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護衛3日目ー21
「おい、退け!
早く出迎えに行かないと行けないんだ!」
デンシンさんは叫んでいたが、周りの歓声に掻き消されて人々には届いて居なかった。
これだけの人数が集まるなんて、空中戦艦は皆の憧れなのか、それとも乗っている人物が有名なのか...。
それにしても、この街を治めているギルド長が出迎えに遅れるなんて、完全に失態だろう。
でも進もうにも人々が多過ぎて進めない。
というか人々に挟まれ息苦しくもある。
もう鬱陶しい。
『ちょっと離れろ!!』
力を使うつもりはなかったが、おしくらまんじゅうではないが、周りから押され、足を踏まれ、蹴られ、叩かれ、あ~、離れろ!
そう思った瞬間、風の精霊達が反応し、突然、強風が吹き荒れ人々を弾き飛ばす。
「お、チャンスだ。
翔、道が開けたぞ、今の内、着陸場に急ぐぞ」
人々が風で飛ばされ道が開けていた。
悪気はないとはいえ、周りに怪我がした者が居ないか気になり、倒れている人々を見ながら走り抜けていたが、幸いにも怪我をした者は居ないようだった。
このまま行けば何とか空中戦艦から降りてくる前に出迎えに間に合いそうだった。





