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ルーク視点 彼女が大人になる時

誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。

アンジェがあと少しで15歳の誕生日を迎えるという時、彼女より先に成人してしまったオレは、来たくもない夜会に来ている。


「おい、ルーク、その嫌そうな顔少しはなんとかならないのか」


友人のアレンが声をかけてくる。


「アンジェもいないのに、楽しそうにできるわけないだろ」


「そういうやつだったな、お前は」


そこに今夜ここにくるようになった原因の一つであるレオンことレオンハルト第二王子がやってきた。


「まぁ、そう言わないでくれよ。俺だって来たくて来たわけじゃない。ただお前らがいないと女どもが寄ってきてうるさいからな」


レオンとアレンは生まれた時からの友人だ。


またオレが気を許せる数少ない人物でもある。


まあ、レオンがアンジェに手を出すなら容赦はしないけど。


こんなつまらない夜会も、彼女がいるなら楽しく感じるのだろうか。


そこへ、どこかの貴族令嬢2人組が声をかけてきた。


「あのう、少しお話に入れていただいてもよろしいですか?」


「無理だ」


オレは即座に断った。


アンジェ以外の女に割く時間はない。


「お前がアンジェ以外の女に態度が最低で助かったよ。立場上あんまり評判下げるわけにも行かないしね」


レオンがオレを夜会にしつこく誘うわけがわかったが、王族の主催の断れない夜会でなければ誰が参加するものか。


「ああ、アンジェに会いたいな」


「同感だな」


「俺ももっとアンジェに会ってみたいんだけど」


とレオンが言ったが無視だ。


アンジェにしたことはいくらレオンでも忘れないからな。


しかしアンジェとの婚約について国王に頼んでいる手前、来たくもない夜会にもこうして顔を出しているのだ。


「ところでルーク、お前アンジェと暮らす別邸をすでに建てているらしいじゃないか」


「なんだって⁈」


「何で知ってるんだ」


家族には口止めしたはずなのにどこから漏れたんだ。


「アレン、まだ誰にも言うなよ」


「言えるかよ!父上の耳に入ったら、また婚約をごねるだろ」


さすがアンジェの兄、よくわかってるじゃないか。


もっとずっと前に婚約しているはずだったのだ。


それをあのオヤジが何度も妨害してきたせいで…。


アンジェの父に婚約を申し込んだ時、婚約に色々な条件を出してきた。


アンジェより強いこと、アンジェのやりたいことを邪魔しないこと、婚約前は清いお付き合いをすること。


オレはそれをクリアするためにかなりの努力をしてきたつもりだ。


今では剣はかなりの腕になったと思っている。


しかし彼は結局娘の婚約を認めなかったのだ。


それならこっちも王命という手段をとらせてもらう。


もっと早くこうしていれば良かったくらいだ。


「まぁ、気持ちはわかるけどな」


今までのオレの努力と父親の態度を見てきたアレンは協力的だ。


「しかし屋敷を建てるとは気が早いな」


「ルークはアンジェのことになると異常だからね」


2人がいうこともわかっているのだが、いよいよ婚約できると思うと居ても立っても居られないのだ。


次の日、朝から父上に王城へ呼び出された。


今日はアンジェに会いに行こうと思ってたのに。


なぜわざわざ王城に呼び出したのかわからない。


「父上、急に呼び出した理由は何ですか?」


「ああ、ルーク、実はこの書類をお前に手伝って欲しくてな」


確かに父上は書類仕事が苦手だが、いつもは文句を言いながらも自分でやっている。


不思議に思いながらも書類を手伝っていると、ふと思い立った。


「アンジェか」


父上を見るとあからさまにギクリとした顔をしている。


「母上に頼まれたのですか?」


「なんのことだ?」


父上はあからさまに嘘が下手だ。


こうしてはいられない、急いで帰らなければ。


呼び止める父を無視して急いで屋敷に帰った。


嫌な予感がする。


屋敷に帰ると、明らかに使用人達が慌てている。


アンジェはどこだ?


まさか…オレの部屋?


あわてて自室のドアを開けると、そこにはアンジェとロイがいた。


「アンジェ…」


俺の執着の象徴のようなこの部屋を見られてしまった。


さすがにアンジェも引いてしまうかもしれない。


距離を取られでもしたら立ち直れるかわからない。


それでもアンジェを諦めるつもりはないが。


「ルーク…」


アンジェが振り向いてオレを見た。


頼む、嫌いにだけはならないで。


「…懐かしいね、これ」


え?


「アンジェ、オレのこと嫌いにならない?」


思わず聞いてしまった。


アンジェの顔が見られない。


返事を聞くのが怖い。


「こんなことくらいで嫌いになんてならないよ」


「アンジェ!」


思わず彼女を抱きしめた。


ああ、神さま、ありがとうございます。


泣きそうだ。


アンジェが優しく頭を撫でてくれるのが心地よい。


「アンジェは心が広いな」


ロイが何か言ってるが、そんな事も全く気にならない。


アンジェを好きになって、本当に良かった。


これからも彼女を大切にしようと心に誓った。







読んでいただきましてありがとうございました。

引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。

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