護衛4日目ー2
僕は1人、地上街を歩いていた。
結婚式をどうするかという話で悩んでいた。
この異世界で結婚式を挙げ、元の世界には帰らないのか?
沙羅達、女性陣だけでも元の世界に帰すのか?
結婚式は異世界で挙げ、全員で元の世界に帰るのか?
それともラウサージュ達、異世界人は残して元の世界に帰るのか?
僕の心は揺れ動いていた。
今更、元の世界に帰っても僕達が居なくなってから、かなりの月日は流れただろうから、もう死んだ事になっていて忘れられているかも知れない。
それでもやはり故郷を思い浮かべると、懐かしくなり帰りたくなってしまう。
今は帰るすべが分からないので、帰れないが、帰れるとしたらどうするか?
もしかしたら、死ぬまで帰れないかも知れない。
どうするべきか...。
周りでは復興の為に、至るところで建物を建てている。
『トントントン』『カン、カン、カン』
『ドーン、ギリギリギリギリ』
いろいろな音が聞こえてくる。
僕はそんな中をただ歩き続けていた。
何処をどう行ったのか分からないが、突然、声をかけられた。
「翔兄さん!」
翔兄さんと呼ぶ人なんて1人しかいない。
そう思いながら、呼ばれた方向を向くと、そこにはサフラン王子がいた。
「翔兄さん、こんなに所で何やっているんですか?」
「う~ん、散歩かな」
「散歩ですか?
翔兄さんの事ですから、街を視察していたのでしょう」
サフラン王子は僕にどんなイメージを持っているのだろう。
そんなに周りを見る余裕などないんだけど、今は自分の事で精一杯...。
「そうだ、丁度良かった。
翔兄さんと話がしたかったんですよ。
今、時間ありますか?」
今は悩んでブラブラしていた所だし、暇と言えば暇だけど。
ついでだから結婚式の事も聞きたいし、相談してみるか。
「はい、良いですよ」
「良かった~。
直ぐそこに駐留軍部隊所が有りますから、そこで話しましょう」
駐留軍部隊所?
駐留軍と言ったら、この街に留まる軍という事になるけど、まさか、サフラン王子はこの街に留まるつもりなのだろうか?
疑問を抱きながらも、サフラン王子の後ろを付いて歩いていた。
そしてその周りを50人ほどの兵士達が囲んで歩いていく。
これだけの兵士に囲まれたら、王子にプライバシーもないだろうけど、王子を守る為に囲っている兵士達も大変だと思った。





