役目を買って出てくれた。

 あの男に一番に接するかもしれない位置にいてもらうのは、心が痛む。


 そういって目的の場所へとたどり着く。

 ノックをして、返答を待つと、すぐに入室の許可が下りた。






「マノワールさんですな。どうぞお入りください」


「学園長。校舎を壊してしまい、申し訳ございませんでした」


「おお。ご無事でしたか。ナルシオ君はいつも破壊しておるのです。偶にあることですので、お気になさらず」


 何らかの方法で、部屋外の僕らを観察していたのかもしれない。

 調度品のように魔道具が、所狭しと並べられている学園長室。

 それらを横目にしながら、謝罪する。


 しかし僕たちに追及はされなかったようだ。

 彼はそのように言うが、眼鏡の奥の視線は鋭い。

 完全に怒っているな。


 





「しかしあなたでも彼の暴走を止めきれませんか。魔法クラスの生徒減少もどうしたものか……先日のミーニャ先生の一件で、大人しくなってくれるかと思いましたが」


「純粋に実力差で負けておりました。こんなことは初めてで、自分でも困惑するばかりです」


 僕はいきなり強くなった。

 短期間中に強くなりすぎた弊害として、ある深刻な問題点が存在しているのだ。

 格上に苦戦することが、ほとんどなかったのだ。


 あったとしてもそれは、仲間を護る事とか、あまりにも敵が多いとか。

 一対一の対等な条件で、ここまで追い詰められたなんて。




「見たところですが……あなたは職業への理解が足りていないのでは? 戦闘を観察させて頂きましたがもう少し有効な手札を揃え、対抗策を採れる余地があると見受けました」



「職業への理解? どういうことでしょうか?」









面白い、または続きが読みたいと思った方は、


広告下↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓の☆☆☆☆☆から評価


またはレビュー、ブックマークしていただけると、モチベーションに繋がりますので執筆の励みになります!!!!!!!!!!





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


旧作も読んでくださると嬉しいです!

 『異世界神様チート貴族転生したら、女装して女学園に通って悪役令嬢を誑かして婚約破棄させるように言われた。クラス転生していた悪役令嬢に男バレして追放されたがもう遅い。聖女(?)として復讐だざまぁ!』

テンプレ末期戦異世界チート転生女学園潜入もの書いてます。
こんなタイトルですが、神々の争いに主人公が巻き込まれるシリアス戦記です
 

 『追放ザマぁジャンルの研鑽について、また個人的対策案の成否に関する所感』

初エッセイです。本作品を基に書きました。
また初創作論です。
追放ザマぁジャンルを執筆する作者として、自分なりに反省点を交えた考察。
追放ザマぁの構造的問題への解決につながるかもしれないアプローチ。
新追放ザマぁシステム『連続追放』を通して分析することで、違和感なく楽しみながら完読できる小説を目指すという、ジャンル全体における質の向上を目標とする文章です。
皆さんの目で、お確かめ頂ければともいます。


一日一回投票いただけると励みになります!(クリックだけでOK)

小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
[良い点] 学園を頻繁に破壊しているとは、ナルシオ君は本当に困ったマンモス赤ちゃんですね。 まさかマノワールさんが、煙玉で逃げ出すことになるとは。学園生活を楽しむどころじゃないですね(^_^;) …
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ