謎の仲間 35
ゴリラはパンチを繰り出す。
右左ワンツー、ゴリラがパンチを繰り出す度に『ビュッ、ビュッ』と風斬り音が凄まじい。
一般人が当たれば即死しそうな鋭いパンチだったが、隼人はボクシングのスウェーバックのように上半身のみを動かして鮮やかに交わしていく。
「パンチが止まって見えるぜ!」
「何だと!これからが本番だ!」
ゴリラはヒートアップして更にパンチのスピードを上げた。
ワンツー、ワンツー、ワンツー。
次第に早くなって来るパンチにスウェーバックだけでは交わしきれなくなってきたのか、隼人は時折、手で払ってパンチを捌いていた。
隼人の顔を見ると先程と打って変わって余裕のない表情をしていた。
と、ここで上半身ばかりをパンチで狙っていたゴリラが突然、体勢を低くして右足で回転蹴り、隼人に足払いをした。
上ばかりを集中的に狙い、上に意識が行っているところで下半身を攻撃する。
ゴリラは、かなり戦い慣れているようだ。
だが、隼人も負けてはいない。
きちんと足払いをジャンプして交わした。
しかしそこは戦い慣れたアマゾネスのゴリラ。
隼人が飛んだ瞬間、一気に踏み込み、
「受け取れ!!」
ゴリラがそう言うと渾身の一撃を隼人に向けて放つ。
流石の隼人も空中では移動する手段がなかったので、ブロッキングで身体を固めた。
ゴリラの渾身の一撃のパンチが、隼人にまともに当たり破壊音と共に壁際まで吹き飛ばされていた。
大広間の中では他の戦いもあっているはずなのに、いつの間にか静まりかえっていた。
敵も味方も二人の戦いの行方を見守っていた。





