謎の仲間 27
僕がDルームに入ると同時にいつものように沙羅の引き攣り声が響き渡る。
「翔くん、その女性は誰なの!」
いつもの事だから沙羅の言いたい事は分かる。
だが今回も勘違いなんだ。
ビキニ姿の女性を担いで連れてきたら、また嫁候補を増やすつもりと嫌味のように言われると分かりきっていた。
今までも僕が連れてきた訳ではなく、相手が勝手に嫁候補として名乗りを上げてくる。
だから、僕の所為ではないんだ。
いつもなら僕が言い訳をしても聞く耳持たずで、僕が悪いように言われてしまう。
だから、今回は沙羅に喋らせないようにマシンガントークで言い訳する。
「これは違うんだ。
この子は犯罪者…、じゃない。
子供達を誘拐した仲間なんだ。
僕は危うくこの子に襲われ…、いや言葉が悪いな。
攻撃されたから返りうちにしたんだけど、気を失って、仕様がないからこの子に誘拐組織の全貌を、聞き出そうと…、いやその前に謎の仲間と取引しているようなので、謎の仲間の居場所が分かるかと思って…、ハアハアハア」
言いたい事をそのまま言ったので、自分でも何を話したのかよく分からなかった。
でも沙羅が話の途中で割り込んで話して来なかったので、成功だと思える。
沙羅にどう伝わったか分からないけど。
「仕様くん、その子の事情は分かったわ。
それより連れてきた子供達はどうするの?」
「あっ」
子供達をどうしよう。
一人一人、親を探して回ったら何日かかるか分からない。
僕達は謎の仲間に会う為にここまで来たのに、何処にいるか分からない親をどうやって探すんだ?
「もう、翔くん!
何も考えてないのね」
「ゴメン」
「はぁ〜、そう思って子供達に住んでいた場所や親について聞いたんだけど、ほとんどが翔くんが行った島のようにそれぞれが種族事に住んでいるようなの。
そこでそういった島々の取引を行っているガーランドさんに聞いてみたら、ある程度、船が完成したら、また取引を再開するそうです。
その時に子供達を連れて親に返してくれるそうです」
「流石、沙羅。
頼りになる」
「褒めても何も出ないわよ」
そんな事を言う沙羅だったが、顔が仄かに赤くなり照れているように見える。
僕が沙羅を見つめていると、沙羅はくるっと半回転し後ろ向きになり、
「兎に角、その女性、早く降ろしたら?」
僕は女性を担いだままだった。
沙羅からすれば、他の女性に触れたままという事に許せないようだ。
僕は広場にあるベンチに担いでいた女性を降ろした。
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