謎の仲間 31
「お前ら、準備はいいか!」
「「おお〜〜!!」」
縦穴を降り、鍾乳洞の入り口で全員揃った所で掛け声を上げていた。
鍾乳洞の中は、ただでさえ音が響き渡るのに、鍾乳洞の入り口で大声を上げたら、アマゾネス達に自分達の存在を教えるようなもの。
こういう時は静かに奇襲すれば、反撃も少なくて済むのにと思ってしまうが、体育会系の人達にはそんな事どうでもいい事だった。
ただ上下関係は厳しいので先輩の命令は絶対だ。
例え嫌な先輩だろうと、その指示は絶対命令。
それが嫌なら部活なんて辞めてしまえばいい。
先輩からすれば命令を聞かない後輩は要らない。
忠実に従ってくれる後輩が欲しいだけだから…。
そして今のサッカー部の一番の権力者は隼人だ。
後輩からすれば目の上のタンコブ。
普通ならとっとと卒業して、自分達の楽園が来るはずだったが、異世界に来てしまった為、上下関係が変わらないままになってしまった。
いつまで経っても隼人の命令を聞かなくてはならない。
これでは下の者はストレスが貯まる一方だ。
だがいい点もある。
隼人のお陰でDルームに住めるのだから。
普通なら住むのにも食費にもお金がかかるが、Dルームに住んでいるとその心配がない。
それに魔物に襲われる事もないし、周りを気にする事もない。
だって周りは知った人達ばかりだから。
後は僕達の先頭切って戦うことか。
後輩の誰かが危なくなったら助けてくれるし、普段は嫌な奴でも、意外と良いところがあるかも知れない。
普段は嫌な奴だけど。
そして隼人の号令がかかる。
「フォーメーション4、3、3で行く。
俺はリベロで行くぞ。
レディ〜〜〜〜ゴウ!」
サッカーのフォーメーションで陣形を作っていた。
フォワードが突撃攻撃、ミッドフィールダーは攻撃の補助役、弓で攻撃したりフォワードに付加魔法をかけたりする。
ディフェンダーは魔法攻撃、キーパーの場所には回復役を置いている。
その後ろにベンチ組が付いてくる。
「「おおぉぉぉぉぉぉぉぉ」」
気合十分な声というか奇声を上げながら鍾乳洞へと突撃して行く。
もうアマゾネスにバレていようがお構いなしに声を上げ自分達を鼓舞しているようにも見えた。





