護衛3日目ー8
これはエレベーターと言った方が正しいか?
どういう構造で動いているのか分からないが、引き上げる為のワイヤーもなければ、移動するのに固定する為の壁もない。
宙を飛んでいるといった方が良いか?
これもダンジョンの管理者の力なのか?
僕がこの力に驚き、小さくなる街並みを見ていると、デンシンさんが声をかけてきた。
「驚いたかい?」
「凄いですね、これはダンジョン管理者としての力ですか」
「そうだ。
まあ、作り出しているのは私だが、ダンジョン核が地脈から吸い出す力が多くないと、これほどの物は作れないだろう」
「それだけ地脈の力が大きいから、機械化帝国に狙われているということにですね」
「そう言う事だ。
今乗っているのがギルド専用だが、ほら直ぐ横に人用の昇降機が3基、荷物用が2基、作っているんだが、他のダンジョンで6基の昇降機、それも地上までの高さを上下する物はまず作れないだろう。
せいぜい、一基か二基くらいだろう。
凄いだろう、翔くん。
ワハッハッハッハッハッ」
「そうですね」
何だが自慢話にしか聞こえてこないけど、自慢したいだけなのか?
そう言っている間にダンジョンの天井に突っ込んで行く。
このエレベーターが通る穴は空いているとは思ったけど、この部屋には天井があるので上が見えにくい。
物凄い早さでダンジョンの天井に突っ込んで行くので、衝突して潰れるかと、少し肝を冷やした。
不安は杞憂に終わり、周りは土ばかりで何も見えない。
分かるのは凄い早さで上昇しているという事。
そして流れる景色に変化が現れた。
早さが少しずつ遅くなっているようだ。
地上が近いのか?
周りの景色が土から人口的に作られた石材のような物に変わった。
「もうすぐ着くぞ、翔くん」
「あっ、はい」
エレベーターはまもなく止まるのだろうか?
急に減速を始めている。
それとともに耳鳴りが「キィーーーーン」となり耳が痛くなる。
気圧の変化だろうか?
そして明るい地上へ出たと思ったら、そこは塔のてっぺん。
周りを見渡せて眺めは良いが、地上から100メートルはある塔のてっぺんについて、これから何をするのだろうか?
眼下には壊れた建物や直している途中の建物、更地にしている所など見えていた。
港の方も見える。
今、港の入り口の門を修理している所のようだ。
港の方は、建物より先に外壁を修理しているようで、船は壊されたのか、それとも別の所に置かれているのか、ほとんど停泊していなかった。





