謎の仲間 40
『ブーーーン、ブーーーーン』
何の音だ?
「なあ、葵。
何か変な音しないか?」
「虫かなんかじゃないの?
それよりも、ねぇ潤様。
折角、二人っきりになったのだから…」
葵はチャンスだからと仕掛けようとしていたが、潤は誤魔化すように話を切り替えようとしていた。
「それより、ほら、キチンと見張りをしておかないと」
「無人島ですから、誰も来ませんわよ。
潤様となら二人で無人島暮らしでも構いませんわよ」
「いや、僕は困るんだけど」
何もない無人島で暮らすなんて二人だけでは、きっと無理だろう。
よくテレビで無人島生活があっていたが、食物を確保するのも、水も住む所も確保しなければならない。
火は魔法でどうにかなるかも知れないが、虫や害虫は防ぎようがない。
病気になったらどうしようもないじゃないか。
それに二人だけでは寂しくて、きっと無人島を脱出しようと言う話になってしまうだろう。
そもそもなんで無人島に住む話になっているんだ。
僕は絶対に無人島なんて住まないぞ。
「それより潤様、ねえ」
葵が木に寄りかかっている僕に身体を密着させすり寄って来る。
「潤様、誰もいませんから良いでしょう。ねぇ」
「今は見張り中だから、また今度な」
「もう〜、いつもそうじゃないの。
私から逃げているの?」
「そう言うつもりは無いけど時間が…。
それより、あの変な音、大きくなってないか」
「誤魔化さないで!
じゃあ、何時なら良いのか、ここで決めて下さい」
「えっ、いや、ん〜、そうだな…。
ん!?あれは何だ!」
「また、話を誤魔化す!」
「違う、本当に違うんだ。
ほら、あれ、近づいて来る」
虫の大群かと思ったが、段々大きく近づいてくる。
「あれはアマゾネスの飛行艇だ」
翔から聞いていた。
鍾乳洞に入る時に出ていった飛行艇があると言う事を。
丁度、帰ってきたのか、それとも奇襲されているから援軍を呼んだのか分からなかったが、タイミングが悪い。
直ぐに隼人に連絡した。
『隼人、飛行艇が戻ってきたぞ、無事か?』
『ああ、無事だけど、無事じゃないというか』
『どういう事だ?』
『いいから潤、助けてくれ!』
『無事じゃないのか?』
『俺の心が無事じゃない!』
『どういう事だ?』
『いいから早く来てくれ。
ここは制圧したから、アマゾネス達は襲って来ないから』
どうも話が見えてこない。
アマゾネス達を制圧したのに、隼人の心が無事じゃないとはどういう事だろう。
潤と葵は、訳の分からぬまま鍾乳洞の奥へと向かった。





