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転生を希望します!  作者: 黛ちまた
イリダ編

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358/360

月日は心を置き去りにして過ぎ行く

セラからミチルへ語りかける形式になっています。


もう少し、ルシアンとミチルの物語にお付き合い下さいませ。



ミチルちゃんが自分を犠牲にして全てを救ってから、もう三年も経つのよ?

明日なんか来ない、そう思ってたのに、嫌でも時は過ぎていくのね。


そうそう、お礼をね、したいの。

あの日ミチルちゃんが起こした奇跡でね、フィンが目覚めたのよ。

残念ながら、力は失われてしまったけれど。

本当にありがとう。兄として、弟を助けてもらった事、感謝しています。本当にありがとう。

今は退位したアレクシア様と結婚してイリダにいるのよ。

力を失って、サーシス家の嫡子としての立場も失って、ギウス戦の時の傷が元で、前のようには剣が振るえないの。

だからアルト一門にいてもお荷物になってしまう。

そんなフィンにイリダでのお役目は、向いてると思うわ。

イリダを監視する為、って言うのは建前だと思うの。あれはきっと、大旦那様なりの優しさなのでしょうね。

あっさり子供なんか作っちゃって、頻繁に手紙を送って寄越すの。

内容はただの子供自慢よ。あんな親バカとは思わなかったわ。うちの子の方が可愛いわ。

あぁ、そうなの。ワタシ、オリヴィエと結婚したのよ。

子供は去年生まれたわ。ミチルちゃんとルシアン様の子を守れるように、心も身体も強く鍛えるつもりよ。


イルレアナ様は、ゼファス様を皇太子に指名したの。

考えてみたらあの人、一番血筋が良いのよね。

公家の面々としてはミチルちゃんを次の女皇にしたかったんだろうけど、流石にね、無理だと判断したみたいよ。

教皇は兼任したままにするんですって。生涯伴侶は持たないとおっしゃってるの。周りが結婚しろしろってつついてるんだけど、頑として受け入れないのよ。

子供はミチルちゃんがいるんだから、不要だとか言って。

愛されてるわねぇ、ミチルちゃんてば。

ミチルちゃんが目覚めるって、聖下は信じているのだと思うわ。


雷帝国の皇帝は、リュドミラとの間に子供が出来たのよ。

男の子。

レーフ殿下が甥っ子の可愛さにやられているみたいで、婚約者が嫉妬してるんですって。

大概よね。

……リュドミラ、あの趣味、もう止めてると良いんだけど……流石に皇后なんだし、止めていると信じたいワ……。


ギウスは緑を取り戻して、郵便ギルドもあって、順調に復興していってるわ。

マグダレナの民が少しずつ移住してると言う話も聞くわ。

貴族の次男以下で継げる土地も無い者達が。

ギウスに行けば魔石を作れるだけで重宝される訳だし、これってあれね、ミチルちゃんが言ってた、Win-Winの関係って奴ね。

族長の最近の悩みは、セオラ姫がクロエと薬物研究に没頭している事みたいよ。


クロエと言えば、信じられない事にステュアートと婚約したのよ。

二人で立ってると全く喋らないか、喋っても全く色気の無い話をしていてね。

まぁ、蓼食う虫も好き好きって言うから、放っておくけど。

ベネフィス様がクロエとステュアートとの婚約が決まった時、あまりに驚き過ぎて大旦那様のカップを落っことしてしまったりね。

娘の結婚にショックを受けて、ではなかったみたいよ。あの通りの子だから結婚出来ないんじゃないかって思ってたようなの。


ロイエとアウローラが結婚したのよ。

婚約じゃないわよ、結婚よ。

どうやらアウローラから迫っていったらしいわ。

その辺、詳しく聞きたいんだけど、ロイエってば絶対教えてくれないのよ。

どうやって聞き出そうかしら。


ラトリア様とロシェル様の間には玉のような子供が生まれたの。

ロシェル様も大奥様も、ベビー服作りに燃えてるわ。

ラトリア様が進めてらした陶器事業も、大分安定してきたのよ。品質と量が安定してきて、カーライル国内に広がっていってるの。その分お忙しいみたいだけど、皇都にいた時よりはマシだよ、って遠い目でおっしゃるの。

……辛かったのね。


カーライルと言えば、王太子夫妻の子供は無事に生まれたの。姫様よ。そして驚いた事にもう王太子妃はご懐妊なさっているのよね。

……夫婦仲が良いのは素晴らしい事よ、うん。


ジェラルド様は婚約者のロザリー様とご結婚なさったのよ。

お子はまだだけど、あの溺愛っぷりからして、そう遠くないと思うわ。


そうそう、フローレスは一門の武闘派の家の令嬢と婚約したの。

尻に敷かれるわね、アレは。間違いないわ。


カーネリアン家は呪いと呼ばれていた難病、亜族になってしまうアレね。

魔石を口にすれば治る事が分かってからは以前にも増して変成に燃えてるわ。

どうなってるのかしら、あの一族の頭の中は。


オメテオトル、違うわね。

ショロトルが目覚めたのよ。

彼の中には、もう人格は一つしかないのよ。

誰だと思う?

ケツァって言う人物らしいわ。性格はよく分からないけどね。

それで、革命の指揮をしていたアドリアナと言う女性と結婚したの。子供もいるのよ、既に。

革命の後、革命を指揮していたホルヘという人物は、アスラン王の援助を受けながら頑張っていたみたいなんだけどね、人の上に立つ素質って言うのかしら、それが足りなかったみたいで。

ギスギスしていたらしいの。

それを目覚めたケツァがまとめていってるらしいわ。名前をケツァルコアトルに変えて。

それを見て、王族と言うのは伊達じゃないんだと皆思ったみたいよ。王族と言うより、本人の資質なんでしょうけどね。

革命を起こしたアドリアナとの結婚は、好意的に受け止められているみたい。


アスラン王は何だかんだと民に愛されてるみたいで、それなりに上手くやってるみたいよ。

問題は山積みでしょうけどね。

フィンは茶飲み友達になってるみたいで、国とは、民とは、王とは、って事を延々聞かされるから鬱陶しいって手紙に書いてあったわ。

でもなんだかんだ付き合って話を聞いているあたり、嫌じゃないんでしょうね。


源之丞様は次期公方として忙しくお過ごしなんだけど、ハウミーニアの小豆の品種改良にも参画なさっていてね、年に何回かいらしてるのよ。

それは気付いているかしら?

ミチルちゃんとルシアン様の元にも、欠かさずお越しいただいているものね。




ねぇ、ミチルちゃん。

貴女の魂は今何処にいるの?

見えないだけで、近くにいるのかしら?

近くにいるのなら、ルシアン様が見えるでしょう?


早く目覚めて頂戴。

ミチルちゃんに会いたいわ。

きっと皆、同じ事を思ってると思うの。


ルシアン様は身体こそ助かったけど、心が壊れてしまっているのよ。

幼少時に戻ってしまったように、全ての事から目を背けている──違うわね、ルシアン様の目には入らないのよ、どんな言葉も、ルシアン様の心を動かさないの。


だから、ミチルちゃん、目覚めて頂戴。

お願いよ。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 終わってしまいそうな予感…!いやだー終わらないで!寂しすぎる…泣 子供産まれたあとの物語も読みたいー!と駄々こねてみる…。
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