謎の仲間 21
格納庫の広間から、更に奥に続いているようだ。
耳を澄ますと、そちらの方から女性の話声が聞こえてきた。
「もっと酒を持ってこい!」
「お頭、もうそのくらいにした方が良いのでは?」
「おい、てめえ!
いつから、俺様に命令出来るようになったんだ?」
「危ない!」
『ガシャン』
何かが割れるような音がした。
「すいません、お頭」
頭をなだめているのか、ひたすら謝っている声がしていた。
「もういい、うざい!消えろ!
酒はどうした?まだか?」
「申し訳ありません。
今、酒を切らしていまして、急いで飛行挺で取りに行かせましたので、今暫くお待ちください」
「何で酒が無いんだ?
さては、お前達、俺様に隠れて飲んでいるな?」
「そ、そんな滅相もない。
お酒はお頭が飲んでしまって…。」
「俺様が飲んだだと!
そんなに飲んでないわ!
それなら無くなる前に用意するのが当たり前だろう!」
「すいません」
聞いていると、お頭と呼ばれている女性は酒癖が悪く、手下達はお頭をなだめるのに苦労しているようだ。
1つ気になったのは、先程から女性の声しかせず、男性の声がしない。
中に残っているのは女性だけで、男性は留守なのか?
入り口ですれ違った飛行挺と呼ばれる物で飛んで行ったのか?
それとも別の仕事で外出しているのか?
僕はもう少し中の様子を見たいと思い、格納庫の広間から奥の声のする方の通路に入ろうとした時、目の前にいきなり人が現れた。
「ッ…。」
「ん?」
僕は全くの無警戒だったので、突然、目の前に人が現れて思わず声を出すところだったが、声を飲み込んだ。
だが、微かに漏れた声に反応したのか、突然現れた人物は辺りを見回し、なんだろうという感じで探していた。
僕は目の前にいるのだが、隠密スキルを使っているので、なんとかバレずに済んでいるようだが、少しでも僕の身体に触れれば、その存在に気付いてしまうだろう。
目の前にいる人物は女性で、迷彩柄のビキニ姿。
目のやり場に少し戸惑う。
髪は漆黒色でショートヘア、肌は色白で身体の線の細さに目がいってしまうが、出るところは出て、スタイル抜群の可愛い子ちゃん。
だけど気になるのは身体が細い割には筋肉質な所。
可愛い子ちゃんのステータスを調べるとレベルは80、そして種族はアマゾネス族となっていた。
そして可愛い子ちゃんは、頭を少し捻り、多分、何かおかしいけど気の所為?と思いながら僕に気付かず鍾乳洞の入り口の方へ去って行った。
『ふぅ~』
僕は、ほっとして胸を撫で下ろした。
不意に現れて危なかった。
警戒していたつもりだったが、逆に力み過ぎて相手が近づいて来るのが分からなかった。
これは反省するとして、少し力み過ぎないようにリラックスして。
呼吸を整えて、通路の先を目指した。





